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甘味よりも、むしろ淡味。濃い味よりも、むしろ淡い味。

漢方では伝統的に味をして五味といいますが、実際には淡味を加え、六味あります。淡味は手前の辞典によれば【あっさりした味】。この味は脾臓や五臓と関係深く、カラダの湿を取り除き、脾胃の働きを促進、食欲を誘うといった働きがあります。代表的な食べ物には、ハトムギや冬瓜、ハクサイなど。

昔の宮廷料理というのは、豪華絢爛であるほどにこってりとした濃い味で、胃への負担が多くなるというのが特徴でした。毎日そのような食事を口にした当時の将軍や高官は、恰幅が良い一方で慢性的に食欲不振に悩まされ、その改善策として淡味を活かした薬膳料理を食し、脾胃の営気を養っていました。

淡味の最大の特徴は、その利尿作用によって脾胃が最も嫌う湿を排する点にあります。冷えて弱った胃は、甘味を帯びた温かい食事で養生するのに対して、過度な食傷や水飲で弱った胃は、淡い味でその負担を減らしながら、余分な湿を排して養生していきます。ちなみに、暑い季節は陽気を養いつつ発散に努めよ、というのが養生の基本ですが、その中でも淡味は湿の発散に用いられ、苦味は熱の発散、排出に用いられます。これらをうまく組み合わせて活用していくことが、梅雨や盛夏をうまく過ごすポイントの一つでしょう。

梅雨から夏場にかけての蒸し暑さが影響して、巷では水もの、生もの等の摂取が確実に増加します。ですが、その際の食中毒・下痢症状には十分にご注意を。

食中毒原因の約9割は細菌とウイルスによります。特に暑い時期は、胃酸の希薄(主として水分の過剰摂取による)も相まって、細菌やウイルスに対する消化器官の抵抗力も疎かになりがち。「家族で海外旅行に行き、現地の料理を『うまい、うまい』と食したが、翌日には家族全員が下痢に悩まされて、さんざんな旅行だった」、などという話も毎年のように耳にします。またそのようなウイルスが影響して、下痢や吐き気・嘔吐といった消化器症状を伴う夏カゼをこじらせてしまう方も。カゼを引いたらお薬となるのですが、胃腸症状があるために、成分が吸収しにくいといった問題も出てきます。

一方で食中毒対策では十分な熱調理も必須です。古人がその代用として、生ものとともに殺菌・抗菌作用をもつ薬味を摂ったというのは有名なお話ですね。「寿司屋に行ったらまずガリを食え」というのも理にかなったことなのです。

夏の漢方治療では、「体内の水はけを良くする」というのが一連の共通項として取り扱われ、これには藿香正気散をはじめとした漢方薬が用いられます。主薬の藿香には、適度に体を温めて湿気も発散させるとともに、働きの悪くなった胃腸を癒して食欲不振を改善する作用があります。ちなみに【正気散】とは、カラダの内外の冷えや湿気などが原因で、乱れてしまった気を正すという意味に由来するとか。この場合の気は、消化器官の免疫力や抵抗力を表現しているともいえますね。

さらに近年の研究では?香という生薬に抗菌作用があることも発見されており、夏の養生漢方、下痢・食中毒対策としてこの漢方薬の服用が推進されています。また、胃腸の免疫力を向上して食中毒を予防するという観点では、ノロウイルス対策に効果のあるラクトフェリンの利用なども有効ですね。

余分な水分が蓄えられる=痰湿によって、カラダには水分代謝に関わるさまざまな症状、兆候が現れます。中には当人が自覚はないが、実は痰湿に由来する症状、というのも少なくありません。例えば、鼻水や痰の分泌が増えることは感覚的にわかりますが、それが目やに、おりものに変わると、意外と気づきにくい。「水は清流であれ」と称されるように、水気は一箇所に停滞することで濁り、汚れていく性質があります。その際【きわ】が痰や目やに、べとつく汗、おりものなどです。もちろん、それら全てに体内の余分な水分貯留が関係しているとは言えませんが、梅雨の時期に重なるならば、疑ってかかるべきでしょう。

