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38歳女性。
<主訴及び愁訴>
生理量が元来少なく、基礎体温が低い。生理痛はなし。髪が抜けやすい。腰痛あり。便秘傾向。
爪がもろい。口渇あり。
仕事は看護婦で夜勤や労働過多で肝機能数値が過去、上がりやすい。
<面>小柄だが、問診にはてきぱきして早口で仕事がら、漢方的には肝経疏泄太過で勞熱から肝陰消耗して虚熱をもちやすい
    よって<舌>を見ると、小さな小裂紋が多数あり、舌体はやや痩せていて陰津消耗がありで身体の体液が不足傾向でそのため口渇があり、仕事はハードになると肝陰消耗で睡眠も不足して陰守できないため、肝機能上昇もみられることがあり。
また肝の母である腎陰にも影響が出て、腎の華である、髪も抜けやすくなっている。また腎に府である腰部に労働過多の勞熱から腰痛を生じやすくなっている。
肝の華は爪であり、また女子は先天を肝とすることから、肝血の滋潤を得られないため、爪がもろく、また生理量も少ない状況が続いていると思われる。
<脈>左右 細略弦やや数で肝腎不足で勞熱による虚火がある状況と推察される

以上より 漢方的には滋陰舒肝 清肝滋任(脈)を治方として考える。
患者への注意事項はまず睡眠時間をとにかく増やすことを指導。
水液をよく含んだもの ヤマイモやゆりの根など 根実なもの。葛湯も良し。時間があるときは枸杞子を食材に使うこと。
煮こごりができるものを時々とるように指導する。

漢方医学では、多くは薬草に代表されるように、草根木皮が中心であるが、葉天士の臨床医案では、「血肉有条」として動物性の素材を用いて、精血を失った腎虚(老化)に対して動物生薬をいろいろと用いている。そのひとつとしてよく用いられるのは、阿膠である。阿膠は元来、労働に強いロバのニカワを用いる。
阿膠 は神皇本草経では、気平味甘で「心腹内崩勞極、酒酒如瘧状、腰腹痛四肢酸疼、女子下血、安胎、久服軽身益気」とされ、安胎(妊娠維持) 女子下血など流産予防や、疲労の極まりから、生理がだらだら続いたり、血尿がでたり、足腰の痛みに良いとされる。

阿膠をもちいると、子宮内膜が厚くなり生理量が増えたり、化粧のりが良くなり、肌が潤うと良く患者さんが話される。
子宮の肌が良くなれば、当たり前だが、表の肌も良くなる。
内の女子従業員の多くが、ロバの膠、くさ亀の膠、鹿角の膠の入った錠剤を、むさぼるように飲んで、肌の弾力性を自慢したいために肌を押さえて自慢している。

また母乳不足にも有効でこれは自分の娘にも実証済みだ。
妊娠中の女性の肌は一番一生で綺麗であるのは、生理で血を洩らさない状況だからで、アトピーの患者でも、妊娠中が肌が潤っている。

また「内崩」は血尿蛋白尿だけでなく、腰椎ヘルニヤのプロテオグリカンを含んだ軟骨の脱出だが、これらの束ねている線維輪の亀裂から生じるが、これらの線維輪の亀裂は古くなったタイヤと同じで、皮が中から物が抜けない(脱出)しないようにしているのと同じで、この阿膠がその働きを助けることは十分に想像できる。

春はのびのびがいいですね。ただこの時期三寒四温で体調を崩す人が多いです。これらは四季折々の気の出入りがうまくいっていなかったために、あると述べています。
行過ぎた暖房、冷房、餓えを前提とした生活にない飽食生活からの充電放電がない、鈍くなった肝臓から、低体温の子供がふえたり、不妊で高温期が上がらない現代人に、漢方の古典の有名な本ではこう解いています。

 【素問・六微旨大論篇第六十八】
「岐伯曰、出入廃、則神機化滅、昇降息、則気立孤危。故非出入、則無以生長化収蔵。是以昇降出入、無器不有。故器者、生化之宇、器散則分之、生化息矣。故無不出入、無不昇降。化有小大、期有近遠。四者之有、而貴常守、反常、則災害至矣。故曰、無形無患。」

《訳》出入がなければ、活動の主宰は壊滅してしまい、上昇や下降がなくなれば気の勢いも崩れ去ってしまいます。この故に進退や出入がなければ、生まれ、成長し、花が咲き、実を結び、そして潜伏するという生命現象もなくなってしまいます。いかなる形体もすべて気の昇降や出入をもっており、それゆえ、形体はとりもなおさず、一つの生成化育の世界なのです。もし形体が崩壊してしまえば、生成化育もやはり停止してしまいます。だから形体を備えたいかなるものも、気の昇降出入していないものはなく、それらの間には生成化育の大小とその時間の長短の区別があるだけなのです。それとともに気の昇降出入によって正常な状態を保持することが必須でもあり、そうでなければ災害にでくわします。ゆえに「形体がなければ災害もない」という言い方があるのです。

形あるものはいつかは崩れますが、若々しさを保つには、しっかり食べてよく動き、排便をしっかりする。まずは当たり前のことができにくくなくなった現代生活を考え直す必要があると思います。


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