健康トピックス 「拒食症」

自分はダメ人間だと思ってしまって自己否定すると、
どうしてもしんどくなっていまいます。

自分は何をしてもダメ、
他人を見て自分と比べて自己否定感が出てしまいます。

幸せそうな友人や同級生を見ると、
取り残された気がして辛くなります。
それゆえ感情が不安定になりイライラしたり落ち込んだり。

しかし、少しずつ自信回復していく事で治ってくるものです。

自信回復には、「ちょっとした」成功体験の積み重ねが必要です。
なにか「できた」と思える事でいいんです。
そのために、「それでOK!」と言ってくれるサポーターの存在も必要。
これは母親が適任です。

そうして自信貯金を積み上げて、「チリも積もれば山となる」のです。

「治癒」とは、親も自分も受け入れることのできる
「やりがい、生きがい」を感じる事に出会えて継続して実践できるようになった時です。

コツコツ頑張りましょう。

         

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親に気に入られようと「良い子」を演じてきて、
成長とともにそれが苦しくなって
社交障害や摂食障害など
問題行動になってしまっている人は多いものです。

その解決エッセンスの一部を紹介します。

・本人が来院できない時は
 家族にアドバイスして本人の治りたい気持ちと
 表現力を上手く引き出させるようにする。

・本人が「治りたい」と思う事、
 家族が「治してやりたい」と思う事。
 その強い気持ちが大事。

・良い子を演じる事で自分の居場所を確保してきた子が、
 良い子を止めるのは容易い事でない事を家族は良く理解する事。

・本人の発言力を高める事が大事。
 自分の持ち味を理解して伸ばすように持っていく。

・「言いたい放題のわがまま」と「本質を伸ばす自己主張」は違うので、
 客観的に受け入れ難い事については、言い方を工夫して拒否してOK。
 話し合えて本人から譲歩案を引き出すことができれば、なおOK。

・「本質の自分」と「今までの演じていた自分」とのズレからくるストレスや窮屈さがある。
 自分でも「何とかしたい」と思っても「何ともできない苦しさ」がある事もある。
 ここを理解しないといけない。

・摂食障害の場合、「ズレ」の隙に「やせ願望」が入り込んで、
 痩せる事=自分らしさという満足感で満たされると抜けだしにくくなる。
 別の「自分らしさ・生きがい」を探さないといけない。

・健全に自己主張する事が大事。自分らしさとは?
 それを見つける事が大事。

         

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拒食症や過食症で悩んでおられる方の御家族へ

拒食症や過食症といった摂食障害で悩んでおられる方は、
子供のころ、親に気に入られようとして、
「良い子」を演じていた自分が、
成長とともに「本来の自分」が出てきて
その狭間でどうも感じ方や感覚がちぐはぐになって
たまたま「痩せる事」に活路を見出したというか
「痩せる事が自分の生きがい」
とでもいうようになってしまっている方が多いと感じます。

ここから脱出するには、
自分の持ち味に気づいて「自分に合った生き方」を見つけて
それを伸ばす事が大事です。
すなわち、しがみついている事(体重など)以外で
自分に合ったものに出会う事が大事となります。


摂食障害の人は、
親に心配かけたくない思いと
太りたくないという思いとの葛藤があります。

ですので、親の前では心配かけたくないという思いで
食べるふりなどの演技をする事もあるので注意が必要です。

拒食症の人は、
内科的データで異常ない事、
体重が必要最低限キープできている事が絶対条件です。
必要に応じて入院も視野に入れなければいけないので、
内科医との連携は必須です。

また、拒食症の人は固い意志で食を拒んでいるという事を
親(サポーター)が理解するという所からのスタートになります。
本人は痩せている事に満足しているため
治療には乗ってこない事が多いものです。
これを親(サポーター)が悟って
「食べなさい」ではないアプローチをできるようにしないといけません。

それと、本人が「入院しないで済む」という体重を
自分の意思でキープする事が大事です。
そのために入院の必要性は○○キログラムという設定をし、
それを本人に了承してもらって
体重を維持させる事が命を守る原則となります。

過食症の人は、根は強力な「やせ願望」「太る事への恐怖」があります。
過食→拒食、拒食→過食などいろいろ、
過食で太っているパターンもあれば、
過食しても吐いたり下剤で痩せている人もいます。

過食して、吐く・下剤で出す などで
痩せて体も心もボロボロになるケースも多いものです。

拒食症の人は感情の波が少ないですが、
過食症の人は感情の波が激しいと感じます。

過食症の人は、いつも「自分は太っている」という思いがあって、
家族の「普通やで」という言葉に
自分をわかってくれないという思いに不信感が募り、辛く苦しんでいます。

また、食べて、吐いて、罪悪感や自己嫌悪になって落ち込む事も多いものです。

太る恐怖が常にあって下剤に頼ることで「痩せている」をキープしている人は
用量オーバーで一種の自傷行為でありこれは楽観視してはいけません。
体内のミネラルバランスが崩れて命の危険すらありますので
こういう人はデリケートに扱う必要があります。

過食症の人は感情の波が激しく、不機嫌、家族を巻き込んで
「太る恐怖」から逃れるために
不安から家族にあたったり暴力をふるったりということもあります。
「食べたい、でも痩せたい」が常にあるので、
ここから意識をはずして別の所に興味が行くような
「生きがい」「自分らしさ」を見つける事を手伝うのです。


「夢中になれるもの」「生きがい」を見つける事で
「食」に対するこだわりやしがみつきから脱出させることができます。


いずれにしても、簡単ではありません。
少しづつ、山を一歩一歩上っていくようなものです。
その山道は山あり谷ありの「波」があります。
一喜一憂せず、長期戦で闘っていきましょう。

     

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精神医療現場はどこも満員。
長期予約待ちは当たり前の現在で、
医師に「こころの苦しさ」をわかってもらおうとしても
医師は「聞くプロ」ではなく、また、多忙で時間もない。
ただ、症状に合わせて医学的見地から薬を処方する担当。

カウンセラーは、保険適応では15分程度。
それでは充分な話はできない。
一方、
保険適応外のカウンセリングは、
「聞いてくれるだけ」
「自分には高額」
「自分の思いと違うアドバイスでもう行きたくない」
「向こうから話をしてくれないので沈黙がしんどい」
などなど。

何か物足りなさを感じ、
自分の感じ方を思いを素直に受け入れる事が出来ず
自分をわかってくれる人などいないと
悲観的になっている人が多いのでは。。。。

大丈夫。
そんな方は、勇気を出してご連絡ください。
じっくりゆっくり、苦しさから脱出するべく
すこしづつ歩んでいきましょう。


             

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「気にしすぎ!」は性格でなく
病気ととらえて治療を必要とする事が大いにあります。

不安があふれて、
ドキドキ・オドオド・震え・息苦しい・何度も確認・汗・パニック・・・・・

そんな事は「気合い」で治りません。
あくまでも病気の症状の一つです。

さらに、ストレスがたまると症状は確実にひどくなります。
ストレスを軽減していく手立てを
共に考えつつ治療していくことが必要になります。

もう一度、言います。
性格ではありません。病気の症状の一つです。


           

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