• お問い合せ
  • サイトマップ
  • 個人情報保護
  • 交通アクセス
  • 漢方薬 漢方薬局 薬店のことなら きぐすり.com
  • ホームへ
  • 店舗紹介
  • 相談方法
  • よくあるご質問

温活は、単に温めること(活動)ではなくて、
 温法によって活を入れる (賦活する)ことです。
活を入れることは漢方の表現を用いれば、
気を促す(高めたり、巡りを整える)ことに通じます。
温めて気を促すのが理想的な温活の形です。

その上で、秋の温活は 肺を意識して 行いましょう。
肺はからだの元気・陽気を表に出して、
バリアのようにからだ全体を包む役割を担います。
表に出すというのは、内から外へ向かうベクトルをしていますが、
陽消陰長に入る秋の時期、そのベクトルが弱くなりがちです。
自然界が陰長になれば、それと対の関係にある人のからだは陰消となり、
人のからだにあって陰は、斥力(内から外へ向かうベクトル)を為すので、
元気を表に出しづらくなるとか何とか。

matsubokkuri_character


秋・冬は風・寒の勢いが強まり、感冒をはじめ咳・痰などの呼吸器症状、
肌の乾燥、痒みなどの皮膚トラブル、鼻水の分泌異常も起こりやすくなります。
要するに、そういうものへの備えとして、
 からだの元気を表に引っ張り出しておく のが肝心という訳です。
温活ならずとも、そういう事に気を配るのが、肺の気を高めることに通じます。

漢方治療の現場では、たびたび起きることですが。
意図していなかった改善効果が発揮されるという現象。

食を太くする為に用いた脾胃の働きを整える方剤で、眼圧が正常になった。
過緊張を取り除く為に用いた肝の働きを整える方剤で、生理が再開した。
もちろん、それぞれの漢方薬で眼圧が下がりますとか、
生理が再び訪れますという効能を挙げることはできません。(薬事法違反?)

そういった改善効果はきっと、この症状にはこの漢方薬という道理ではなく、
一連の症状の背景にある身体をバランスの乱れ、歪みを整えるのが
漢方薬本来の役割だからでしょう。
西洋医学は、症状を取り除くことで、身体のバランスを整えます。
けれど実際は、症状を取り除いても、バランスは乱れたままで、
再三に渡り症状が現れる事も少なくありません。
それに対して東洋医学は、身体のバランスを整えることで、症状を取り除きます。
だからときには、症状を取り除くのが西洋医学に遅れを取ることもあります。

yakkyoku_uketsuke

肝心なのは、身体に何らかの症状が伴うときには、
その裏で何らかのバランスが乱れ、損なわれているという事です。

普段は元気な人が疲れると現れてくる特有の症状。
それはまさしく疲れのサインな訳ですが、
そのタイミングで「あぁ、自分は疲れているんだな」と心得て
疲れを治すことはとても大切です。

かぜを引く。頭痛がおきる。生理が遅れる。目がかすむ。
それは貴方にとって何のサインですか?
そういう事を一緒に考えるのは、ドラッグストアでは正直難しい。
けれど実際はそういう事を知っておくことが、大病を防ぐことにも繋がります。
貴方の癖を知るお手伝いをしてくれるのが薬局という場所だと思います。

秋は陰と陽の勢いが交替する 陽消陰長 のときとされています。
夏に賑やかだったものが、秋に入ると落ち着きを見せていく。
明るかったものが、暗がりを帯びるようになる。
うるさいものが、静けさを伴うようになる。
そんなちょっと落ち着くときが秋の頃です。

そうして自然界の様々なものが落ち着くとき、
その中で暮らす私たちも、秋の風情を感じていくことが大切です。
 静けさに耳を傾け、暗がりを見つめる。 
夏と同じように賑やかな生活をいつまでも続けてはいけません。
夜遅くまで明るくして過ごすのも自重しましょう。
だって秋なんですから。

dokusyo_aki_man

過ごしやすいからといっていろいろな事を始めるのも、実は良くありません。
むしろ摂生と厳選を行うときといわれます。
この辺りは、秋と関連深い肺が金属の性質を持ち、
金属は研ぎ澄ます事で鋭利になる事にも通じます。
ですから冬に向けて、秋は研ぐことに元気や時間を費やすべき時だと思います。
おいしいものが沢山出てくるからと、腹一杯に食べる。
そうして金はなまくらになり、肺の働きが損なわれる訳です。

日々を忙しなく生活する私たちの生活には、季節感が薄れつつあります。
季節感を愛でるほどにゆとりがなくなる事は、
健康の上でもゆとりを失う事に通じます。
ゆとりのない元気や健康は脆く、足を踏み外しやすい。
ぜひ秋を意識した生活を心掛けましょう。
・・・地球温暖化の余波なのか、あっという間の秋ですけれども。


Copyright© kanpo-kakinoki All Rights Reserved.