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二階堂先生の「食べ物は薬」

オニグルミ - 栄養価が高く、滋養強壮、咳止めに

オニグルミ
  • オニグルミ
  • 学名:Juglans mandshurica var. sieboldiana
  • 科名:クルミ科
  • 英名:walnut
  • 別名:テウチグルミ、トウグルミ、胡桃

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オニグルミの葉と果実 核果(上) 核果断面(下) オニグルミの雄花穂と雌花穂 オニグルミ オニグルミ オニグルミ オニグルミ オニグルミ

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「クルミ」と呼ばれるものには日本原産のオニグルミ、ヒメグルミと、中国原産のペルシャグルミなどが知られています。江戸時代に伝来し、主として長野県で栽培されるシナノグルミ(信濃胡桃)、カシグルミ(菓子胡桃)などはペルシャグルミの改良品種とされています。日本の山地などに自生している落葉高木のクルミはほとんどがオニグルミです。

葉は大型の奇数羽状複葉で、小葉は5~9葉、細かい鋸歯のある広楕円形で互生しています。上面は光沢があり、裏面は全体に星状毛が密生しており、葉軸や葉柄には腺毛が生えています。

花は初夏に若葉と共に付きます。緑色をした雄花穂は前年の枝に付いた葉腋から垂れ下がって咲き、尾状花序(びじょうかじょ)となります。一方、雌花穂は少し後に若枝に付いた葉腋に濃赤色の花柱が目立って咲きます。

果実は秋に熟し、直径が約3cmの球形で鋭先頭をしており、黄緑色の細毛で覆われ、中にシワのあるゴツゴツした堅い核果があります。核果の内側に薄い褐色の種皮を被った種子(仁)が、核果と同じような深いシワのある形をして入っています。この核果は堅く、オニグルミではハンマーを使わないと割れませんが、シナノグルミやヒメグルミは縦筋を合わせて、手の腹で核果同士を握りつぶして容易に割ることが出来ます。クルミ割り人形のような専用のクラッカーも知られています。

種子は風味がよく、生食したり、菓子原料、砂糖がけ、クルミ豆腐、野菜のクルミ和えなどとして食用にしますが過食には注意しましょう。種子には良質な脂質が実の60-70%を占め、ビタミンB1,Cも入っており、デンプンも多く含まれて栄養価が非常に高いものです。この脂肪油はリノール酸グリセリドを主成分として、その他リノレン酸、オレイン酸などが含まれており、血中コレステロール除去作用が知られています。また未熟な果実を採取し外側の厚い皮部を摺り下ろして、かゆみのある寄生性の皮膚病で患部に汁を擦り込むように塗って使ったり、しもやけ、わきが、水虫などに効き目があるとされています。

乾燥種子は胡桃仁(ことうにん)と呼ばれ、滋養強壮、鎭咳薬として用いられます。中国の本では助陽薬と言われ、強壮、強精薬とされており、精力、体力の衰えた人や頻尿の人に、また尿路結石にも有効と言われます。また葉を煎剤として毒虫の刺傷に外用したり、円形脱毛症の毛生え薬として利用されます。 樹皮の煎液を通経に効果があるとして飲まれることもあります。

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