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日本人に適した食事のバランスは、
穀物:野菜:肉の比率が 5:2:1 が理想とされています。

成人の歯の数は32本ですが、
その内訳は、臼歯(すりつぶす歯)が20本、門歯(噛み切る歯)が8本、
犬歯(引き裂く歯)が4本となっています。
臼歯は穀物と、門歯は野菜と、犬歯は肉類を食べるのに適した歯ですが、
この比率もまた 5:2:1 となり、理想の食事バランスと一致します。

また近年の調査で、戦前の日本人が食べていた食の割合が、
このバランス通りだったことが判明しています。
どうやってこのバランスに行き着いたのかは定かではありません。
長い時間をかけて育んできた食の積み重ねの賜物だと思います。
そして、ここ50年ほどの食生活の急激な変化(即ち食べ合わせの変化)が、
成人病や生活習慣病、アレルギー人口が増加させる一因となる事は、
今ではよく知られた事実です。
もちろん、そうなろうとして食生活を変えた人は誰一人いません。

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漢方では、中庸の穀物が多い食事は、
陰陽のバランスを整える上で、極めて有効な方法です。
女性が注目しやすい炭水化物抜きダイエットも、
炭水化物を抜く事と痩せる事にとらわれ過ぎて、
食事本来のバランス、からだの陰陽のバランスを見落としています。

穀物(日本人では米)は主食です。摂らないという選択ではなくて、
「どういう形で摂るのが、自分に合っているのか」を熟慮することが、
大切なのではないでしょうか?。

漢方では、日々の生活を通じて 陰陽のバランス を保つ、
即ち中間の状態に保つ事が大切であるとされています。
多くの病気や体調不良も、
この陰陽のバランスが崩れることによって起きるとされ、
心身が大きく陽性に傾いた状態、或いはそれによる病状を陽証、
逆に大きく陰性に傾いた状態やそれによる病状を陰証と呼びます。

ちなみに、漢方薬は数多くの種類がありますが、大別すると
陽証に当てるものと、陰証に当てるものに分けることができます。
例えば、身近な漢方薬の葛根湯は、陽証に当てるお薬ですし、
女性に縁深い当帰芍薬散は、陰証に当てるお薬です。
漢方治療に伴ってよく耳にする体質改善も、その実は
漢方の力を用いて、ときに病的な 陰陽のバランスを乱れを正す 事にあります。

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ただし先に述べたように、からだの陰陽のバランスやその安定性を
整えて支えていくのは、やはり日々の生活です。
そして陰陽のバランスを保つとは、
決して陰陽のつじつま合わせをする事ではありません。
現代の食生活は極陽(=極端な陽性)の動物食品と
極陰(=極端な陰性)の甘味類や果物の組み合わせが多いのが特徴です。
それは、一見すると陰陽のシーソーが真ん中で静止していますが、
ひとたび何かあると簡単にバランスを失う危うさも持っています。
陰陽のバランスを安定させる為にも、
中庸の性質をもった食材の存在は、日々の食生活に欠かせない存在です。

漢方治療をする上で、ときに大切になるのが養生です。
特に食養生は、日々の食事から人のからだが成っているだけに
大変に重要だということは、ご理解いただける事と思います。

漢方のもっとも基本的な考え方は 陰陽ですが、それは食においても同じです。
例えば、肉や魚などの動物性食品は 陽性 なので、
これを好んで食べると、からだは陽性に偏っていきます。
陽とは「中心に向かって収縮する性質」を指しますが、
そのような性質が強く働くと(言いかえれば悪い方向に働くと)、
いろいろと悪いものが溜まったり、凝集しやすくなります。

逆に砂糖に代表される甘いものや果物は 陰性 なので、
これを過剰に摂ると、からだは陰性に偏っていきます。
陰とは「外に向かって広がる性質」を指しますが、
そのような性質が強く働くと(言いかえれば悪い方向に働くと)、
からだの締まりが悪くなり、むくみや鼻炎などが起きやすくなります。

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ちなみに、穀物全般は陰陽の中間にあたる中庸です。
中庸のものが主食となっているのは、陰陽のバランスを保つ上でも都合が良い訳です。
なお、パンについては諸説ありますが、加工食品としてのパンは、
陰性としての性質が強くなるため、注意が必要です。
そして人といえども、その本質は動物ですから、元来の性質は陽性に寄っています。
ですから、食事全体では中庸からやや陰性寄りが理想とされています。

話が逸れますが、肉中心の食生活を続けると、
腸内細菌も、肉食のそれになっていくことがわかっています。
肉食を続けることで、からだ自身も肉しか受けつけなくなっていく。
そうして体質が嗜好にフィードバックしてしまうというのも、
からだの陰陽のバランスが乱れた一つの現われだと思います。


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