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素材解説 病気と薬の関係とは・・・

 
   

免疫

免疫
過労ストレス、過剰な飲酒喫煙などの生活習慣から低下する免疫力。
 

エキナセア(またはエキナケア)

北アメリカを原産とするキク科植物の多年生草本であるEchinacea purpurea, E.angustifoliaおよびE.pallidaを基源とする西洋ハーブで、和名でエキナケアまたはムラサキバレンギクなどとも呼ばれる。

 ドイツでは、E.purpureaの花期の地上部とE. pallidaの根が薬用とされ、イギリスのハーブ薬局方では、E.angustifoliaの根を筆頭に収載するなど、国によって植物種と薬用部位が異なる。

 しかし、いずれにしてもヨーロッパでは安全で有効なハーブとして広く日常的に用いられ、日本においても健康食品素材として利用されるようになっている。

 Echinaceaという属名は、ギリシャ語で「ウニ」または「ハリネズミ」を意味するechinosに由来し、ピンクから紫色の美しい花の中央にあるトゲ状の花冠部にちなんで名付けられている。北アメリカの先住民インディアンが最も重要な薬として伝えてきたもので、歯痛、のどの痛み、風邪、伝染病などの治療をはじめ、外傷、やけどに外用し、また解毒薬として万能薬的に用いていた。主として、根部を薬用としており、彼らの好んだ使用法は根を口に含んでかみ続けることであったと伝えられている。このほか、柔らかい新鮮な全草の搾汁液やペーストを用いている場合もあった。

 19世紀後半にネブラス力州パラニー市のドイツ系米国人H.C.F.Meyerがエキナセアの有用性に着目して、エキナセアを原料とした独自の製剤「Meyerの血液浄化剤」を考案し、リウマチ、神経痛、頭痛、丹毒、消化不良、腫瘍、外傷、めまい、腺病をはじめ、ガラガラヘビの毒にも有効と宣伝してきた。これが契機となってエキナセアが米国全土に伝わり、その薬効が注目されることになった。ヨーロッパにも紹介され、第二次世界大戦後にドイツを中心に薬理学的研究が進められた結果、感染症の有効な治療薬として認知された。


 エキナセアは免疫系を非特異的に刺激して体の防御機能が低下した際にかかりやすい風邪や感染症、皮膚病治療や予防、傷の回復力を高めることに有効と考えられている。今日では、ヨーロッパ、特にドイツで医薬品として「かぜ症候群の緩和、予防」を目的に使用されている。

 また、抗アレルギー作用があるともいわれ、ヨーロッパで最も人気のあるハーブの一つとなっている。米国ではハーブ市場での売り上げが1999年度の第1位になるなど、「風邪予防や免疫力向上に有効なハーブ」として高い知名度を確立している。


 エキナセアの含有成分として、多糖類、カフェー酸誘導体、フラボノイド類、ポリアセチレン類、アルキルアミド類、モノおよびセスキテルペンからなる精油のほか、ベタインやピロリジン型アルカロイドなど多数の化合物が明らかになっている。しかし、生物活性成分や作用メカニズムについてはまだ不明な部分が多く残されているが、これまでのところ多糖体が有効成分の一つと考えられている。

 E.purpureaから得られた多糖体のフコガラクトシルグルカンと酸性アラビノガラクタンが、マクロファージや好中球などの免疫担当細胞の食作用を亢進し、マクロファージからの免疫応答物質であるインターロイキン-1の産生を高めると報告されている。また、これらの多糖体には、リステリア菌やカンジダ菌による全身性感染症を防止する効果や、インフルエンザ、ヘルペス等への抗ウイルス作用が知られている。

 このほか、アルキルアミド類に抗炎症作用、カフェー酸誘導体にUV照射によるコラーゲンの酸化障害抑制作用が認められている。単独の製剤による臨床試験として、風邪への抵抗性を確認したとの報告がある。


 エキナセアは米国やヨーロッパでは一般的なハーブであり、感染症皮膚疾患風邪などに抗生物質などの医薬品や他のハーブと組み合わせて使用されている。

 経口投与による試験での安全性は高いとされ、高用量を静脈投与した場合にも、マウス、ラットおよびヒトに対して無毒であることが明らかになっている。

 ただし、結核、白血病、膠原病、多発性硬化症、AIDS、HIV感染、自己免疫疾患のような進行性疾患時、キク科植物にアレルギーのある人および妊娠中は避けるべきである。

 また、過剰な投与量によって短期の発熱、吐き気、下痢が起こることがあるとの報告もある。


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