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女性 70代

<主訴>
高血圧 気鬱(後頭部の重い)天気で憎悪 逆流性食道炎と胃炎(嘈雜あり)

<服用薬>
アムロジン アジルバ ネキュウーム 六君子湯

<愁訴>
四肢倦怠 疲れやすい 寒気がしやすい 寝付きが悪い 背中に盗汗 明け方に
目が覚める胸くるしい 食後胃がもたれやすい 脇腹がつかえる 肩こり 
手のしびれ 筋肉がこわばりやすい

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<舌象>
淡紅裂紋舌縁暗 淡黄粘膩苔 裏怒張

<舌象分析>
舌色は淡紅からやや紅舌で縁暗紅で絡脉瘀滞が久しく部分に瘀斑の沈着を見る。
舌縁は肝経支配で絡脉の血流調整に関わる、肝鬱からの気滞から化火すれば
鮮紅の縁赤がみられるが、化火から絡血が火熬されると暗紅の色合いが見られ、
久滞すると瘀斑がみられ、絡脉鬱塞から化風も生じやすいので 注意。苔は淡黄
粘膩苔で舌面に粘り着いた様相であり、痰熱と血滞が交結した様相(痰瘀互結)
である。痰熱血滞が久しいため、裂紋が舌尖~舌中に縦横に生じて上焦~中焦
の心陰~脾陰の陰分への積滞内陥を表す。そのため(腹証)では心下から
神闕(臍)まで硬く詰まった邪実の陥胸湯証で、右脇に張りが強く膈膜気滞の溜まり
があり。積滞が久しい証左で裂紋と符合する。(脈)は浮弦滑搏で 按じての戻りが
急迫で絡脉の緩衝が乏しいため気逆衝心や衝動肝風を生じやすい。

弁証 : 胸膈痰熱 肝風内動

治法 : 化痰開竅 凉血熄風

インフルエンザ(H1N1)の症状としては

○発熱(38°以上)○関節の痛み○筋肉痛○咽喉の痛み○頭痛○全身倦怠感

○鼻水(鼻汁)またははなづまり○咳 

で症状からは季節性インフルエンザと」区別することができないとのことです。

清の時代の呉鞠通は温病条弁 2条「凡病温者、始於上焦、在手太陰」と書かれ、温病の邪は口鼻から入り、手の太陰肺経を犯すと書かれ、右手の寸脈が浮いて拍動すると書かれています。特徴は咽喉痛を中心としたもので温病は発汗させてはいけないと、言われています。発汗させて汗がでなければ、斑疹がでたり、発汗が多すぎると、神昏譫語つまり、脳症を起こしやすくなりと、注意を促しています。私の知り合いの娘さんや患者さんのお子様が同上の症状があり、タミフルなどを処方されているようです。漢方的アプローチでは咽喉痛が目標となり、関節痛や筋肉痛や頭痛は表証はありますが、悪熱の症状はあっても悪寒症状はあまり聞きません。もしあっても、湿邪を挟んだためで、いわゆる寒邪を挟んだ悪寒でないため、温邪は陰傷(体液消耗)が一番注意です。また漢方では発熱による熱をいかに外泄へ誘導させるかが重要で、体内通路のリンパ、血液対流が悪い人は熱が内陥して重篤化しやすい状況にあります。舌苔が厚くなり、舌色は絳紅舌になった場合は熱が深く営血分に入っていることを表し、注意を要します。清の時代ではこのような脳症や肺炎重度に安宮牛黄丸や清営湯などが用いられていました。

二十四節気の立秋を過ぎ、暦の上では秋になりました。

日中は相変わらず暑いものの、朝晩に涼しい風が吹くことが増えて、少しずつ秋に向かって季節が移りつつあるのを感じます。これまで春夏秋冬、それぞれの季節の養生とその時期に起こりやすい症状、その対策等について書いてきましたが、ひと通り季節を一巡しましたので、今回は漢方と西洋医学(現代医学)の違いに焦点をあててみたいと思います。

西洋医学では二人の大人が風邪をひいて同じ病院に行くと、同じ風邪薬を処方される場合が殆どです。これはどういうことかというと、西洋医学では同じ疾患であれば、同じ治療薬が使われるということです。筋骨隆々の男性であっても華奢な女性でも、同じ治療薬が出されるのです。

一方、漢方では、同じ疾患の人が何人かいたとしても、個々の体質に合わせて、それぞれ異なる漢方薬が処方されます。これを「同病異治(どうびょういち)」と言います。これは表にあらわれている症状が同じであっても、個人個人の体質(漢方では「証(しょう)」といいます)に応じて治療をするので、結果として異なる処方になるということです。
例えば、同じような症状の風邪であっても、体質により「麻黄湯」を処方される人がいれば、「麻黄附子細辛湯」を処方される人や「香蘇散」を処方される人もいるというわけです。

また、漢方では「同病異治」と反対で、症状の異なる疾患に対し、同じ処方で治療することがあり、これを「異病同治(いびょうどうち)」と言います。例えば、「加味逍遥散」は月経不順や更年期障害などの婦人病によく使われる処方で、女性特有の漢方薬のように思われがちですが、ストレスによる不眠や不安感などの精神神経症状のある男性に処方されることもあります。症状が違っても、その成因や原因となる体質が似通っていれば同じ処方で対応できるということです。

西洋医学が症状を抑えることを主たる目的とした対症療法であるのに対し、漢方は個人の体質を診ることに重きをおき、症状を含めた全体像を診て、病気の原因にアプローチしようとする治療法と言えます。

これだけを取り上げて、西洋医学よりも漢方の方が優れているということではありません。緊急を要するような疾患は西洋医学でないと処置できない場合もありますし、検査値に出てこないような不定愁訴などは漢方の得意分野になります。

漢方というと、作用が穏やかな反面、効き目が弱いといったイメージを持つ人も多いようですが、即効性のあるものも多くあります。漢方のことをもっと知ってもらって、興味を持つ人が増えてくれればいいなと思っています。


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