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はじめに |
東洋医学を治療の一部として取り入れてから約5年が経ちました。治療の幅が広がり患者さんのニーズにもより広く応えられるようになってきたなあと実感している毎日です。治療方針も単に症状を抑えるのではなく、体のバランスを整えて正常の方向に近づけて自然治癒力を高めていくという非常に理にかなった考えなので、私自身も患者さんもすごく納得できるんです。同じ病気や年齢や体格でも病態は人それぞれで、治療法は変わっていきます。病気そのものを診るのではなくその人自身を診ていくのです。その人自身を診るということは、その人の話を良く聞き、実際に手やおなかなどの体に触れます。私は、毎回の診察の中で、患者さんの手は必ず触ります。そういったコミュニケーションの中から患者さんの安心感やお互いの信頼関係が築かれることによって、治療はよりよい方向に向かっていくのだと思います。そこが東洋医学の良さだと思います。
私は、もともと専門は小児科なのですが、東洋医学に携わるようになってからは赤ちゃんからお年寄りまで幅広く患者さんを診るようになりました。病気や症状も勿論様々です。アトピー性皮膚炎・喘息・アレルギー性鼻炎・便秘・月経困難・更年期障害・生活習慣病・ガン・自律神経失調症・疼痛疾患など・・・・。
このようにいろいろな疾患や症状を持って来院されますが、逆に診察していくなかで“こんな症状はないですか?”とその人の症状を聞きだすこともよくあります。例えば、本人は全く自覚していないのにおなかを触ると冷たくて、よく話を聞くと冷たいものを食べると腹痛があったり下痢しやすいというように。このように、患者さんの訴えや問診上のことだけでは分からないことを実際に患者さんに触れて確認していく、そして患者さんも自覚していないような体の失調を教えてあげて一緒に治していくのです。
約2000年前の「素問・上古天真論」という本では、女性の一生を7の倍数で区切り、体の変化について述べています。(詳しい内容は割愛させてもらいます。)ここでは、赤ちゃんからお年寄りまでの人生をステージごとに東洋医学的な体の特徴とそれに伴う病気、どのようなことに注意すべきかを陰陽のバランスや五臓のうちでも特に脾と腎を中心として私なりにまとめてみたいと思います。
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