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和の香り

森林浴から芳香生理学そして環境香学(2)

~「香りの心理的効果~香りの十徳」~

香の十徳

香りの効果としては、心理的効果生理的効果薬理的効果科学的効果環境保全効果等が挙げられます。

心理的効果には、積極性の向上(やる気)、安心感、リラクゼーション(くつろぎ)、対外的な気分の高揚(明るい)、対内的な気分の高揚(嬉しい)といった心理的有用性に繋がる点が多く、香道の教えに関連しては16世紀に、建部隆勝によって提唱された『香の十徳』がその始まりと言えるでしょう。

香の十徳 とは、十項目にわたる香の効用 です。

感格鬼神: 感覚が鬼や神のように研ぎ澄まされる
清浄心身: 心身を清く浄化する
能除汚穢: 穢れを、とりのぞく
能覚睡眠: ねむけを覚ます
静中成友: 孤独感を拭う
塵裡偸閑: 忙しいときも和ませる
多而不厭: 多くあっても邪魔にならない
寡而為足: 少なくても、十分に香りを放つ
久蔵不朽: 長い間保存して腐らない
常用無障: 常用しても無害である

これは紀元前3世紀に作られた「華厳経(けごんぎょう)にある『塗香の十徳』を参考にしたと言われています。


  • 森林浴から芳香生理学そして環境香学(1)


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