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皮膚の働きは、五蔵で言えば肺に属します。
薄い構造をした皮(膚)は、その中に大切なものを包むのが役割です。
その薄さでものを遮り、防ぎ、守る。
肺が宿す肺気は、有形・無形を問わず、身体に存在するものを包みます。
包んで外から守る。包んで一緒に動かす。包んで外に排出する。

老廃物も含めて、自分の身体から出ていくものにも、肺の姿が写ります。
だから捨ててもいいけど、無視しない方が良いです。

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五行論では、肺(の働き)を白虎(の牙爪)に例えます。
皮膚=刃物ではありませんが、包みに伴う薄さは
研ぎ澄ませた存在を連想させるんだと思います。
そして研ぎ澄ませる事に、シワやたるみがあっては成りません。
(皮膚にシワやたるみがあってはならないという意味ではありません)
ちなみに、号泣し過ぎ・喜び過ぎは、肺に綻びを生むらしいです。

けれど一方で、研ぎ澄ませるとは、固くすることにも結びつきます。
必要以上の固さは、大切なものを包む上での障害になってしまいます。

研ぎ澄ませるんだけど、ある程度の柔かさは確保する。
それを適度な緊張というのか、遊び心を残すというのか。
いずれにせよ、相反する性質を共に併せ持つのが、東洋陰陽の不思議世界です。

風邪を引いたときには、葛根湯にかぎる。
自分の風邪には葛根湯がよく合う。
有名な葛根湯だけに、そういう感想を持つ方は少なくありません。
けれど時々、葛根湯は合う(よく効く)んだけど
うまく治らないとか全快しない、こじらせるという方がいます。

そういう方は、葛根湯が適さない訳ではなく、
(実際に合っていると感じるのなら尚更)
葛根湯が足りていない
量(薬の濃さ)が足りない場合も無視できませんが、それ以上に方位が足りない。

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大きな方角(北か東か)は合っているけど、細かい方角(北東か北微東か)で違ってくる。
同じような風邪症状でも、同じようなのであって全くの同じという訳ではありません
(仮に同一だとしても、引いている人間も違いますし)

普段服用している葛根湯に、満足していない方。
そういう方こそ、漢方薬局にぜひお越し下さい。
漢方薬局では一歩踏み込んで
貴方に合った葛根湯を勧めつつ
上手な効かせ方も助言しますよ。


東洋思想の一つ、五行論において、肺の働きは金の性質を持つとされます。
金は、現代語では金属を意味しますが、
大雑把に言えば、健全な肺は強靭な金属(=良い金属)になると解釈される訳です。

一方で金属には、輝きを失わせるくすみ・錆が伴います。
東洋医学では、金をくすませ、錆びさせる存在は風から運ばれると考えます。

このように言うと、風=悪いものという印象が立ちますが、そうじゃありません。
むしろ逆に、そういう形でしか風を扱えない点に難があると思います。
風には、くすみや錆のようなマイナス面だけでなく
埃を払う、輝きを長持ちするプラス面もありますから。

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風には、良い面と悪い面の両側が存在します。
けれど良い部分だけを切り取ることも
悪い部分だけを排除することも、人の手には不可能です。
金に都合の良い風を求めるのではなく
風を活かせる金を得る。
清潔さを保つ肺というのは、正しく輝きを失わない金ですから。

西洋医学での肺は臓器(臓腑・部位)を指しますが
東洋医学での肺は働き(機能・能力)を指します。

前回も触れましたが、肺の機能・能力は
身体の清潔さを保つ=汚れないように予防する事です。
肺を使って行う呼吸、気管に伴う咳・痰、皮膚に現れる症状。
これらは全て、身体の清潔さを保つ上で必要な、自然な行為です。
身体の清潔さを保つ為には、
肺を積極的に、そして上手に使うことが大切になります

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身体の清潔さを保つのが上手な人は
症状で言えば、短期に集中して起こり、長引かない人。
肺を適切に用いて、症状を短期に鎮める事ができる人です。
余談ですが、咳に用いる漢方薬の多くは、
肺の働きを盛んにして、咳を引き起こす汚れ(邪)を排除することに優れます。

清潔さを保つのが下手な人は
症状が慢性化したり、アレルギーのように連続して起きる人。
そういう人の多くは、清潔さが脅かされている、
清潔さを保つ上で、何らかの不具合を伴うといった問題を抱えています。
呼吸器や皮膚の清潔さを保つつもりが
過度に反応して空回りして、汚したり荒らしたりしてしまう。
そういう肺の持ち主は、肺を使い慣れてない、もしくは酷使し続けてしまったなど
そういう形で、肺を上手に使えない人です。
必ずしも下手という訳ではないのです。


漢方では、呼吸器は肺(の臓)に属します。
五臓六腑の中で、肺は一番の清潔さを発揮します。
汚れ・穢(けが)れを嫌い、それらを外に追い払う。
そんなスッキリとした清潔さこそが、肺の特徴です。

肺の性質は、言い方を変えると、肺自身の汚れにくさ・穢れにくさです。
身体が強いかどうかを「疲れにくさ」で判断するように
肺の強さは、その「汚れにくさ」で判断する事ができます。
そして汚れにくさとは、汚れに対する抵抗力・回復力に支えられます。

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抵抗力というキーワードは何かと注目されますが
よくよく考えると、抗うとは「それ以上悪くなる事に抗う」という意味ですから
純粋に抵抗力だけを高めても、それで肺が強くなる訳でありません。
むしろ逆に肺が強くなり、その結果として抵抗力が高まるという順序が自然です。

肺を強くするには、汚れに対する回復力を高める事が不可欠です。
回復力の高さは、先に述べた肺の清潔さにも通じます。

個人的な見解として、抵抗力は瞬発的な回復力を指すんだと思います。
だから、回復力が乏しければ、抵抗力も正常に機能しません。



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