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二階堂先生の「食べ物は薬」

カルドン

カルドン
  • カルドン
  • 学名:Cynara cardunculus
  • 科名:キク科
  • 英名:cardon
  • 別名:Spanish artichoke

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カルドン カルドンの葉 カルドンの花 カルドンの茎、刺 カルドン

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地中海沿岸からアフリカ大陸沿岸にあるカナリア諸島が原産の大型の多年草です。野生のアザミから改良されたとも言われており、草丈1.5-2mにもなって深い切れ込みのある大きな葉を付けます。葉の表面は灰緑色で裏面には白い綿毛が密生しており多くの刺があります。

チョウセンアザミ Cynara scolymus(英名 artichoke、アーティチョーク)、の原種といわれます。紀元前からヨーロッパで食用とされ、また薬用としても利用されていたようです。その後アメリカにも伝わり、大草原に野生化しています。

茎は直立し、アーティチョークと違ってよく分枝して、多くの蕾を付け、5月~7月にアザミ様の青紫色の頭状花を茎頂に付けます。アーティチョークを小型にした花で舌状花を欠き、多数の筒状花だけから成っています。総苞片はアーティチョークのように肥厚せず先が尖って刺のようになっています。この刺が犬の歯に似ていることからCynara(ギリシャ語で犬の意)という属名が付けられています。

開花前の花の付け根が膨らんだ花托を茹でて食べたり、葉柄と軟らかい主脈を生で、又は茹でたり、斜めにそぎ切りし、ごま油で炒めさっと醤油味で味付けして食べます。日本人にとってはなじみが薄いものと言えますが、ヨーロッパの人々にとっては貴重な野菜で、お客様への料理につきものといえるものです。

花蕾の苦味成分はセスキテルペン系のシナロピクリンで、この成分が美味しさの秘密とされ、消化促進効果が知られています。葉にはシナリンという胆汁分泌を促進し、解毒作用を活発にする成分が知られています。その他にポリフェノール、フラボノイド、タンニン、酵素、カロチン、ビタミンAなどの成分も知られており、肝機能強化、脂肪分解、便通をよくする作用、むくみの改善に有効と言われています。

ドライフラワーに用いたり、媒染剤によって発色は異なりますが、灰色系の染料としても使われます。


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