病や症状は、ある種の「毒」に侵された状態と見立てることができます。
毒はウイルスや細菌のような具体的なものから、
疲労や冷え、痛みなど、その正体がよくわからないものにまで及びます。
東洋医学では、この健康上の「毒」を
からだに備わった自然治癒力や新陳代謝を活発化して
毒出ししたり、解毒していくという考えがあります。
それに対して西洋医学ではこの健康上の「毒」を
薬効を頼りに毒出し、解毒を行うという考えに基づいています。
西洋医学ではへび毒のごとく、毒の正体や毒性といった
正確、かつ具体的な情報が判明しないと、最適な治療を行えません。
ですが東洋医学では、毒そのものよりも、その中毒症状に目を向け、
からだへの負担を抑えながら、自然治癒力を発現していくという道を辿ります。
このような点を踏まえ、それぞれを比較すると、
東洋医学は毒の正体が定かでなくても治療を行える
というメリットがあります。
いかなる毒であろうとも、自然治癒力を適切に発現することで
毒出し、解毒が可能となる、という立ち位置にあるわけです。
一方で、原因となる毒の正体がはっきりしている場合では、
ピンポイントに治療を行っていく西洋医学の方が効果は高いという面があります。
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更新日: 2014/12/10 |
漢方の世界では、病や症状は健康に対して「邪魔」なものとして捉えます。
邪魔なものだから排除する。 そういう点では、「毒」とイメージすることができ、 病や症状は毒に犯された状態=中毒症状とも捉えることができます。 へび毒やふぐ毒には血清や注射器のように、 外から作用して中毒を解消する方法があります。 ですが、そもそもいずれの毒性もかなり強いですから、 自然治癒力だけでは対処できないという点があります。 それとは逆に、 健康上の毒には、細菌やウィルスが原因となるような 感染症や化膿症状など、例外は含んでいますが、 外から作用して中毒を解消する方法は、基本的に存在しません。 それには次の二つが大きく影響していることでしょう。 ・私達のからだ自身が健康上の毒を生み出している 私達のからだはときとして、痛みを発する物質や、 疲れを感じさせる物質、さらには癌細胞などを産生しています ・健康上の毒が身の回りに散漫している 寒い季節にかぜ予防が大切とよくいわれるように、 かぜの原因となる毒は、冬の自然界に散漫しています 毒への対処は、「毒出し」や「解毒」が主な方法ですが、 病や症状といった健康上の「毒」に対しては、先のような点から 毒出しや解毒を常日頃から自分のからだに働きかけてやっていかなくてはなりません。 即ち、自己代謝、自然治癒力を高め、行使していくことです。 こちらの記事は、漢方柿ノ木薬局のfacebookでも掲載しています。 facebookへはこちらから 。 また漢方柿ノ木薬局の詳しい情報はこちらでも ご覧頂けます。 |
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更新日: 2014/12/09 |
西洋医学では、かぜ症状を鎮めるために服用するものが
感冒薬、俗にいうかぜ薬と位置づけられています。 例えば咳症状を伴うかぜでは、咳止めを服用し、 鼻症状を伴うかぜでは、鼻炎薬を服用する。 即ち、個々の症状を鎮めるには非常に効果的ですが、一方で 症状がないものが服用しても、その効果は限りなく薄くなってしまう。 それに対して東洋医学では、かぜを患った人が服用するものを かぜ薬と位置づけています。 ですから個々の症状を鎮めるだけでなく、 自然治癒力高めたり、回復を早めたりなど、 からだへの負担や影響を小さくするといった利点もあります。 然るに、西洋では何をどう考えても、 滋養強壮剤としか位置づけられない処方でも、 東洋ではそれを服用することで、速やかにかぜ症状から回復すれば それは当人に適した「かぜ薬」として取り扱われます。 西洋薬が症状それぞれに対応しているのに対して、 漢方薬は患い人(わずらいびと)一人一人に対応しているわけです。 稚拙な表現かもしれませんが、「やさしい」と思うんですよ。 漢方薬って。 しばしば「かぜがこじれた」と申しますが 厳密には、かぜはこじれません。 その方がかぜをこじらすわけです。 そしてそういう方に適した処方がすでにそこにある。 こういう部分では漢方薬にはやはり強みがあると感じます。 こちらの記事は、漢方柿ノ木薬局のfacebookでも掲載しています。 facebookへはこちらから 。 また漢方柿ノ木薬局の詳しい情報はこちらでも ご覧頂けます。 |
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更新日: 2014/12/05 |
お久しぶりです。
本日の京都市内はあいにくの雨天ですが、気温低下が著しく、 長時間にわたり外出していると、芯まで冷えてしまいそうな勢いです。 寒気に湿気が相まって、自然界では冷えが一段と厳しくなる。 わたし達のからだに当てはめれば、 「むくみ冷え(寒湿)」と呼ばれる症状がこれに当たります。 むくみは血流の障害となるだけでなく、患部に止まることで、 寒さ(寒症状)や熱さ(熱症状)と結びつき、 これを増悪させるという困った性質をもっています。 冷えているのならば、いろいろな方法で温めれば良い。 多くの方がそのように考えます。実際の養生の上でも。 確かに間違いではありません。一過性の冷えの多くはこれで解消されます。 けれども慢性の冷えに対して注視すべきは、「その温もりが持続するかどうか」。 これには温めることに加えて、その温もりをうまく巡らせてやる ことが必要です。 冷えたなら第一に、温かい状態のものを用いて温める。 そして第二に、「温める作用をもったものを、温かい状態で摂る。 ですが、これらをしても温まらない場合には 第三に、温もりの通じを良くするといったことが必要になるでしょう。 こちらの記事は、漢方柿ノ木薬局のfacebookでも掲載しています。 facebookへはこちらから 。 また漢方柿ノ木薬局の詳しい情報はこちらでも ご覧頂けます。 |
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更新日: 2014/12/04 |