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 中国の家庭民間薬である板藍根。冬季に、中国の学校では生徒たちが板藍根の煎じ液でうがいをしたり、お茶として飲む習慣があります。風邪や感染症対策によく利用され、近年では2003年にSARS(重症呼吸器症候群)が猛威をふるった際に注目を浴びました。それはもう中国内のどこでも品切れになるほどだったらしいですよ。
 板藍根はアブラナ科のホソバタイセイの根を乾燥させた生薬を指します。ちなみにホソバタイセイの葉はインディゴと呼ばれる藍色染料の主原料になり、こちらも古くから利用されてきました。(この藍染めでの利用が名前の由来になっています)
 板藍根では現代の基礎研究によって、抗ウイルス作用や抗菌作用、免疫増強作用、解熱消炎作などが認められています。また生薬としての作用は清熱解毒と涼血。清熱解毒は炎症に伴う熱や腫れを抑える働きを、涼血はのぼせや発赤などの症状を抑える働きをいいます。これらの作用により、生薬としての板藍根は、発熱や発疹、のどの痛み、扁桃腺や耳下腺の腫れなどを抑え、口内炎やニキビへの消炎作用も期待できます。 
 日本でも健康食品としての需要が増えており、粉末やトローチ、お茶など種類に富んだ製品が取り扱われています。実際に粉末を白湯に溶かして口にしましたが、独特の味ですから、何かとブレンド(これからの季節はしょうが湯などがお勧め)すると、大変おいしくいただけますよ。

 
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 今日の一言(10月23日)で紹介しましたように、めまいの最大の原因の一つとして水分代謝の異常・貯留が挙げられています。そして水分代謝異常の原因は人それぞれですが、漢方では水と脾胃・腎臓は深く関わりがあるとされ、これらの臓器の働きを改善することで水分代謝を調節するという手法もお話しました。
 めまいは水のトラブル(これを痰と呼びます)以外にも、火のトラブルによっても引き起こされます。古人は火と一字で「火の持つ性質」=温熱・上昇を表現していました。そしてこの火のもつ性質がトラブルとなり、肝が失調することでもめまいが生じます。
 人の五臓の一つに感情の調節や高度の精神活動を司る「肝」があります。肝は現代医学の肝臓とは大きく異なる、概念的な臓器です。目には見えませんが、人間の人間らしい部分を統率する部分(本能的な部分ではなくて)。最近よく耳にする自律神経もこの肝に密接しています。 
 肝に過度のストレスや怒り、緊張が続くと、良好な気の流れが妨げられてしまい肝気が鬱積しやすくなります。この状態では、めまいははっきりとした自覚症状として現れません。しかしこの気の鬱結が進行しすぎると気は火に化けます。気の概念の一つに「身体の発熱は気によるもの」という考えがありますから、気と火の性質はよく似ていると言えます。そしてこの火(肝火)が頭部に立ち昇ることで、めまいやのぼせ、血圧上昇などが引き起こされます。
 水のトラブルによるめまいは、体内の水分そのもののの停滞や代謝異常によって引き起こされます。一方で火のトラブルによるめまいは、体内の肝の気が火の性質を帯びる(火に変化する)ことで引き起こされます。

 
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 漢方でいう虚実とは生体の体力や抵抗力(正気)の盛衰状態をさします。また一方で病(邪気)の勢力を表します。正気と邪気は土俵上の力士同士の関係にあり、正気が旺盛な状態では、邪気と拮抗(もしくは押さえ込む)しています。しかし、正気が不足すると邪気の勢力に押し負けてしまいます。
 「虚」とは、空虚または不足の意味で、虚証とは体力が衰え病気に対する抵抗力も乏しく、精気が衰微した状態をさしており、疾病の後期や慢性病に見られます。
 対して実証とは、抵抗力に富み、病気に対して戦う力に満ちている状態を意味するとともに、病邪の力も充実・亢進していることを意味します。実証は六淫による疾病の初期から中期、および痰、飲食物、水、血、などの停滞による病証に見られます。
 漢方薬による治療では、虚証と実証それぞれの病態で用いられる治療法が異なります。虚証では体力を補う補剤を処方し、気や血を補って身体を温める補法が用いられます。対して実証では身体から余分な熱や寒を取り除き、安静にする薬を処方する瀉法が用いられます。
 これとは別に、漢方には陰陽という考え方もあり、陰証・陽証は外面から見た病気の分類。陰証は虚証と、陽証は実証とそれぞれ一緒になって表れやすく、それぞれ陰虚証、陽実証と呼んでいます。
 

 
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 人間の体の6割は水でできていますので、熱中症にしても脳梗塞にしても、予防には水分は欠かせないものです。めまい(眩暈)を引き起こすメニエール病も水と深い関わりがあります。特に、体のバランスを保っている耳の三半規管に浮腫が起こると、バランス感覚が乱れてめまいが生じやすくなり、近年ではめまいの最大の原因の一つとして水分代謝の異常・貯留が挙げられています。水分代謝異常の原因は人それぞれですが、東洋医学では水と脾胃・腎臓は深く関わりがあり、これらの臓器の働きを改善することで水分代謝を調節する、というのが主だった手法です。
 水分代謝に関わる漢方薬の代表的なものには五苓散や苓桂朮甘湯などがあります。五苓散は利水の代表的な処方で、腎や膀胱の働きが改善する働きを持っています。対して苓桂朮甘湯は脾胃の虚弱によって停滞した水分を温化により利水します。また、水分代謝異常によるめまいが長期に渡って引き起こされる方は、これらの漢方に加えて各臓器の代謝低下(脾虚・腎虚)を改善するものを合わせて服用することで、より効果的に体質を改善することが可能となります。

 
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 漢方薬の方剤の中には、生姜と乾姜がありますが、同じショウガで
どちらも体を温めることには変わりはないのですが作用部位が
少し違ってきます。
 生姜とは、生の生姜を単に乾燥させた根茎です。これは、発散力を
もっていて、胃の中に入ると胃の働きを益すことにより気(エネルギー)
を体表の方に運んで体表を充実させます。
そのため、体の体表が温まります。しかし、体の深部はエネルギーを
もっていかれているため、温まりません。
 一方、体の深部を温めるには乾姜を使います。乾姜は蒸してから
乾燥させたもので、体の中心から温める力をもっています。
手足がひどく冷えてしもやけができる人、お腹が冷えて下痢をする人
などによく使います。このように同じショウガでも、漢方では、症状に
合わせて、使い分けをするのです。

生姜
風邪の初期や寒気がする時に体表を温め邪を追い出す(葛根湯など)

乾姜
慢性的な冷え、下痢など体の深部を温める(人参湯、苓姜ジュツ甘湯、大建中湯など)


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