漢方では、女性の不妊症のことを「不孕(ふよう)」、男性の不妊症のことを「不育(ふいく)」といいます。
一方、西洋医学でいう、「不育症(ふいくしょう)」とは習慣性流産のことで、漢方では「滑胎(かったい)」といいます。

「4年程前に、不妊の漢方相談をして男の子を出産された方から久々のご相談。現在は36才。
その後、2回妊娠したのに2回とも稽留流産をしてしまった。
それから、不安でたまらない。眠りが浅く、夜中に何度も目が覚める。
最近の月経の状態は、経血は暗紫色で血塊が混じる。月経痛は、脇腹に重痛がある。
月経前には、胸が張り、イライラしやすく、肩こりが悪化する。」とのこと。

心脾両虚証、肝気鬱結証と血瘀証を兼ねていると考え、帰脾湯、逍遙散と芎帰調血飲第一加減を月経周期に合わせて飲み分けていただきました。
また、腎精を補うために瓊玉膏を併用しました。
月経前のイライラや胸の張り、睡眠の状態などが徐々に改善し、6ヶ月ほどで妊娠。
妊娠中を穏やかな気持ちで過ごせるよう安胎の漢方薬も服用していただきました。
臨月まで服用を続けて無事出産。
うれしいお電話は、ホッと安心したお声でした。

流産を経験すると、妊娠するまでも、妊娠してからも、どこかに不安を抱えてしまいます。
少しでも、安心した気持ちで過ごせることは、次の妊娠のためにも、無事出産を迎えるためにも、とても大切です。
そのため、漢方相談の際には、月経の状態、心身の症状を詳しくお聞きして、その時に最適な漢方薬をきめ細やかにセレクトしています。
月経やお身体の状態が整うにつれて、不安感も和らいでくる方が多いようです。

当薬局では、不妊症のご相談は出産経験のある女性薬剤師が主に対応させていただいております。
安心して、ご相談下さい。


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