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女性 40代
<主訴>PMS 左右耳前の痺れ(歯のしみることあり)
        左大腿部に朝方6時頃痺れる 現在もぼんやりと痺れる
①生理10日前より下腹部の張りを感じてくると下肢ふくらはぎの浮腫
②生理前軟便3日ほど 過食
③生理と同時に頭痛でコメカミ両方が押さえつける感
④生理痛は下腹部のキリっとする痛み 鎮痛剤服用
   
<生理環境>生理血塊が多い 不順はなし
<愁訴>顔がほてりやすい(汗・ホットフラシュ?) 水っぽい鼻水がでやすい
      腹が張ってガスがでやすい 夜間尿1回 背中・手足先の冷え
<腹>脇下硬い 右脇緊張 心下痞鞕気味で中脘~水分硬結動悸
<脈>左右 関のみ浮滑小 滑も軟(舌も軟)→気虚不能陰火の統摂によるのぼせ
    右関浮滑 脾熱縮食不化   左関浮滑 肝熱頭暈
<舌>
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<舌象弁証>四象弁舌;舌豆腐象と餠象混合(寒湿~寒痰)
寒熱弁舌:豆腐象で豆腐苔も微黄苔(虚寒証に湿中陰火あり)
虚実弁舌;虚 豆腐象(気虚)
       実 餠象(痰滞~食滞による微黄から虚火(陰火とくに瘀斑があることから
             衝任脈の虚火あり?)
臓腑弁舌;舌柔で臓虚
三焦弁舌;白多黄少柔苔(湿多熱少・湿漸化熱) 
瘀斑混在 舌正中に右側に傾斜 上歯T1と下歯T1のズレ

<弁証>心下~中脘に脾虚湿滞があり、中焦から衝脉~任脈の痰滞阻滞内陷により衝任脈血分への内陷から舌縁瘀斑を生じて衝脉~肝胆疏泄不利して上焦ではコメカミの頭痛や耳前の痺れ下肢では胆経への痺れ、湿濁内陷による生理前下痢と下肢浮腫を生じて一部衝任脈の湿中伏火が陰火となって生理前の過食や面上へののぼせとなっている。

強度の痛みを伴う線維筋痛症の痛みが漢方薬で消失した例

飲食店アルバイトで朝から晩まで、睡眠不足で2週間働いて腰痛から全身に強い痛みが広がり時には痙攣状で、足が立てない状況になる。下肢の痺れ、チリチリする足裏の疼く痛みで地面に足をつけるのも痛い2年間 7件病院に行き、血液検査、MRI検査 末梢神経検査を受けるが異常なくあらゆる鎮痛剤服用も痛みがとれず、リュウマトレックス服用、ノイロトロピ服用も効果がなく、鬱病と診断され抗鬱剤を服用するがよくならず。

○○赤十字病院で
最終的に線維筋痛症ではないかと診断される

現在 関節痛、筋肉痛 関節の中の血管が刺あるものが通っていく痛み足裏の痛みは朝のみ、痛みになれてくる。一番痛いのは朝。風呂に温めても同じ、水圧で痛みを余計に感じる 雨天のときに憎悪。全身 特に背中も痙攣状の強い痛み。足裏は疼く。パソコンからの眼痛で嘔気を覚えることあり。咽喉部の奥の熱い感じと胸痛で押さえられる痛み。
<愁訴>
○ 頚部のほてり、四肢倦怠 疲れると手足の腫れ。
○ 寒がり、冷房が苦手。
○ 鼻炎で年中花粉症、鼻閉を生じる 咽喉が腫れやすい。
○ 腹満、便がころころして硬い 
○ 尿は黄色 肩凝り こむら返り 顔面の吹き出物 朝方の紫斑
○ 生理痛 生理血塊 下腹部の押さえる痛み 生理前症状 下半身のだるさ、傾睡眠
<腹>右脇下抵抗 心下痞 少腹抵抗瘀滞
<舌>瘀斑が中等度 舌前乳頭が暗黒 苔膩でやや粘
<脈>浮細弦搏

漢方的推察
舌瘀斑多数で 苔粘膩苔で 心下が詰まり 痰瘀が経絡阻滞が久しく脈細弦で拘急で絡脈瘀滞で脈搏動で「通ざれば則ち痛む」で風動急変を生じやすい舌先瘀点充血多数から雨天の頚部ほてりで湿温由来の痰火が胸部~膜腠に付着して結胸症状に似た症状がある