そして舌。意外と知られていませんが、舌は筋肉の一部です。ですから舌の観察=舌診によって、筋肉やそれを取り巻く気血水の概略がわかるとされています。舌は色や形、舌全体にうっすらとついた苔【こけ】=舌苔【ぜったい】などから診断されます。そして舌の形が大きく腫れぼったくなっていたり、舌の周辺に歯のあとがつきやすいと痰湿=水分貯留の兆候として判別されます。また舌苔の厚さは水分代謝をつかさどる脾胃の状態を反映するため、水分代謝の停滞から痰湿に結びつけて考え、総合的に判断する材料として用いられます。

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漢方の世界において、甘味は脾胃の調和や滋養強壮に不可欠な味として知られています。味にはそれぞれ三用、即ち三通りの活用法があり、甘味ではそれぞれ甘補脾・甘益肝・甘助心と表現されます。即ち甘味は脾・胃の働きを補い、肝・胆の働きを益し、心・小腸の働きを助ける。甘味の作用は総じて「緩」-即ち、緩めたり、柔らかくすること。リラックスするときに甘味が良いとされるのはこの辺りが由来しているでしょう。

しかし一方で過ぎた甘味の摂取は、一転して弛緩状態を引き起こします。自制がきかずに、力が入らない状態。脾胃で申せば腹筋に力がなく、臓器が下垂に近い状態に陥いることもしばしば。特に人工の甘味は、その作用が極めて強いとされており、夏場の摂取には特段の注意が必要です。一方で甘味は水分を誘うことも経験的に知られています。度を超えた摂取は、詰まるところ体内に水分を溜め込むことになるとともに、甘味を口にした後は水ものが欲しくなるのが常でしょう。普段から甘いものをよく口にする方は、ぜひこの点に留意して、味を見つめ直してはいかがでしょうか。甘味を半分にするー飲料であれば水割りにするというのも有効な手段といえるでしょう。

梅雨対策、湿気対策に良いお薬があります。ぜひ一度ご相談ください。

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長夏、盛夏を特段のトラブルなく乗り切るためのポイント-即ち、いかに余分な湿気・水分を溜め込まないかという点について、次の方法が考えられます。

① 過剰な水分摂取を控える
② 水はけを改善する
③ 環境を整える

暑気が高まる季節には発汗で体液が失われやすく、水分の摂取も旺盛になりがち。ですが、過剰な摂取はカラダの水はけを悪くすることも忘れてはいけません。水分摂取は適量に、目安はやはり2?程度で。それ以上の摂取は胃液を薄めてその機能が衰えやすくなるとともに、食欲不振や下痢が生じる原因となります。

暑い季節の水分摂取-多くの方はこの服水に涼を求めますが、これは「熱を清める」というよりもむしろ「冷やす」という印象が強いでしょう。即ち、二つは一見同じように思われがちですが、熱を清めるというのは過ぎた熱を制していく(プラス過剰の状態からプラスマイナスゼロにもっていくイメージ)のに対して、冷やすというのは過ぎればむしろカラダを冷やしてしまう(マイナス過剰の状態にもっていくイメージ)行いです。さらにそれに飲水を伴う場合には、体内で湿気の冷え固まり-寒湿も生じやすくなり、脾胃本来の機能はますます失調しやすくなります。

東洋医学では、食物の味や性質に「涼」を追求します。特に苦味は熱を清める味として、また辛味は体内にこもった熱を発散する味として知られています。薬味として知られるミョウガ、白ネギはその代表であり、また熱帯、亜熱帯地域で食されるトマトやゴーヤ、スイカなどにも清熱の効果があります。これらを日々の食生活で積極的に活用していきましょう。

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