漢方を知る

きぐすり.com は、漢方薬、女性の健康、サプリメント、ハーブの情報を専門家がやさしく解説しています。

あなたのココロと体のために。「園芸療法」

園芸作業(植物)が、療法に向いている理由は?

~自然な形で関わり、無理なく続けることができる~



植物は生きています(=生命にふれることの大切さ)

種を蒔き、それが芽を出す。生長し、花を咲かせ、実を結ぶ。
私たちはその折々に変化していく姿に生命力を感じ共感を覚えたり、愛着がわいたり、感動したりします。
一生懸命手間をかけて育てた分、応えてくれます。
それでいて、こちら側を批判したり、脅かしてくることがないのはありがたいことですね。

植物は五感を刺激する要素をいろいろ備えています

きれいな花色、葉ずれの音、香り、手触り、収穫物の味わいなど「見る」「聴く」「嗅ぐ」「触れる」「味わう」をさまざまな形で利用することができます。




植物の話題は誰にでも受け入れやすく、参加・共感しやすいものです

一般に植物が嫌いという方は少なく、お天気のことなどと同様、気軽に持ち出すことのできる、共感しやすい話題となります。
いたずらにプライバシーに立ち入ることなく、初めての方同士でも自然なコミュニケーションが生まれやすいところが魅力です。

植物は季節を感じさせてくれます

桜が咲けば春、朝顔やヒマワリは夏… 紅葉が進んできたから秋も盛り… など季節を認識したり、「そういえば、昔こんなことがあったよ」とか、「この野菜はこんな風にして食べたものだ」など昔の思い出や記憶がよみがえるなど認知機能の刺激につながります。

園芸作業にはさまざまな動作が含まれています。

園芸作業には日常生活で必要になるさまざまな動作が含まれています。
それらを一連の流れとして全体的に行うこともできますし、
そのうちの一部をとりあげて行うこともできます。
また、個別に行うことも、集団で行うことも可能です。

土を混ぜたり、運んだり、耕したりといった体全体を使う大きな動作も、種蒔き、間引きといった手先を使った細かな動作も含まれています。
また、繰り返しの動作も多く、集中力を養うことにもつながります。

おいも掘りなどの収穫作業は、ちょっとしたイベントとして、日常生活では体験できないささやかな非日常を味わうことができます。
楽しくて、ついつい夢中になってしまうものです。気分的なものだけでなく、無意識のうちに足を踏ん張ったり、腕に力を入れたりもしています。
外で日光を浴びながらの作業というのもいいですね。

寄せ植えなどでは、植物の配置やバランスを考えますし、野菜の収穫は実の色の変化でどれを収穫すればよいか判断する必要もありますので、自然と脳の機能も使います。

心や身体が、今どのような状況にあっても、その人らしく、生きがいを持って、毎日の生活を送ることは大切なことです。
園芸が、対象となる方(人)の生活の一部となれば、楽しく生活をするための手がかりとなることでしょう。



TOP