宣絡止痛 開竅化痰兼化瘀 熄風通絡での対応をする
服用3ヶ月目より生理痛軽減。生理前は帯状周囲を触れると痛い皮膚は刺痛。服用半年後あたりで痛みは10から4(本人より)に減少。14ヶ月頃より、全身の痛みを自覚しなくなる。身体のしんどさも無くなり患者と喜ぶ。

昔から夏に土用の丑の日が二回ある年は厳しい暑さになると言われていますが、本当にそのようです。

今日は女性の不調をメインにお話したいと思います。
ホルモンバランスの乱れから体調の不調を感じる女性は多いのではないのでしょうか?PMSにはじまり、生理不順、不妊症、更年期症状など一生を通して付き合っていかなければならず、振り回されず付き合っていくために自分の身体を知っている事はとても大事です。

意外と女性の方でも生理周期であったりどんなホルモンがどういう時に出ているのかきちんと理解されている方は少ないように思います。
皆さんはどうですか?

女性の身体の仕組みを西洋医学だけではなく東洋医学も交えながらお伝えしていきたいと思います。

中医学のバイブルといえる『黄帝内経』では

「女子は七歳になると腎気が盛んになり、歯が生え揃い、髪は長くなる。十四歳になると天癸が至り、任脈が通じ、太衝の脈が盛んになり、月経が来るようになる。故に子供を産める。二十一歳になると腎気が平均になり、故に智歯が成長して身長も伸びきる。二十八歳になると筋骨がしっかりして、髪の長さもきわまり、身体が強壮になる。三十五歳になると陽明経の脈が衰え、顔面部がさらにやつれはじめ、髪が抜け始める。四十二歳になると三つの陽経脈が衰え、顔面部がさらにやつれ、髪も白くなりはじめる。四十九歳になると任脈は空虚になり、太衝の脈も衰え、天癸はつきて月経が停止する」

こうあります。

「女性は7の倍数」の年齢の時に節目を迎え、体に変化が訪れるという記述です。

現代の女性は成長、発育が早くなっているので多少のズレはありますが、このような体の変化、思い当たるフシはないでしょうか?
そこには腎気からみた体の年齢変化として女性は7~49歳までと7年周期で表したライフサイクルが記されています。腎気とは現代の腎臓の事ではなく、成長、発育、生殖に関わるエネルギーの事で、これ、体の衰えやホルモンバランスと深く関係している事がわかりますよね。

この「腎気」が盛んであれば体の成長も順調であるし、ホルモンの分泌も盛んです。

最近の相談で増えてきている不妊症や更年期障害もここをいかに衰えさせずキープするか、というところがポイントになってきます。

女性の相談内容は生理不順、生理痛、冷え性、不妊症、更年期障害、貧血、頭痛、めまい、自律神経失調症、ニキビ、アトピー性皮膚炎、ダイエット、便秘、多岐にわたります。晩婚化や食生活の乱れ、ストレスの多い社会、環境の悪化などさまざまな原因が考えられますが、そこからホルモンバランスを崩して、、、という症状も少なくありません。

まずは生理周期とホルモンを考えて行きましょう。
女性の体は生理周期(生理期、低温期、排卵期、高温期)によってホルモンの分泌が異なり、体調も変わってきます。
ということはここに注目していきながら生理周期に合わせて漢方薬を使い分けるという方法も効果的と言えますよね。

これは皆様ご存知だと思いますが生理はだいたい1ヶ月ごとに起こり、限られた日数で自然に止まる子宮からの出血です。

思春期になり卵巣の機能が充実すると定期的に卵子が成熟し排出されるようになります。これを排卵といいます。排卵が起きると受精卵が着床しやすいように子宮の内膜は厚くなり、妊娠に備えるようになっています。
ところが妊娠に至らなかった場合には、厚くなっていた子宮の内膜は剥がれ落ちて排出されます。
これが生理のおこるしくみです。
こうして卵巣の機能が衰える更年期まで、妊娠しない限り繰り返しおこるのです。

そして女性の体は、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」というふたつの女性ホルモンによってコントロールされています。
これらのホルモンによって上記の生理のサイクルを一定にしているのです。

●エストロゲン(生理終了後から排卵期に分泌量が増えます)
受精卵の着床に備えて子宮内膜を増殖させたり、精子が子宮の中に入りやすくするために、排卵前に子宮頸管の分泌物を増やしたりします。また、肌や髪を美しくしたり、乳房を発達させたり、丸みを帯びた女性らしい体つきをつくったりする作用もあり、「女性らしさをつくるホルモン」といわれています。

