• お問い合せ
  • サイトマップ
  • 個人情報保護
  • 交通アクセス
  • 漢方薬 漢方薬局 薬店のことなら きぐすり.com
  • ホームへ
  • 店舗紹介
  • 相談方法
  • よくあるご質問

症状の裏に消耗あり。
本日は、前回までの「鬱」にしばしば随伴する「のぼせ」について。

「のぼせ」というくらいですから、
そこには何らかの熱感=気の充満や滞りが存在します。
どこからか沸き出たエネルギーが、
暴走してうまく制御できず、振り回されているような状態。

イメージとしては
道幅が狭いにも関わらず、猛スピードで走って事故を招いた
といった所でしょうか。

この「事故」が即ち「のぼせ」。さらにはイライラ、興奮、動悸、めまいなどの症状。
そして実際の事故を引き起こす経緯には、
「スピードの出し過ぎ」に加えて「道路幅の狭さ」や「運転技術の未熟さ」など
様々な要因が関与するように、のぼせという「事故」にも

>◎気実:気の過剰な充実
◎気道の通じの悪さ、さらにそれに伴い生じる障害
◎気を巡らせる(制御する)働きの未熟さ

など様々な要因が関与します。


現実の事故では、原因の大半はスピードの出し過ぎ、もしくは不注意。
のぼせもその点は同じく、偶発的、突発的な症状、
そして誰でも緊張した時におこるのぼせは

①瞬間的に気が沸き上がる
②膨れた気に対して本来の制御する働きが追いつかなくなる
③結果的に気が暴走する

という一連の流れになると考えられます。

ではそもそも、瞬間的に湧き上がる気はどこからやってくるのか。

これにはやはり、心の大きさが関係しています。
おさらいになりますが
心患いは心の大きさというのを小さくしてしまいます。
心が小さくなると、そこに収めたれていた気(心気)は外に出るしかありません。
けれど、こうして生じた気は、体内にありながら自由に動き回れる、
いわば「フリーな気」。
ですが、からだの中にある気は、本来どこかに収蔵されているもの。
フリーな気は「有害な気」で、これがいろいろ悪さをする。
そして、有害なエネルギーとして熱症状を招くというわけです。(つづく)

top_21



こちらの記事は、漢方柿ノ木薬局のfacebookでも掲載しています。
facebookへはこちらからリンク
また漢方柿ノ木薬局の詳しい情報はこちらでもリンク ご覧頂けます。

症状の裏に消耗あり。
本日は、前回までの「鬱」にしばしば随伴する「動悸」という症状について。

心という、目には見えないものに及ぶ「鬱」と
心臓という目に見える器官に及ぶ「動悸」には
やはり密接な関係があると考えられます。

これまで心について、長期にわたり、いささか取り留めもなく論じてきましたが、
その中でもとりわけ
「心が萎(しぼ)む」というのは、「動悸」と結びつけて考えやすいと思います。

すなわち、いろいろなことが影響して、心(こころ)が小さくなると、
身体の心臓の方も働きが鈍くなりやすい。
実際の大きさ(体積)は変わりませんが働きが鈍くなる。
これは見かけ上では心臓が小さくなっている(=狭心)ことと同意です。
然るに、バランスを保とうとして拍動が強くなったり、速くなったりする。

また、そのような心が萎む経緯には

①心に正気(新鮮な気)が注がれない
②心に蓄えられた正気が抜けやすい

という二通りがあるという事も述べましたが、
いずれの場合でも、結果として心に邪気や濁気が満ちやすくなります。
すると先ほどと同様に、身体の心臓にも邪気や濁気が溜まり易くなる。
心臓は循環系の要(かなめ)ですから、
この場合は循環系に邪気や濁気が停滞して、その働きが衰えることにつながります。
つまり、循環が弱まることで血流が弱まり、
血色が悪くなったり、貧血様症状に陥ったり、
むくみが生じることでめまいや乏尿になりやすくなる。

また正気の取り入れ、さらに邪気の排出には呼吸が深く関わっていますから、
この点では動悸と息切れも、「正気の欠乏」でリンクすると考えられます。
動悸時に用いる薬を「気つけ薬」と呼ぶのも、こういう点からなんですよ。

top_21



こちらの記事は、漢方柿ノ木薬局のfacebookでも掲載しています。
facebookへはこちらからリンク
また漢方柿ノ木薬局の詳しい情報はこちらでもリンク ご覧頂けます。

症状の裏に消耗あり。

前回で「心(こころ)は一種の器のようなもの」と話しました。
その器は、古いものや害をなすもの:「邪気」が停滞することなく、
新鮮なもの:「正気」で満たされているのが理想です。
邪気を追い出すのにも正気が不可欠となりますからね。

また一方、「器」ですから当然、そこには大きさ(器量)がありますが、
この心の大きさも正気や邪気の影響を受ける傾向があります。
稚拙な言い方かもしれませんが、
正気によって「心が育む」、邪気によって「心が荒む」ということです。

やさしさに触れて育つと、やさしい人間に育つ。
逆に、怒られて育つと、怒りやすい人間が育つ。
開放的な環境に身を委ねると、実際にも大らかな、開放的な気持ちになる。
逆に、狭苦しい環境に身を置くと、了見が狭いような気持ちになる。

すなわち新鮮なもの:「正気」は心を大きくしますが
古いものや害をなすもの:「邪気」は心を小さくしてしまいます。
そして邪気が盛んになる背景には、それを追い出す正気の欠乏が関与しています。

