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冬の寒さと共にやってくる悪寒。
だがしかし、全ての寒さが悪寒を招くというわけではありません。

悪寒はいわば、からだの毒になる寒さ。
漢方でいうところの寒邪です。
この対極的には、からだの薬となりうる寒さ
さしずめ良寒というのがあるはずです。
漢方でいうところの寒気です。

冬の健康を考える上で、寒さとどう向き合うかというのは、
とても大切なことであり、また至極当然のことでもあります。
寒邪はからだの毒となりますから、これは退けなければなりません。
寒気はからだの薬となりますから、これは活かさなければなりません。
即ち、寒邪を制して、寒気を活かす

寒ければ、温めれば良い。また、温かいものを口にすれば良い。
確かにその通りです。
ただその一方で、人間である以上、体温を一定に保とうとする以上、
寒ければ自らを発熱して、体温維持に努めようとする生理もあるわけです。
寒中水泳然り。乾布摩擦然り。
あえて寒さに身を置く。そして冷感刺激で自らを発熱する。
その過程でからだのさまざまな機能を鼓舞させていく。

飴と鞭というわけではありませんが、
飴だけでは人は決して成長しませんし、鞭だけでも人は決して伸びません。
それは健康や治癒についても同じだと思います。

精がついているからこそ、精を出せる。
精もいまだつかずして、精を出すなどとは理に適うはずもありません。

精をつけること、そして精を出すということは
貯金の元金と利息に似た関係にあります。
左からつけた分を、そっくりそのまま右に出してしまうということではなくて。
元金を維持しつつ、そこから得られる利潤で生計を立てるのが、
経営の理想であるように、
精というのは、私たちが元気に生きていく上の
元手資産であると当時に、その元手から湧き出る利潤であります。
早い話が、日々精を出すというのは
体に蓄えた精を食いつぶすことではなくて、
蓄えた精から得られる利潤、これを活用していくことを指しています。

ですから疲労にはいろいろありますが、その本質は

精を出して疲れるか:利潤を超過する
精を失って疲れるか:元手資産を損耗する


の二つに分かれます。

例えば、普段あまり運動しない人が、
一念発起して運動を始めると最初の頃は往々にして疲れる。
それは、平素にない精の出し方をするからであって。
これまで毎日100の精を出して生活していたのが、
運動を始めて120の精を出す生活にシフトする。
すると当然のように不足する。
ただ、ここでさらに継続していくと
からだが毎日120の精を出すことに慣れてくる。
これは別に、体に蓄えた精を食い潰しているのではなくて、
適応して利潤率が上がるというか、そういう類の事。

ですから最近になって疲れやすいと悩んだり、
疲れに対する耐性とつけようなどと思ったら、
精を出しやすくするというのを、一つ心掛けてみましょう。

問題はどうやって・・・?という部分ですね。

精を出すというのは、発症=症状を発するという事にも、通じています。
例えば発熱や炎症、かゆみ、さらには血圧上昇、生理痛など。
ただ、そういう症状が平素に現れないのは、
その症状を打ち消すということにも精を出しているから。
からだは絶えず発熱していますが、その一方で発汗、体熱放射も行っています。

からだのあらゆる働きは、それが有益なものでも、害をなすものでも
総じて、精を出すということの現れといえます。
そしてそれは、治癒力を発揮するという場合でも同じです。
治療というのは、簡単に言えば、定まった治癒力を発揮する、
つまりからだの特定の働きに精を出す(出させる)ということです。

ですから、手出し無用で治るのと、いろいろな治療を通じて治すのとでは、
どういう所に、どのようにして精を出したかということに置き換えられます。

からだが嫌がるかたちで強いれば、果たして長続きしません
からだが喜ぶかたちで促すと、それは末永いものになります


そして、例えば日常生活で精を出すのにカツカツの場合、
些細なかぜであっても、これを治すために精を出す(精を割り振る)ことが難しく、
結果治りが遅くなったりするように、
どんな場合でも、いろいろなことに精を出せば、
それだけおのおのの効果は分散するというものです。

治癒や治療というのは、集中的にたくさん精を出すことです。
だからこそ、日常生活では精を出しながらも、余力をもって臨まないといけません。
ただどうしても、ままならないときは実際あるはず。

そういうときは・・・そう、精をつけることで、精を出す(精の出を良くする)
という方法を選択するわけです。

老化とは、簡単に言ってしまえば、
からだに蓄える精が少なくなっていくこと
これが少なくなれば、やはりからだが発揮する精も少なくなり、
結果、これまで通り精が出すのがつらくなっていきます。

そういう見地からすると、世の精力剤は
精をつけるものと、精を出させるものの大きく2つに分けることができます。
精をつけることを疎かにして、
精を無理に出せば、それは労傷となり、ますます精の不足を招きます。

ただ、精が少なくならなくても、精の出が悪くなることはあります。
例えば、緊張して本来の力が発揮できないというのがあります。
緊張してせっかくの精が発揮できていないわけです。
緊張とかストレスは、精を出す上での障害の一つですから、
そういうときは精の出をコントロールする。
そうして存分に精が出せるようにする。

そして精を出すことは、生命活動の全てに影響しています。
精を存分に出しているかどうかがが、
健康や生活が充実しているかどうかの裏返しといえます。
年を取ってからこそ趣味は持つべきというのも、その一端。

仮に生きるのに一生懸命であれば、趣味を持つ必要もないでしょう。
そこできっちりと精を出せるわけですから。
ですが悲しいかな、今の時代は便利で、生きることだけでは十分に精を費やせない。
行き場を失った精をどのようにして費やすか。
そして精は出さないから、費やさないから溜まっていくという類のものではありません。
出したくても出せないならいざ知らず、出せるのに出さない。
稚拙な言い方ですが、それは健全ですか?

もっとも、働き盛りの人たちにとっては、やりたい事やすべき事が多すぎて、
むしろ精は、どれだけあっても足りないものといったところかもしれませんが。

日を追うごとに大気の朝冷え、夜冷えが目立ちます。
こういうときは、からだをいち早く温める工夫をしたり、
それに類するからだの働きを高めてあげることが大切です。

朝冷えと夜冷え。

起床時に体験する朝冷えでは、からだの活動がどん底の状態にあります。
よく耳にする、スロースターターな状態。
これから脱するには、からだの活動を促して、いち早く発熱させることが重要です。
起床後に軽くからだを動かすことや、朝食を摂ることもからだの活動を促します。

対して夜冷え。
日中が温かいほど、夜半の冷えをはっきりと感じるものです。

日中の温かさと夜の冷たさ。
このギャップによって起こるのが夜冷えです。
これから脱するには、保温に努めて
からだの温かさを逃がさないようにする。
即ち、温め直すこと以上に、
日中に獲得した温かさをどのように長持ちさせるかがポイントになります。

このように考えると、例えば風呂一つとっても、
朝風呂と夜風呂では、用途が違うというか、
区別されて然るべきというのがよくおわかりいただけるかと。
すなわち、朝風呂はちょっと熱めで、からだの活動・発熱を促して。
夜風呂はぬるめで、温かさを定着させるというか。

そして、朝冷えと夜冷えを抱えたからだでは、
やはりそれに用いる生薬、漢方薬も違います。
簡単に言えば、からだの中心を温めるか、からだの表面を温めるか。
またそれに関与して、血の巡りを良くしておくことも重要になります。


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