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症状の裏に消耗あり。
引き続いて、鬱について。

精神的な症状やトラブルを抱える方がしばしば訴える
「詰まる・痞える・息苦しい」といった症状には、
中空の状態、即ち目には見えないもの=気体(ガス)の詰まりが関与しており、
東洋医学では気体は気滞は通じる…、というところまでお話しました。

自然界では気体は即ち、大気のことを指します。
大気は無限に広がっていますから、基本的に詰まるということはありませんが、
そのなかには気圧や気温差が存在して、
高いところから低いところに向かって風が吹きます。
そのような中で生ずる吹き溜まり、さらには竜巻、台風などの発生にも
この風の存在が深く関与しています。

京都市内は週明けから、なかなかに温かい日々が続いていますが、
気候が暖かくなることによって、自然界では風が生じやすくなる。
同じくして、人の心とからだにも風が吹くがごとく、
様々な症状が現れては消え、消えては現れるを繰り返します。


大規模な風の流れを「気流」と呼ぶように、
風が吹くというのは気体の流動、すなわち気の流れに通じています。
ただ人間のからだは自然界と異なり、限られたスペースしかありません。
ですからある一定の筋道というかルールというか、
そういう存在の下で風の流れ(=気の流れ)が統制されている。

言いかえると、それだけ「荒れやすい」わけです。
特に自然界で大きな風が吹くとき、
からだの中でもともと吹く小さな風は歪められたり、
打ち消されたりといろいろ影響されてしまいます。

ここまでの話ですと、風が吹くという現象には、
ともすれば悪いイメージしかもてませんが、そうではありません。
表裏一体は自然界の常ですから。
春は木の芽時。自然界に陽気が満ちてくる時季です。
春に吹く風も陰から陽への変動、
つまりは陽気が満ちるということによってもたらされるものです。
見方を変えると、「御身に風を当てることで、体内に陽気を充たす」とも解釈できます。
ただしそのためには、からだの風通しを良くしておくことが大切になるでしょう。
(つづく)

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症状の裏に消耗あり。
引き続き鬱について。

精神的な症状やトラブルを抱える方はしばしば
「詰まる・痞える・息苦しい」といった肉体的苦痛を訴える事があります。
呼吸器官でおこる場合もあり、消化器官で生ずる場合もあり、
後者では、お腹のハリ(膨満)が目立つことも度々あります。
けれどもレントゲンやエコー検査で実際に患部を診ても、何も確認できない。
だからといって何も溜まっていないというわけではなくて、
中空の状態、即ち目には見えないもの=気体(ガス)がそこに詰まっているわけです。

気体=気滞…、と捩(もじ)るわけではありませんが、
体を巡る気の滞りはしばしば、ガスを生じ、そしてふん詰まりを催します。
また「火のないところに煙(気体)は立たず」といわれるように、
イライラ、うつうつなどを通じて体に悪い熱が篭るほどに、
くすぶってガスが生じやすくなり、同時に詰まりやすくなったりします。

また気体(ガス)は
◎温めると「膨張+上昇」
◎冷えると「凝縮+沈降」という性質をもちますが
この現象は気体=気の滞りということで、気の痞えにも少なからず当てはまります。

即ち、熱せられることで、痞えた気が風船のように膨らみ、
からだの上部に移動して(上衝して)、
顔や胸部など上半身を中心に熱感を呈しやすくなったり、
また逆に冷やされることで、痞えた気が固く凝縮して、
腹部や腰周りなど下半身を中心に張りや凝りを呈しやすくなる。

ちなみに、からだには「上・下」だけでなく「浅・深」という概念も存在しますから、
症状がどの程度、からだの表面に現れているか・・・、
そういう面からも症状の度合いを推し量る事ができます。(つづく)

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症状の裏に消耗あり。
前回に引き続き、鬱症について。

漠然とした不安感やうつうつ感などとともに、
不自然な形で様々な症状が起こる。
そういうとき、貴方の心と体はその結びつきが弱くなっているかもしれません。
というところまでお話したと思います。

話が少し逸れますが、
赤ちゃんは心と体がともに未熟な状態で生まれてきます。
子どもは日常の中でそれらを成長させていくわけですが、
果たしてその成長具合は、
二人三脚のように同じペースで進んでいけるでしょうか?

