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どうしてアレルギー患者が多いの? |
このように四季を通じて様々なアレルギー疾患が漢方医に来院するようになったのは、おそらくアレルギー疾患自体の数が爆発的に増えているためと、漢方薬がこれらの疾患に効果が高いためであると考えられます。同じ漢方開業医仲間も異口同音に同じような傾向を指摘しています。
アレルギー疾患は元来先進諸国に多く、開発途上国には少ないといわれていました。現在の日本においても、都会のほうが田舎よりも多いという報告がみられます。これらのことを考えると、ダニやハウスダスト、花粉などのアレルゲンだけが原因というよりも、食生活や住宅、社会環境の変化といった近代化的要因がヒトの感受性を変え、今まで仲よく共存していたアレルゲンに拒絶反応を起こしてしまうアレルギー素因というものをつくったのではないかと考えられます。
文明社会の発達に伴いヒトの生活は複雑になっています。口にする食品の数もバラエティーに富み、食品添加物などの人がつくりだした薬品も多く摂取しています。
またストレスにあふれ、気密性の高い部屋で年中エアコンをかけ、汗をかくことも運動することも少ない現代社会というのは、人類がはじめて経験している、およそ動物の身体からはかけ離れた生活なのです。
また生活習慣もその増加に一役かっています。冷蔵庫の冷たい飲食物を一年中飲み食いする現代人は、漢方用語でいう脾胃という上部消化器官に過剰な湿をため込む傾向があります。もともと消化液という水にあふれた場所であるため、消化吸収できない余分な水湿は脾胃の働きを低下させて、湿を体のさまざまな場所にあふれさせる結果となります。
またこのような水湿は同じ陰邪である寒邪と結びつきやすくて、すこしでも外が寒かったりすると肺気のめぐりを悪くして気管支、鼻や眼、皮膚という局所にさまざまなアレルギー症状を起こしてくるのです。 反対に、洋食系統の脂っこい食べ物は熱を生んで、消化液などの湿とからまると湿熱という病的産物となります。そこに過剰な暖房やストレス、飲酒やタバコなどで上半身の気血の流れがうっ滞すると、より強い熱化したアレルギー反応を誘発する原因ともなります。
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以上のことからもアレルギー疾患は素因が全くなくても、ある日突然に起こってくることがめずらしくなくなっています。環境の様々な物質によって血液中にIgE抗体というものが生産されると、これが肥満細胞と結合してため込まれます。ここに再度同じ物質が入ってくると、IgE抗体との間で抗原抗体反応が起こり、結合している肥満細胞からさまざまな化学物質が分泌されて、これが喘息、鼻炎や皮膚炎といった多様な臨床症状を引き起こしてくるのです。
地球上に住むかぎり様々な環境物質に対して、すべての人にIgE抗体はできています。それが一定以上になったとたんに、ある日突然アレルギー疾患がおこってくるというわけですから、誰にでも起こりうる可能性があるのです。しかもアレルギー素因は次世代に受け継がれやすくて、重症化する傾向も判明しています。
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