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和の香り

香の流れと原料・種類

~香は、いつ何処からやってきたの?~

香の流れ を、少しわかりやすく追加をさせて頂きます。

日本と大陸との接触は、西暦50年頃の後漢の時代からとされて居り、仏教文化が渡来し始めました。

3世紀以降は更に往来が活発化し、同時に、宗教に関連した「香」の文化も深まり、553年には大坂の泉に香木が漂着したとの記述が「日本書記」に見られます。

595年、淡路島に流れ着いた香木が、聖徳太子に献上されたとの記述もあり、当時の日本では仏教の為の「香り文化」が盛んになって居たと思われます。

753年、鑑真和上の渡来によって、仏教文化が華開いたのと同時に「香」の使い方のみならず、その楽しみ方も殿上人に伝えられたと考えられます。

主な香りの原料を部位別にみる

その頃の主な香りの原料を部位別に列挙すると、

樹 木 白檀(サンダル)、桂心(カシア)、桂皮(シナモン)
樹 脂 沈香、薫陸香(インド乳香)、蘇合香(スチラックス)、
安息香(ベンゾイン)、龍脳(ボルネオール)
蕾  丁字(クローブ)
種 子 八角(スターアニス、大茴香)、茴香(フェンネル)、胡椒(ペッパー)、
当帰(アンゲリーカシード)、檳榔子(びんろうじ、ビーテルナッツ)
根  鬱金(うこん、ターメリック)、びゃくし(アンゲリーカルート)
香 草 かっこう(パチュリ)、零陵香(バジル)、青木香(コスタス)、
甘松香(スパイクナルド)
動 物 麝香、龍涎香、貝香

となります。

これ等を各々粉砕し、その微粉末を混ぜ合わせた「混香」や、更に、それ等に炭粉を混ぜて蜜で練り固めた「練香」でした。

 

『混香』は主に宗教儀式の為の「焼香」「塗香」に、又、病を防ぐ「除疫香」として、『練香』は、そのまま置いて「室内香」に、更に、それに熱を加えて「薫香」として、主に人々が香りを楽しむ為に使われました。

 
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