病気って簡単に治るものからそうでないものいろいろあります。
これからの季節、水虫に悩まされる人も多いと思いますが、
変り種水虫の一種に「体部白癬」があります。
体たとえば肩や背中にできた水虫と思っていただいたらわかりやすいと思います。
意外と見かけます。
さほど痒く無かったり、背中では自分で気がつかなかったりして
結構なサイズになっていたりします。

ある日、手のひら大に成長した体部白癬の人発見!
これはもう漢方よりも水虫の塗り薬のほうが早いだろうと思って
(何でも漢方じゃなきゃって思いません)
早速1日1回風呂上りに塗ってもらうよう指示しました。
ところが、一ヶ月たっても一向に良くならない。
患者さんの「本当に体部白癬?治るの?」といいたげなまなざしが刺さる。
「継続は力なので我慢して3ヶ月塗ってください」
みたいなことをいって・・・・
2ヵ月経過=少し、色が薄くなって範囲も少し狭くなった気が。。。
3ヶ月経過=かなり良くなったきた。
4ヶ月経過=ほとんど消えた。やりました!粘り勝ちです。
とはいえ、この手の疾患は治ったと思ってから
2ヵ月は薬を塗ってもらわないと再発の可能性大ということを説明して完治!
あきらめず・・・継続は力を証明した症例でした。

 

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Q:「頭の耳の上のほうがピリピリして痛むのです。皮膚科でも麻酔科でもわからない。困ってます。なんでしょう?こちらで何とかなりませんか?

A:「湿疹みたいなのができてますね。虫刺されだとすると刺されたあとがあっても良いのですが、見つかりませんね.
でも自家感作性皮膚炎のように少し散布疹があるようでもありますね。ヘルペスにしては神経支配域に沿って出ている感じでも無いですね。最初は小後頭神経支配の一部にピリピリだけだったので皮膚科の先生も麻酔科を紹介されたんでしょうね。これは難しいですね。」

Q:「内科も行きました。念のため、ヘルペスの薬を処方されました。数日前に非常に疲れる仕事をして肩がこって仕方ないのです。」

A:「とりあえず、肩こりの解消を目的に治療して、ヘルペスのウイルス検査の結果を待ちましょう」

■ 後日、いただいた報告でヘルペスゾスターによる帯状疱疹が判明しました。
病気の初期は診断が難しいものです。
特に、典型的なものはともかく、いろいろな出方をする疾患はことさら難しいものです。
我々も心してかからなければならないし、下手に治療開始して、病気をマスクしてもいけないものです。
記憶に残る症例でした。

 

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