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二階堂先生の「食べ物は薬」

ハコベ - ハコベ塩にして歯茎のマッサージに

ハコベ
  • ハコベ
  • 学名:Stellaria media
  • 科名:ナデシコ科
  • 英名:chickweed
  • 別名:ハコベラ、アサシラゲ、ハッカソウ、ベニソル、ビズル、ネコノミミ、ヒヨコグサ、スズメグサ、繁縷(はんろう)

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ハコベ全草 ハコベの花 ハコベの葉と花 ハコベ ハコベ ハコベ ハコベ

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我が国各地の畑や道端などに野生している多年生の雑草で、群落を作って密集することが多いものです。秋に発芽し、茎は柔らかくて細く、草高は30cm位で縦に一列の毛が生えています。よく枝を出し、早春から淡緑色、長さ2~3cmの卵形で先が尖った柄の無い無毛の柔らかな 葉を対生で茂らせます。

春早く茎の上方に小さく、白色で5弁の花を咲かせます。5枚の花弁は中央で深く裂けているので、きれいに開くと10枚に見えます。花の中央にある雌しべの柱頭は3つに分かれていますが、ハコベに良く似た大型のウシハコベ Stellaria aquaticの場合には5つに分かれています。

果実は卵形の蒴果となり、種子は小さい円形をしています。

多くの種類が知られており、ハコベの名はハコベ属(Stellaria属)の総称として呼ばれていますが、通常はコハコベをハコベと呼んでおり、昔から春の七草の1つとされています。

柔らかな若い茎葉を摘んで茹でて、浸し物、和え物、汁の実、卵とじや、塩と混ぜて緑の塩として天ぷらのふりかけとして用いたり、刻んで七草粥に入れて食べられます。また熱湯を通してから塩を振りかけて漬物にすることもあります。

全草を乾燥したものは繁縷と呼ばれ、民間薬として煎じた液が利尿薬、催乳薬として用いられたり、塩を混ぜて歯の痛みの時に付けたりもします。ナマの茎葉をみじん切りし、半量の塩とすり鉢で10分ほど擂り、紙に薄く延ばして天日乾燥したものが「ハコベ塩」で、歯磨き粉として使われたり、歯槽膿漏予防のため歯茎のマッサージに用いたりもされています。また栄養的にも優れており、常用して食べていると脚気にも有効とも言われています。

成分としてはビタミンB,Cなどのビタミン類、カルシウムやカリウムなどのミネラル類のほか、カロテノイド、フラボノイド、サポニンなどが知られています。


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