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熱中は、自分が扱えるエネルギーの大半を
自らの手で注ぎ込むような状態なので
周りの人が暑苦しさを覚えるかもしれません。

それに対して、夢中は
自分が扱える以上のエネルギーを
注ぎ込むというより、他に奪われる(=魅了される)状態に近いです。
されど、夢中になるからと暑苦しくなる訳ではありません。

要するに、熱中は自分で(ぎりぎり)コントロールできる状態。
対して夢中は、自分ではどうにもならない状態。
言葉を変えると、熱中は意識的な行いで
夢中は無意識の行い ということです。

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無意識という点では、睡眠と夢中はよく似た状態だと思います。
ただし、人が持つエネルギーは有限なので
睡眠が引きつけるエネルギーよりも
他の「夢中」が引きつけるエネルギーが勝ってしまうと
睡眠には「夢中」になれません。
寝ても覚めても・・・という状態です。

また一方で、老いてエネルギーが少なくなると
睡眠に引きつけられるエネルギーも減るので
睡眠には「夢中」になりづらくなります。

「熱中」は、自分が注ぐことができるエネルギーを
増やす行いので、常日頃から心がけるべきです。
けれど、 その熱中が夢中にまで及んでしまう
エネルギーを吸い取られる(=奪われる)羽目になります。

夢中で身を滅ぼさないためにも、熱中でとどめておくべきかと。


暑い時に「暑い・・・、暑い・・・」と口に出すほど
余計に暑苦しく、イライラしてしまうもの。

暑さで心に火がつく。
五行(東洋思想の一つ)に照らすと、心は火に属します。
たしかに「熱中」とか「熱血」など、心の有り様を
熱に絡めた表現が存在します。

ただ、五行でいう火はせいぜい
発火・とろ火程度(その熱で他を温める)を意味します。
対して、暑苦しくてイライラする時の
心火は火事で、炎上を起こしています。

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暑さで心に火がつくのは
心≒火という性質から、自然の流れです。
だけど、暑がりの人の場合は
火がつくだけで済まず
そこからさらに燃え上がっていきます

火は生き物である という考え方があります。
昔の人が火を神として祀った事も、これに関わる話と思います。
暑がりの人、あるいは暑苦しくてイライラが積もる人は
その「生き物」が獰猛というか、野獣というか・・・。
要するに、「全く可愛らしいものじゃない!」という事です。

暑さで心に火がついても、燃え広げたら駄目ですよ。

暑気払い。文字通り、暑気を払う事を意味しますが
仮に、うちわで暑気を払うとして
うちわの存在自体が暑気を払う訳でなく
「うちわを扇ぐ」という動作こそが
暑気を払ってくれます。
早い話、払おうとしなければ適わない 訳で
そういう部分に人力=人の気が通ってきます。

夏のからだは「風通し」やら「水はけ」を駆使して、暑気払いに励みます。
けれどそれは基本、人力(≒気を費やす行為)なので
頑張りすぎると、逆に気力はへこたれてしまいます。
それは巡り巡って、からだの風通し・水はけを損なわせます。

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暑気払いに必要なはずの気力を
暑気払いに励みすぎて消耗してしまい
肝心の暑気払いが立ち行かなくなる。
本末転倒 とはまさに、この事です。

汗のかき過ぎは言うに及ばず。
冷房でガンガン冷やすとか。
冷たい飲み物をがぶがぶ飲むとか。
そういった行いは実のところ、からだの負担を増やし
暑気払いの効率を悪くするだけですよ。
なので、ほどほどに止めて下さい。


体内の水はけが悪くなると
夏バテとか重だるさを招きやすくなりますが、
この時の水はけの悪さは
水気が(排水溝に)溜まる・痞えるといったニュアンスに近いです。

それに対して、しばしば水が途絶えたり、枯渇する状態が
水はけの悪さを招いてしまうケースがあります。
それが即ち、脱水症

発電所において、炉の火を絶やさないために、
一定のエネルギー消費が必要になるのと同じく
体の水はけを保つにも、ある程度の水を
回させなければなりません。
それを下回ると、水道が途絶えて
水の通行が途端に悪くなります。

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この状態になった後に、外から水を与えても
通り道そのものが寸断されているので
水がすんなりと入っていかず、外に溢れてしまいます。
こういう場合の対処は、少しでも入りやすいようにと
ミネラル分を調製した特別な水分が用いられます。

水はけを保つ為に、他でもない水の存在が欠かせなくなる
そういう訳で、暑くなる時期こそ水気への配慮は肝心ですよ。


急な蒸し暑さで、体の風通し・水はけが立ち行かなくなる。
その先に待つのが暑気当たりです。

それまで正常だった通行が、突然に停止して回らなくなる。
回らなくなれば当然に渋滞や鬱積が発生して、通り道が塞がります。

道の塞がりが行き着く先は「通せんぼ」の状態。
体に入っていかない、あるいは体から出てこない。
その影響は水分とか尿とか汗とか、形あるものに限らず
筋力とか意識など、無形の存在にまで広がります。
体から「意識」が出てこない。
暑気当たりに陥った体で、意識が朦朧とするのも
そういうことの現れだと思います。

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漢方では、人の体には気・血・水という三通りの巡りがあると言われますが
気の巡りは「風通し」に、水の巡りは「水はけ」に関わってきます。
ただし、気・血・水はバラバラに動くのではなく、お互いに影響し合うので、
暑さで気と水を病んだ場合、その影響は残る一つの「血(≒血脈)」にも及びます。

暑さは気を越え、水を越えて、終いには血に当たる。
血脈を病んだ体は、血圧や脈拍、発汗や発熱に変調をきたしやすくなります。
夏に脳梗塞が増える状況も、これらの事を反映しているんだと思います。

気と水を病んだ先には夏バテがあり
そこから更に血脈を病むと、暑気当たりを引き起こす。
暑さで血脈を損わない為にも、水はけ・風通しの備えは肝心です。



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