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御影先生の漢方あれこれ

薬用人参

〜代表的な漢方生薬〜

 薬用人参(朝鮮人参)は漢方生薬の中でも代表的なものです。原植物は朝鮮半島や中国東北部の深山に生えるウコギ科の多年草です。和名をオタネニンジンと言います。日本にも近縁植物トチバニンジン(生薬名:竹節人参)があります。食用の人参はセリ科の植物で、まったく違う植物です。

トチバニンジン オタネニンジン
トチバニンジン オタネニンジン

 薬用人参は漢方では脾胃(ひい)を補う代表的な薬物です。

 脾胃というのは西洋医学で言う脾臓や胃とは違い、食べたものの消化吸収にかかわる臓腑(ぞうふ)で、いわゆる五臓六腑の脾臓と胃腑のことです。脾胃虚弱になる(消化吸収機能が衰える)と、せっかく栄養のあるものを食べても吸収することができませんので、体力が衰えてきます。体は栄養失調に陥り、健康的に弱いところが病気として現れてきます。起こる病気は人によって様々です。こうした状態の時に病気を治そうとしても、原因となっている脾胃虚弱の状態が改善されないかぎり病気は治りません。

 このような時に薬用人参が入った漢方薬を服用すると、脾胃を補って消化吸収が改善され、脾胃虚弱が原因の様々な病気が治ります。薬用人参が万能薬のように伝えられているのはこうした理由からです。

 一方、同じような病気でも、脾胃が健康な人には効果がありません。そのような人が薬用人参を服用すると脾胃の機能が亢進し、却って腎の機能を損なう結果となります。誰にでも効く薬というのはありません。また、よく効くクスリほど間違って服用すると有害な結果を招きますので、漢方薬も素人療法は禁物です。

薬用人参の一例

※写真をクリックすると拡大表示します。
竹節人参(ちくせつにんじん)   紅参(こうじん)   白参(はくさん)   移参(いさん)
竹節人参(ちくせつにんじん)   紅参(こうじん)   白参(はくさん)   移参(いさん)


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