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素材解説 病気と薬の関係とは・・・

 
   

糖尿病

糖尿病
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バナバ

ミソハギ科植物(Lythraceae)の落葉高木オオバナサルスベリ(学名Lagerstroemia speciosa Pers.)

 東南アジアが原産と言われ、オーストラリア北部、インドネシア、フイリピン、タイなどのインドシナ半島諸国、南中国、インドに至る熱帯地域に広く分布している。バナバという日本での名称は、オオバナサルスベリのフィリピンにおけるタガログ語の地方名(土名)banabaに由来している。

 樹高が20mに達し、葉は先がやや尖った肉厚の楕円形で長さが20~30cmと大きく、薄紫色で40cmぐらいの房になった美しい花をつける。このため、フィリピンやタイなどでは日除けなどの目的で街路樹や公園樹として植栽されている。


 バナバが薬用とされた記録は、インドやタイなどの薬物書に少し薬効が記載されているほかにはあまり認められない。しかし、フィリピンでは昔から薬用とされ、葉や果実の煎液が糖尿病の予防や治療に使われてきたと伝えられている。また、幹が家具や建築材として利用可能なこともあって、フィリピン政府がバナバの栽培を奨励していると言われている。


 バナバの葉部の含有成分としては、トリテルペンのcorosolic acid、maslinic acidなどや、タンニンのlagerstroemin、flosin B、reginin Aなどが明らかにされている。

 バナバの葉部抽出エキスには、ブドウ糖輸送増強作用が認められている。すなわち、細胞膜上にあるブドウ糖輸送体が存在し、細胞が活動する上で必要なエネルギーとなるブドウ糖を血中から取り込む機能を果たしている。

 バナバ葉抽出エキスをブドウ糖輸送体を多く有するマウスエールリッヒ腹水がん細胞に添加すると、輸送活性の上昇が認められており、活性本体がトリテルペンのcorosolic acidであることが判明している。

 また、バナバ葉抽出エキスを6週間にわたり遺伝性糖尿病マウスに投与したところ、有意なコレステロール低下作用が認められている。

 このほか、抗腫瘍活性、脂肪細胞分化抑制作用、抗肥満作用、血糖値低下作用などが報告されている。

 臨床試験として、二重盲検によるバナバ葉抽出エキスのⅡ型糖尿病患者での血糖値低下作用が報告されている。すなわち、インスリン製剤治療を行っていない軽度のNIDDM(インスリン非依存性糖尿病)患者にバナバ葉抽出エキス製剤を投与したところ、有意に血糖値低下が認められたと報告されている。

 一方、安全性に関しては、マウスでの単回強制経口投与毒性試験の結果では、5000㎎/㎏までの投与量において、14日間の観察では一般状態、体重変化、剖検のいずれにおいても異常は認められなかったと報告されている。

図 バナバのトリテルペン類
図 バナバのトリテルペン類

フィリピンでの使用経験からも安全性は支持されていると言われている。これらの知見をもとにして,バナバはダイエットを目的とした"いわゆる健康食品"などの素材として利用されている。

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