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治療例集№26 OLニキビ 鹿児島・漢方専門・厚仁堂薬局
33歳、女性、未婚。身長162㎝、体重46㎏。
<主訴>
ニキビ。アゴの線~頬に集中してできる。直径は2~3mm程度の小粒のものと5~10mm程度の大粒のものの二種類ある。小粒は化膿しやすく、大粒は化膿しないが根が深く一度できるとなかなか治らない。色は赤~暗紅色。ひどくなるたびに病院の抗生物質とビタミン剤を服用している。これらを服用後は一時的に沈静化するが、なかなか根治には至らない。月経前、疲労時、多食時に悪化する傾向にある。
<病歴>
特記なし
<全身症状>
寒熱:冷え症。
二便:大便:1日/行
   小便:10行~/日、清長
飲食:平
全身:疲労(−)、容易感冒(−)
浮腫:なし
睡眠:良好
心神:良好
汗:平
頭:偏頭痛あり(拍動性、発症すぐにバファリン服用でコントロール可、)
胸腹:平
腰・四肢:平
目・耳・鼻:目赤、アレルギー性鼻炎あり。
経行:周期(30日)、経期(7日)、経痛(経前、下腹部、バファリン服用)
面:白~萎黄
舌:舌質平・赤紫、舌苔微白
皮膚:皮下出血あり
<経過・結果>
1診:ニキビの形状(暗赤色・大粒)、月経の状態から血瘀が基本にあり、これから派生したニキビと判断。化膿を繰り返すことから排膿薬も併用する。桂枝茯苓丸合排膿散及湯を用いることにする。
処方1)桂枝茯苓丸+排膿散及湯 分2 14日分
2診:ニキビ新生(↓)、化膿(↓)、偏頭痛発作(↓)。概ね良好と判断。
処方1) do. 28日分
3診:ニキビはもちろんのこと偏頭痛もほとんど起きなくなっている。
処方1) do. 28日分
4診:ニキビはほぼ良好。古いニキビの色素沈着も薄くなってきていてうれしい、と。月経痛も起こらなくなってバファリンはほとんど飲むこともない。こののちも処方1)の服用を続け、都合5か月服用ののち廃薬。
<考察>
20歳をすぎた女性のニキビは子宮血瘀由来が多いように思う。この症例では子宮血瘀を治することにより「ニキビ」「偏頭痛」「月経痛」の三つが同時に改善できた。まさに「女を見たら血瘀と思え」である。


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