小児は東洋医学的には、“稚陰稚陽”とか“易寒易熱・易虚易実”というふうに表現されます。
まず“稚陰稚陽”ですが、これはただ単に未熟ということではなく、常に成長し躍動している状態と解釈します。それにより、成長に向かったあふれる陽気を維持するために陰を補います。陰を補うためには充分な睡眠と食事が必要になってくるので、小児は良く眠り、よくおなかをすかせます。つまり、昼寝やおやつの必要性が出てくるわけです。このようにして、補った陰を使ってさらに成長をしていき、不足した陰を補うといったふうにして思春期へと向かっていくのです。
そして、“易寒易熱・易虚易実”というようにその躍動感のために簡単に冷えたり、熱くなったり、体力が衰えたり、病邪がたまりやすくなったりします。腎気は低いレベルにありますが、増大の速度は一生のうちで一番早く、腎気をうまく引き出して増大させてやることが治療上必要になってきます。
脾は成長に必要な材料を補う意味で重要で、又腎気の成長も助けます。しかし、小児期は小さいほど脾の力がまだ未熟なため十分に食べ物を消化吸収できず、消化吸収の良い穀物などのでんぷんを中心としたものをしっかりと食べることが必要です。又、消化吸収に負担のかけるような甘いものや冷たいものや脂っこいものはなるべく控えるようにします。
肝は気を巡らせていく意味で大事で、小児は肝気の勢いが旺盛なために感情の変化が激しく聞き分けのないところがあります。そのため子供は母親たちのペースでは育てられず、子育ては手がかかるのが普通です。このときに大人たちのペースに子供たちを押さえつけると、肝気が十分に発達せず心理的な問題が後に起こってきます。サイレントベビーがその例です。子育ては始めに楽に持っていくと後で非常に苦労します。
肺は衛気といって体のバリア機能のようなもので、それは成長を妨げないように緩やかになっています。そのためにアレルギー疾患や風邪にかかりやすくなります。
心は体全体の機能を統括する太陽のような存在です。しかし、未熟なために周りからの暖かい愛情が必要になってきます。この頃に愛情不足や虐待などの恐怖感を植えつけてしまうと、それによる影響が思春期以降に様々な形で現れてきます。
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