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二階堂先生の「食べ物は薬」

ジュンサイ- 日本料理で枯淡な味を示す代表的食材

ジュンサイ
  • ジュンサイ
  • 学名:Brasenia schreberi  .
  • 科名:ジュンサイ科
  • 英名:water shield
  • 別名: ヌナワ、ヌメナワ、ミズドコロ、ミズトロロ、純菜、蓴菜

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ジュンサイの花 ジュンサイの根と葉 ジュンサイの新芽 ジュンサイ ジュンサイ ジュンサイ

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アジア、北米、オーストラリア、アフリカなど、ほとんど世界中に広く分布しており、日本でも秋田と山形を主産地として各地の湖沼や溜池などの澄んだ淡水に群生状態で自生しています。しかし開発や水質の悪化などによって既に絶滅したり、レッドデータブックに掲載されている地域も多くあります。

1属1種の多年生の水生植物で、地下茎が水底の泥中を横走して節から根を出し、円柱状の水中茎が水深に応じて水面近くまで伸び、楕円形の葉を互生し水面に浮かびます。

葉の表面は緑色で光沢があり、裏面は紫褐色をしています。葉柄は葉の裏側の中心にハスの葉のように盾型に付いています。

夏になると葉柄の付け根から長い花茎を伸ばし、その先端に水面より高く、径2cm位の紅紫色の小花を咲かせます。卵形の果実は成熟すると水中に入ってしまうことが多く見られます。

夏から秋にかけての若芽や未だ開かない葉は水晶のように透明な粘質物に被われており、これらを採って食用としますが、食用としているのは中国と日本くらいだと言われています。採った後かるく茹でて酢の物、からし、酢味噌などの和え物や汁の実にしたり、塩漬けや酢漬けにして瓶詰として保存できます。

芽や若葉は柔らかく、ぬめりがあり、新鮮なものほど味が良いとされています。

日本料理の中でも枯淡な味を示す食材として代表的なもので、ぬらめきを示す物質の中には強壮作用もあると言われています。

若葉を乾燥したものが生薬の「蓴(じゅん)」で解熱作用や利尿作用があり、腫れ物には生の茎葉を絞って得た汁を塗布して使います。

成分としてはjunsenoside Aやquercetinなどのフラボノイドが知られています。


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