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きょうの東日本は、かなり温かい天気だったようで。
この不自然ともいえる急激な陰→陽の変化が、
からだのコントロールに誤作動を招く事もあり、
反って負担にならないかと心配です。
ここは「油断せずに締まっていく。」が吉かもしれません。

今年のインフルエンザはかなり猛威を奮っていますが、
感染症予防には基本的な手洗い・うがいに加えて、
鼻呼吸 を心がける事が大切です。

先日のNHKニュースでも放送されていましたが、
幼稚園の子供たちが鼻呼吸を意識するトレーニングを続けたところ、
トレーニングをしていない同年代の子供に比べて、
インフルエンザの発症率が低下したとの事でした。
小さな子供は、口周りの筋肉の働きがどうしても弱く、
それを鍛えるために意識的にトレーニングを行うことで、
口呼吸を抑え、鼻呼吸へとシフトさせる事が有効だそうです。

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鼻と口。ときに呼吸器としてひとまとめにしがちですが、
漢方では鼻は肺と関係するのに対して、口(唇)は脾と関係します。
口はあくまで 飲食の入り口 であり、呼吸の入り口ではありません。
ましてや、呼吸の出口ではありません。
鼻の(呼吸)が詰まれば、口の(呼吸)に頼りますが、
その実、肺に備わった機能までを引き受けることはできない訳です。

鼻は「鬼は外、福は内」のごとく、正邪の選別ができますが、
口は飲食の入り口ですから、基本的にそういう事は不可能です。
対して、鼻呼吸を心掛けること、鼻の通りを良くすることは、
肺に備わった機能を正常に働かせる役割があります。

呼吸の上でも、口は災いの元 といえるのかもしれませんね。

漢方の大きな概念に陰と陽というのがあります。
陰が何を意味するのか?陽が指し示すものは何か?
と言及すれば、何とも果てしなく奥深い考え方ですけれども、
いかなる陰陽の間でも 陰は陽が無ければ陰とはならず
陽もまた、陰が無ければ陽とはならないという決まりがあります。

男と女の関係も然りです。
男をいろんな意味で男にするのは女性の存在が大きく、
女性も男性の存在を意識するからこそ、より女性らしさを求める。
そういう関係が世の中の万物全てに備わっている、
漢方に代表される古代中国の思想ではそのように考える訳です。

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これだけ聞けば、何とも良好な関係のように受け取りがちですが、
実際は少しの歪み(男女で言えば、すれ違いのようなもの)で、
二つの関係は良い方向にも、悪い方向にもスパイラルしていきます。
ただ単純にそういう繋がりを持つというのが陰陽 ですから、
それが良いものか悪いものか、高め合うのか傷つけ合うのかは、
残念ながらケース・バイ・ケースという訳です。

この少しの歪みというのは、実はいろいろな形で身近にも存在します。
今の時期だと、温かい屋内から急に寒い屋外へ出るのもその一つですし、
日常で頭にくるようなことが突然に発生するのもその一つですし、
ある不摂生、不規則な生活を続ける事も一つです。
それらを通じて、からだ自身の陰を傷つける、
あるいは陽を弱らせるなどしてしまえば、それは連鎖して、
陰→陽→陰→陽→・・・とまた別の陰陽が乱れることへもつながります。
多くの病気や症状は、そういう中から生じる一つの産物です。

からだを温める身近な食材に ショウガ があります。
漢方でも、生薬として多くの処方に用いられます。
有名なところでは、葛根湯にも配合されています。
ただし漢方では、ショウガに温める働きのみを求めていません。
むしろ消化器の働きを整える為に用いることの方が多くて。
文字通り、薬味的な働き・・・。

ショウガはたしかに、からだを温めます。口にして実感するから間違いありません。
ですがその実、効果の持続時間はとても短く、その後の落差が激しいです。
しばしば、ショウガの温め効果は マッチの火 のようだと例える先生もおられます。
温めるんだけど、あくまで瞬間的で、
かつ温めた後の落差が激しい、という事を言い当てているのだと思います。

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何もないところからからだを温めていくのは
簡単ではありませんから、温める刺激の一つとして、
冬のしょうがはやっぱり、欠かせない存在です。
けれどそれは、すんなりと温まるからだがあってこそ。
極端に言えば、温める端から、冷えていくような状態なら、
どれだけ温めても、埒があきません。
ですから、しょうがは 寒い屋外 ではなく、温かい部屋 の中でこそ摂りましょう。

これは私たちのからだにも通じる話です。
皆さんのからだは温かい部屋になっていますか?
寒い屋外のようになっていませんか?

寒さが厳しくなり、空気の乾燥が進むと、
肌では乾燥の注意が必要となっていきます。
ふだんから潤いが不足しがちな肌は、
ときにかさつきやかゆみに悩まされることも。

ただ、肌や粘膜の 潤い は、からだの 血液 からもたらされます。
特に漢方では、血はからだを養う栄養分と考えるので、
慢性的な 潤い不足 とは即ち、からだの 栄養不足の現れ という事でもあります。
たしかに、肌の健全な働きに潤いは欠かせませんから、
そういった点でも、潤いと栄養は強い結びつきがあるのではないでしょうか?

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肌にとっての潤いは、からだにとっての栄養でもあり、
肌にとっての栄養は、からだにとっての潤いでもある。
寒さによってかさつく肌も、考え様によっては、
強い寒さを受け続けたことによる、
栄養の消耗の現れでもあります。

ちなみに、冬場の肌は栄養が届きにくい場所です。
からだの陽気が閉じこもろうとするので、
血流もあまり表側を巡ろうとはせず、からだの内側に集まりやすくなります。
その反面、寒さや乾燥など強い刺激に晒される場所でもある。
そんなときに肌が頼れるのは、ずばり 肌自身の強さ だけです。
そして肌が強いということは、皮膚が健やか という事でもあり、
また 肌が美しい という事でもあります。

美しさとは、デリケートなものではなくて、元来は強いものだと思いますよ。

今日も今日とて、西日本は猛烈な寒波に覆われています。
例年通りだと、節分明けから温かくなっていく印象ですが。

寒さが増していくと、冬かぜだけでなく、
寒冷によるアレルギーや咳にも悩まされる方も増えていきます。
身近なところでも、冬場は寒いために鼻水が出やすくなるとか、
くしゃみが出やすいとかあると思います。


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寒さによって鼻炎やくしゃみが起こりやすくなるとき、
その治療はやはり、温めることに重きを置く というのが理に適っています。
もっとも、どういう温め方をするのかは、人それぞれですが。
身近な処方では、小青竜湯 が合っていることもあれば
麻黄附子細辛湯 が適している場合もあります。
ちなみに、寒さで鼻や呼吸器からの分泌が盛んになるように、
その寒さが腹に及ぶと、そこでは分泌が盛んになると下痢として現れ、
その寒さがまた腰に及んだときは、多尿・頻尿として現れたりします。

今日の花粉症やアレルギー性鼻炎でも、
からだに溜まった寒さ=冷え が関係している場合が少なくありません。
もっとも、寒さによって引き起こされる症状も連発すると、
より起こりやすい状態へと変わっていきます。
鼻炎で言えば、「分泌準備OK」と言わんばかりに、患部が腫れを帯びていきます。
腫れは即ち、局部の浮腫(むくみ)です。腫れが強くなると、熱も帯びやすくなります。
そうして、症状が起こりやすくなる環境がしだいに整ってしまいます。


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