
実際、時間がかかることもあります。
が・・・「漢方薬が効いてくるのに時間がかかる」のではなくて、「あなたの病気が良くなってくるのに時間がかかる」のです。
例えば風邪で漢方薬を飲めば、30分以内で充分効果が感じられます。(この場合、ちゃんと風邪の証に合ったものでなければいけませんよ!?)
でも例えばアトピー体質を改善したい・・・という場合はそうはいきません。急性症状なら10日くらいで変化があるかもしれませんが、慢性症状では改善と憎悪を繰り返しますので、安定するまでに半年~1年以上かかることもあります。アトピー性皮膚炎の場合、漢方を止めてもキレイな肌が維持できるようになるまで、3,4年かかることが多いです。
合成薬はすぐ効くのになんで?と思われるでしょうが、漢方薬の治療の進め方は「もともと備わっている自然治癒力を高めることで改善していく」というプロセスです。
病気が長引けば長引くほど、自然治癒力も低下していくので、時間がかかります。
また漢方の治療方針も時間をかける治療と、すぐに効く治療があります。
一般的に薬味が少ない処方は効き目がシャープで、多い処方は穏やかです。
また、発汗・利尿・瀉す・・・など悪いものを捌く治療は効き目が分かりやすく、補気・補血・補陰など不足したものを補う治療は時間がかかることが多いです。
体質によって様々な治療を組み合わせた方剤を使います。
なるほど~と思うのは、「血液の生まれ変わりが3~6ヶ月、身体の細胞の生まれ変わりが半年~1年、歯や骨なども入れ替わるには2,3年かかる」と言うので、体質改善の目安と似ているな~と感じました。
病気を治すのではなく、身体を治すのが漢方です!