風船をイメージするとわかりやすいかもしれませんね。
新鮮なもの:「正気」によって風船が膨む一方で、
正気が送られず、古いものや害をなずもの:「邪気」が
盛んになることで風船は萎(しぼ)む。

そして萎んでしまう直接の原因は「気が抜ける」からですが、それには
①新鮮なエアーが風船に注がれない(風船を膨らませる力が弱まっている)
②風船から気が抜けやすい(風船が萎む力が強まっている)
の二つが考えられます。

前者は緩やかな動きですが、後者は急激な場合もあれば緩やかな場合もあります。
実際にも風船は放置しておくと、エアーが抜けますでしょ。
また手などで外から押してやると、エアーはさらに抜けやすくなります。

心に戻して話を続けますと、
①心に正気が注がれない:②心から正気が抜けやすい
の二つの経緯によって心は萎みやすくなります

心に正気が注がれにくい、あるいは心から正気が抜けやすいことには
正気の補充に通ずる
生活の上での新鮮味や充実感、季節の変化を楽しむゆとり
のような開放的ともいえる、プラスの要因が乏しく、
その一方で正気の損耗に繋がる
気分転換がうまくできない、休みでも部屋に閉じこもる生活をしている、
長期に渡りストレス(圧力)がかかかる

のような閉鎖的ともいえる、マイナス要因が盛んになるという、
日々の過ごし方がやはり影響していると思うのです。(つづく)

top_21



こちらの記事は、漢方柿ノ木薬局のfacebookでも掲載しています。
facebookへはこちらからリンク
また漢方柿ノ木薬局の詳しい情報はこちらでもリンク ご覧頂けます。

症状の裏に消耗あり。
永らく続けています「鬱」の話。

以前に「からだに抱える邪は正を伴わないと動かない」
というお話をしましたが、これはずばり

新陳代謝を通じて邪を掃うこと

を意味するのではないでしょうか。

東洋医学において新陳代謝は正気の賜物と考えられています。
ちなみに新陳の
・「新」は新しいもの
・「陳」は陳旧、すなわち古いもの(濁ったもの)
をそれぞれ意味しています。
(古いものは正確に言えば「以前は新しかったもの」ですが)

そして新陳代謝には
①新しいものと古いものを入れ替える
②古いものと共にからだに害をなすものを掃う
という二つの働きがあります。
そして、いずれの場合においてもいえるのは、

「先立つもの」とでもいうべき新しいものが存在してこそ
古いもの、害をなすものが掃われるということです。


そのようにして「ところてん突き」のように
新しいものが古いものを掃い出し、絶えず入れ替わる。
この新陳代謝ですが、皮膚や肥満など
からだのトラブルで言及される事はよくありますが
鬱症や神経症など心のトラブルで耳にすることはまずありません。

ですが、何度も申しますように、
からだに通用する事は心にも通用するわけで。
ですから「心の新陳代謝」というのも存在するわけです。

これは個人的な見解ですが、「心」とは一種の器です。
(器量という言い回しもあるぐらいですから)
その器の中身が外部と往来せず、同じものが蓄えられ続けると
それは古くなり、やがては腐ってしまう。
だからこそ外部から新鮮なものを取り入れて、古いものを掃い、
「心の鮮度」を保つ必要があるわけです。

そして「新鮮なものを取り入れて、古いものを追い出す」
というこの営みを体現しているのが、
清と濁を交換する、
つまり吸気と呼気を入れ替える呼吸
という動作になるわけです。
(つづく)

top_21



こちらの記事は、漢方柿ノ木薬局のfacebookでも掲載しています。
facebookへはこちらからリンク
また漢方柿ノ木薬局の詳しい情報はこちらでもリンク ご覧頂けます。

症状の裏に消耗あり。

前回、「抵抗力」と「発散力」という話をしましたが、ここで少し補足を。
このようなからだに備わる働きは、いわゆる「自然治癒力」の一端に過ぎません。
例えるなら、一つの株から枝分かれした枝葉のようなもの
すなわち「自然治癒力」は一つですが、実際の働きには実に多様ということです。

このことは、「抵抗力」と「発散力」も独立したものではなくて、
深い部分(文字通り根っこの部分)では、繋がっているということ。
もっと単的にいえば「抵抗力」を養うというのは、
直接的ではないにしろ「発散力」を養うことに繋がるということです。

実際の経験に照らし合わせても、
ストレスコントロールがうまくいっている時は、
ストレスに対する耐性も強くなります。その逆も然り。
胸に何か抱えている時は、些細な事がストレスの原因になってしまう。

加えて言えば、
心に作用する力というのは、からだに対しても同じように働きます。
悶々とした雑念や雑欲を払うために、からだを動かして発散、昇華する。
誰でも一度は経験された事だと思います。
こういう点からも、からだを養うという事は、こころを養うことに繋がっていくわけです。

こころを動かすには時間が必要ですが、からだを動かすのに時間は要りません。
ですがある時点で決断しないと動き始められないという点もある。
心とからだはそのようにして、どこまでいっても夫婦のように付いて回ります。(つづく)

top_21



こちらの記事は、漢方柿ノ木薬局のfacebookでも掲載しています。
facebookへはこちらからリンク
また漢方柿ノ木薬局の詳しい情報はこちらでもリンク ご覧頂けます。


Copyright© kanpo-kakinoki All Rights Reserved.