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病気と漢方

民間薬で病気を治そう ~昔から使われてきた薬草で、病気知らずの元気な体。~

 
  スイカズラ
 

 山野、路傍に白生する。

スイカズラ   スイカズラ

別名・地方名 金銀藤、甜藤、蜜吸花、チチバナ
科 名 スイカズラ科/ラテン語の科名 Caprifoliaceae
学名(植物ラテン名) Lonicera japonica Thunb.
英名 Japanese honeysuckle
中国名 忍冬藤、金銀花
生薬名 忍冬(にんどう)、金銀花(きんぎんか)
出 典 名医別録(502年)
生育場所 山野、路傍に白生する。
薬用部位と採集時期 花(金銀花)。4~5月。葉(忍冬)。4~9月或いは秋~冬。
調整法 満開を少し過ぎて、やや黄色となりかけたころに花を採集。または開花初めから花の終わるころまでの間に葉のみ採集、または茎葉を採集して陰干しする。
主な成分 葉はルテオリン-7-ラムノグリコシド(ロニセリン)、ルテオリンを、花はルテオリン、イノシトール、ステリン、アラキン酸、ミリスチン酸を含む
有効成分 最近の報告によれば有効成分はイソクロロゲン酸とクロロゲン酸の混合物であるという
効能・効果 解熱、消炎、利尿薬
用法・用量 茎葉は1日4~14g、花は1日9~15g
薬効と使用方法(常用量) 【1】金銀花を酒に浸し、少し温めた後、約1カ月間置くか、または煎液に麹(こうじ)を入れて忍冬酒を作って飲めば、ひょうそその他の皮膚病に効果があり、不老長寿薬となる。

【2】忍冬または金銀花を1日10~15g煎じて服用または茶代用とすれば収斂(しゆうれん)、利尿、緩下、解毒、解熱、止瀉、浄血剤として風邪、淋病、腎臓病、膀胱炎、関節炎、腸炎、冷え性、湿疹、瘍疔、梅毒、脳溢血に効果がある。

【3】忍冬または金銀花の煎液をうがい薬とすれば口内炎、歯槽膿漏、扁桃炎に効果がある。

【4】忍冬または金銀花の煎液を浴湯料とすれば腰痛、打ち身、神経痛、リウマチ、痔、美容、あせも、湿疹、ウルシかぶれに効果がある。
使用上の注意(副作用、相互作用など) 適切に使用する場合は安全に摂取できる。
薬食健康法 若葉、花を食用とする。また若芽、花は茶代用、花は薬酒とする。

スイカズラの花寄せ揚げ・・・お菓子風の揚げ物は子供に人気。
【1】スイカズラの花と若葉を摘み集める。
【2】干ナツメ(または干アンズ)、ピーナッツを粗く刻む。
【3】天ぷらの衣に砂糖少々を加え、①②を混ぜる。中温の油でかき揚げにする。

金銀花酒
【1】スイカズラの黄色と白色の花を沢山摘む。
【2】ホワイトリカー1カップ、ハチミツ大サジ2と花を小ビンに入れ、半年以上寝かす。実を少々加えると紫色のお酒になる。

スイカズラ茶
【1】スイカズラは蔓のまま、日に干す。
【2】乾いたら2、3㎝の長さに切る。そのとき花を別にしておく。
【3】厚手鍋で茎と葉を香ばしい香りがたつまでとろ火で炒る。
【4】急須に入れて時間をかけて出すか、10分ぐらい煎じる。湯飲みに注いで花を浮かす。

栽培の必要性と難易度 真夏以外の時期に株分けをかねて、日当たりのよい多少湿気のあるところへ植え替える。挿し木は3月に前年枝、または7~8月に新梢の充実した枝を15~20cmに切り、鹿沼土などに挿す。実生でも殖やすことができる。
備考(アドバイス) 最近アメリカで流感にかかった子供の入院患者らに、スイカズラの花に他の薬草を数種合わせた漢方薬と抗生物質を与え、その効果を比較した結果、抗生物質だけを与えた子供よりスイカズラを含む漢方薬を与えた子供のほうが熱も咳も肺の雑音も早く治まり、退院も早かった。
応 用 薬用・食用・茶用
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