…現実はなかなかその通りにならないと思います。
それには過食や偏食、運動不足、夜型の生活、デジタル依存など
現代型の生活習慣・生活環境が大きく影響しているのではないでしょうか。
そうした中で子どもらしくない生活をおくる子どもが出てくる
そうして終いには、子どもらしさの不足した子どもができ上がる。
最近増えている「仕事と学業を両立する子供」を否定しているわけではありません。
けれども大人の顔色をうかがう子どもは、果たして子どもらしいでしょうか・・・?

漢方の世界でも心と体は結びつくという考え方は普遍です。
それは言を返せば、
心を育み、滋養するものと、体を育み、滋養するものは本来同じということ。
からだを巡る気血は体だけでなく、
心の養生にも欠かす事はできないマテリアルなのです。
然るに気血の不順や不足は、
ときとして心と体の成長に偏りを生み、
ときとして体を病み、またときとして心を病んでしまいます。(つづく)

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症状の裏に消耗あり。
本日は鬱。

前回までの凝りから派生して、「心の凝り・懲り」ともいうべき鬱
ちなみに凝り症(性)とは聞くけれども、凝り病とは言いませんから
私個人も、欝病という言い方はあまり使わず、
「欝症(性)」というような言い回しを用います。

そもそも「鬱証」は、漢方(中医学)では範囲が広く、
自律神経失調症、神経症、不安症、更年期障害など、多くの疾患が含まれます。
重く受け止めがちな症状ですが、
そのような鬱証についてまとめた古典の医学書があるほど、
身近で一般的な症状で、二千年もの昔から専門処方が数多く存在していました。

そんな鬱証ですが、「鬱」という字が意味する通り、
心情や心の動きやそれに伴う「目に見えぬもの」が
鬱々として滞った状態にあるわけです。
ですが心の動きを直接に診る事はどんな名医でもできません。
同様に、心に直接に作用する薬(医薬品)も存在しません。
そういう点では「馬鹿につける薬はない」という言い回しも言い得て妙と思います。

心と体は繋がってる。リンクしている。
このことに自覚はあるでしょうか?お気づきでしょうか?
それが電気信号によるのか、はたまた何がしのホルモンをによるのかは
定かでありませんが、そのようなものを介して互いに影響を及ぼしていきます。

けれども心を患った方では、その結びつきが弱かったり、ずれたりしている
その過程で生活のリズムが崩れたり、
今まで好きだった事に関心がなくなったりしてしまう。
また不自然に緊張したり、動悸が起こったりする。


不自然な形でいろんな症状が起こってしまう。
それは心と体の結びつきが弱くなっているからではないでしょうか。(つづく)

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症状の裏に消耗あり。
前回に引き続き、こりについて。

私が個人的にしばしば用いる表現に
健康的な凝り」と「病的な凝り」というのがあります。

健康的な凝りというのは、
簡単に言えば「起こるべくして起こる凝り」を表し、
凝りを招く動作や生活習慣を通じて
ほぼ必然的におこるものを意味しています。
見方を変えると、同様の動作や生活を通じて
100人中100人が同様の凝り症状を訴えた
場合、
これは即ち「健康的な凝り」と見立てるわけです。
そしてこの健康的な凝りには、凝りの原因がはっきりしている、
急性で起こる場合が多いが、速やかに解消できるなどの特徴があります。

対して病的な凝りとはこの健康的な凝り以外の全てのものを指します。
その中には高血圧や頚椎症など病的な原因に伴うものもあり、
慢性で解消することができないものも含まれ、
また「凝りやすい」という自覚症状も該当します。

そして、これは以前から繰り返し述べていることですが、
「健康的な凝り」と「病的な凝り」の間には
体調と体質という一本の境界があります。
即ち、体調のトラブル(消耗)として健康的な肩こりが生じ、
体質のトラブル(消耗)として病的な肩こりが現れる。

「病は気から」と言われるように、
気の流れの不調は何らかの形で「体調の病=体調不良」として現れます。
然るに、体調不良の一症状とする「健康的な凝り」も
漢方では「気の巡りのトラブル」と結びつけて考えられ、
「やる気がなくなった」と感じる時には、だいたい肩が凝っており、
肩がこったと感じる辺りから急にやる気が失せてしまったりするわけです。

肩こりの対処法の多くが血行改善、
すなわち何らかの刺激を通じて、血の巡りを整えることを謳っています。
けれども刺激を与えて最初に動くのは血ではなく、気です。
病は気から…始まりますが、同時に気から終わるということだと思います。

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