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人の体に気が巡るように、
人の周囲の環境、例えば大気や水や風雨にも気が流れており、
人の体調と気の巡りが互いに影響し合うように、
環境の変化も、そこに流れる気の移り変わりによってもたらされます。
季節や朝夕の時間帯、高低などにより、環境や状況は様変わりしますが、
それは、そこに存在する気の移ろいによるという訳です。
そして同じ環境に身を置いていても、
そこで常に同じペースで同じだけ気が単調に巡っている訳ではありません。
ときには大きく変動することもあります。

 晴耕雨読  ということわざがあります。
晴れた日は田畑を耕し、雨の日は読書に興じて、
田園で世間のわずらわしさを離れて、心穏やかに暮らすことを表現したものです。
実際にも、晴れた日や気圧が上がる日には、
自然の気は軽やかに高まり、人の気も伸びやかになり、
曇った日や気圧が下がる日は、
自然の気は重たく穏やかになり、人の気も緩やかな動きとなります。

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物理の世界でいう万有引力と同じく、
漢方の世界においても、万物は対を成してお互いに影響し合うと考えます。
つまりはそれが  陰陽  に当たるもので、
私達の体を巡る気は、周囲の環境変化を通じて一進一退を繰り返します。
わかりやすく言えば、つられたり、誘発されたりする。
それはきっと、人が持ち合わせる気よりも、
環境が持ち合わせる気の方が圧倒的に多いからでしょう。
万有引力でも、地球が人を引っ張る重力に比べれば
人が地球を引っ張る力などは、問題になりませんから。

環境と人の関係は、陰陽というよりむしろ親子の様な関係かもしれません。
だからこそ、お伺いを立てつつ、移ろいに逆らわず、
常に寄り添い、うまく適応していくことが大切ですね。

体に巡る気を伸びやかにすることは大切ですが、
それは  散らす  という事ではありません。

気が広がるのと、気が散るのは全くもって違いますから。
やはりどういう場合でも、気が散るのは心地良いものではありません。

広がるとは適材適所:必要なところに行き着くということです。
言いかえれば、此処は広がってよいが、
此処より先へは広がっては駄目という区切りがあります。
それはつまり、広がったものがそこにあり続けるという事でもあります。
以前にも少し触れましたが、気は体の事象に形を与える存在であり、
そこに  気が存在し続けることで、形が保たれる  訳です。

対して、散るとは烏合胡散のように、手の届かないところに行ってしまうことです。
気が散れば、それによって保たれていた形も無くなってしまい、
続いて形が無い状態で散っていくものだから、さらに始末が悪くなります。

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気が散るといえば、思い及ぶのは集中力との関わりですが、
この2つを結びつけて考えますと、
集中力を養うには、気を広げる練習を行うことが大切だと感じます。
ただし、何の緊張も刺激もないところでいくら集中力を養っても、それは不十分です。
本来は、そういったものが存在する状況でも、
同じように集中できるように心身をもっていく
(=気を広げていく)ことが求められるはず。

 動じないようにする  のは、つまりは気の広がりという事であり、
動じにくい気の広がりやそれに類するものを、私たちは胆力と呼ぶのでしょうね。


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