●プロゲステロン(排卵して次の生理が始まるまでの間に分泌量が増えます)
受精卵が着床しやすいように子宮内膜を整えて妊娠の成立を助けたり、妊娠成立後は、赤ちゃんが育ちやすいように子宮の環境を維持したりするので、「妊娠のホルモン」といわれています。

皆さまも周知の通りだと思いますが、この世には
・朝があれば夜がある
・表があれば裏がある
・男がいれば女がいる
など、万物にはそれぞれ相反するものが存在します。陰陽論という考え方では万物を陰と陽に分けて考えます。陽は活動的なエネルギーで陰は安静的なエネルギー、このように万物は互いにバランスを保っているのです。
陰陽論でいうと低温期(エストロゲン)は陰、高温期(プロゲステロン)は陽と考えられて、低温期は陰が盛んな時期、高温期は陽が盛んな時期になるので、低温期には陰を養うもの、高温期には陽明を養うもの、また、そのバランスも重要です。
それから生理期と排卵期は陰と陽が転換する時期として理気薬や活血薬を使うことで転換をスムーズに出来ると考えられます。

女性 40代
<主訴>PMS 左右耳前の痺れ(歯のしみることあり)
        左大腿部に朝方6時頃痺れる 現在もぼんやりと痺れる
①生理10日前より下腹部の張りを感じてくると下肢ふくらはぎの浮腫
②生理前軟便3日ほど 過食
③生理と同時に頭痛でコメカミ両方が押さえつける感
④生理痛は下腹部のキリっとする痛み 鎮痛剤服用
   
<生理環境>生理血塊が多い 不順はなし
<愁訴>顔がほてりやすい(汗・ホットフラシュ?) 水っぽい鼻水がでやすい
      腹が張ってガスがでやすい 夜間尿1回 背中・手足先の冷え
<腹>脇下硬い 右脇緊張 心下痞鞕気味で中脘~水分硬結動悸
<脈>左右 関のみ浮滑小 滑も軟(舌も軟)→気虚不能陰火の統摂によるのぼせ
    右関浮滑 脾熱縮食不化   左関浮滑 肝熱頭暈
<舌>
NONALNUM-UE1T6IiM6Ki6-E



<舌象弁証>四象弁舌;舌豆腐象と餠象混合(寒湿~寒痰)
寒熱弁舌:豆腐象で豆腐苔も微黄苔(虚寒証に湿中陰火あり)
虚実弁舌;虚 豆腐象(気虚)
       実 餠象(痰滞~食滞による微黄から虚火(陰火とくに瘀斑があることから
             衝任脈の虚火あり?)
臓腑弁舌;舌柔で臓虚
三焦弁舌;白多黄少柔苔(湿多熱少・湿漸化熱) 
瘀斑混在 舌正中に右側に傾斜 上歯T1と下歯T1のズレ

<弁証>心下~中脘に脾虚湿滞があり、中焦から衝脉~任脈の痰滞阻滞内陷により衝任脈血分への内陷から舌縁瘀斑を生じて衝脉~肝胆疏泄不利して上焦ではコメカミの頭痛や耳前の痺れ下肢では胆経への痺れ、湿濁内陷による生理前下痢と下肢浮腫を生じて一部衝任脈の湿中伏火が陰火となって生理前の過食や面上へののぼせとなっている。

物忘れ

命門堂漢方薬局 大阪店 (大阪市都島区)

「あれれ?何を取りにここに来たんだったっけ?」と、元いた場所に戻って、そうだそうだと思い出す。 顔は浮かんでいるのに名前が出てこない。 思い出すまではモヤモヤし、イライラもしてしまいます。 その回数が増えてくると、不安にもおもえてきます。

脳の老化の最初に現れる症状が記憶力の低下、物忘れといわれています。

中医学では脳は「奇恒の腑」といわれるものの1つです。

「奇恒の腑」は、脳・髄・骨・脈・胆・女子胞を総称したもので、奇恒とは普通とは異なるという意味です。
形態上は中腔器官の腑によく似ていますが、機能面では、飲食物の消化や排泄物の通り道というわけではなく、精気を貯蔵する臓に似ており、通常の臓と腑にみられる表裏関係にないことから、通常の臓腑とは異なるものとして位置付けられています。

脳・髄・骨はいずれも腎精から産出されます。腎精は五臓六腑から腎にあつめられた精により形成されたもの。その腎精を原料として髄(脊髄、骨髄)を生じ、脊柱を通って頭蓋に注がれることにより脳が形成されます。川に例えられる経脈が流れ込む場所である海という意味で古典書では「脳は髄海たり」と表現しています。

したがって、腎精が充ちていると、脳髄は充盈し、精力が充実して記憶力も確かです。 腎精が虚損すると髄海を充たすはずの髄が枯渇するため脳が空虚になり記憶力の減退が現れます。

つまり記憶力を維持するには十分な髄を確保し髄海を充たすことです。 さらに脳の活性化につなげるには良質の髄を生み出すための腎精をしっかりと用意することが必要です。

腎精には“先天の精”と“後天の精”と言われる2種類があります。 先天の精は親から受け継いだ生まれついての生命力。 後天の精は飲食物を消化吸収して得られるさまざまな栄養物質、老廃物の大小便からの排泄、呼吸による酸素の取り込みと二酸化炭素排出のガス交換、このような生命活動の中から作り出されてくるエネルギー。 この2種類が一体化して最終的に腎に蓄積されたものが腎精です。

後天の精はきちんと養生することで補強や補充が可能なものです。 養生とは、生命を養うために摂生すること。食事、睡眠、性生活、嗜好品、など生活習慣に養生を取り入れることが、気の十分な生産とスムーズな流れをつくり出すための大切な基本です。

「細かいことはきにせず、あくせくせず、腹八分目」これが健康の秘訣、はたまた脳を若々しく保つ秘訣‼

年齢による物忘れを感じたらまず養生で腎精を補充、脳トレなどで補強、これを意識して脳の老化を食い止めたいものです。

それでも思い悩むことが多く動悸がして落ち着かないことが多いと心を損傷、飲食の不節性で脾を損傷。⇒心脾両虚で頭を栄養できない状態。それは気血の生成と血の循環は心と脾が協調して行うために心の損傷は脾に、脾の損傷は心に影響しやすくなっているのです。

随伴して、動悸、精神不安、精神疲労、よく夢を見る、不眠、易疲労、無力感、などの症状が見られたら、養心補脾し、益髄健脳の必要があります。代表処方に「帰脾湯」があります。

基本的には五臓六腑すべてが正常に機能するために、気・血・水(津液)が充分にあることが必要です。そして健やかなからだの流れのためにこの3つが協調しながらバランスよく維持されることが理想です。

“気”はからだを動かすエネルギー、全身を素早くそしてくまなく運行しています。けれども、ケガや病変、大きな感情の変化によって流れが滞ることがあります。この状態を気滞といいます。気滞が胸部に起こると胸苦しさや胸脇部の痛み、腹部では腹満・腹痛があらわれます。その他、胃炎、腸炎、月経困難にも気滞によるものがあります。

“血”はからだを栄養する血液としてサラサラと流れるもの。しかし打撲や疾病によって流れが局所的に停滞してしまうと瘀血という状態になります。長期にわたるストレスや突然の精神的刺激などによって肝気欝結となり、気滞から瘀血となったり、外傷によって生じた瘀血が頭部の経絡を阻滞、あるいは気血がめぐらないことで心神が栄養を受けられないために健忘につながることがあります。

“水(津液)”はからだを滋養する水分。皮膚の保湿や精・髄の補充をします。目で確認できるものでは汗や涙もそうです。  この水分の流れが阻害され滞ると痰飲ができてしまいます。 痰は粘チョウであり飲はサラッと稀薄なもの。 痰飲はいろいろな部位で発生し、部位によって症状もさまざまです。

肺で発生すると、咳と痰が多くなり呼吸の乱れにつながります。  心で発生すると、持続する動悸、心の「神を主る」の機能が障害されると意識不明やうわごとなどの昏睡状態が現れることもあります。虚血性脳障害なども該当するといわれています。  脾で発生すると、吐き気・嘔吐、胸やけ胃腸が張ってゴロゴロするなど。  肝で発生すると、めまいや中風、癇症など。 腎で発生すると、腰痛、四肢の冷え痛みなど。 頭部で発生すると、頭痛・頭重、帽子を被っているように鬱陶しいなど。  他にも、起床時のむくみ、手足の強ばりなど痰飲の引き起こす症状は多岐にわたります。

健忘の症状がより深刻になり始めたら、気滞・瘀血・痰飲への対応が必要になります。これらは単体であらわれるよりも、絡み合ってあらわれることが多いためこのような状態下での健忘には随伴する症状も合わせて漢方処方を考えることになります。

若々しい脳のためにはまずは髄の質・量の確保とからだの流れを意識すること、そして脳に清らかな気が巡るようにして、濁った気を取りに除くことが大切です。


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