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心の状態が体の健康を左右する心身一如の考え方とは?
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今回は、漢方における特徴的な考え方のひとつ、心身一如をご紹介します。
これはどのようなことを意味しているのかというと、心と体は全く別のものではなく密接な存在であり、互いに影響を与え合っているという考え方になります。

対して、西洋医学では心と体は別物と捉え、互いを切り離した上で診断、治療を行っています。

この心身一如の考え方が理にかなっていることは、生活のあらゆるシーンで感じることができます。
例えば、わたしたちは日々、多くのストレスにさらされていますよね。
適度なストレスであれば良い効果を生むこともありますが、長期間に渡る過度なストレスは気持ちが沈み込むだけではなく、次第に、胃腸障害をはじめとした様々な病気を呼び寄せてしまうことがあります。
それは、まさに心の不調が体の不調を引き起こしたといえるのです。


また、プラセボ効果からも、心身一如の一端を垣間見ることもできます。
プラセボは偽薬ともいわれますが、中身をみてみると薬本来の有効成分は含まれておらず、代わりにデンプンや生理食塩水など通常であれば、治療効果が期待できないもので構成されています。
しかし、それを効果のあるものだと思って服用することで、実際に症状が改善されるということがあります。これをプラセボ効果と呼びますが、ここには心理的要因が大きく関与していると考えられます。


もともと、漢方では西洋医学のように、細かな検査をして病名を決定し、治療薬を決定するという過程はとらないことを以前お伝えしましたが、心身一如の考え方はまさにこれを表しているといえます。
すなわち、体に不調があればそれを体だけの問題と捉えずに心の変化や気持ちも関連していると考え、包括して治療を行っていくのです。
そのため、心身ともに相乗効果で症状が改善されることとなり、結果的に再発率も低くなるのです。

“病は気から”という言葉もありますが、体の状態が良好なだけではなく、同時に心の状態も良好であることが真に健康であると言えるのではないでしょうか。

漢方薬は西洋薬と違い、独特の名前がつけられていますね。
漢字を用いたその名前のつけ方には、実はいくつかの法則があります。
その法則を踏まえた上で漢方薬の名前を眺めると、なるほど〜と思えることもあるのではないでしょうか。


●漢方薬を構成している主な生薬に由来しているもの
漢方薬は何種類かの生薬から構成されていますが、それら生薬の中でも要となる生薬の名前をとってつけられたものがあります。

例えば、有名な葛根湯にはいくつかの生薬が含まれていますが、その名前は骨幹を為す葛根という生薬を用いていることに由来しています。


●漢方薬を構成している生薬の名を連ねたもの
単一ではなく、構成しているいくつかの生薬名に由来した漢方薬も存在します。多くの場合は芍薬甘草湯のように2種類ほどの生薬をとってつけるのですが、中には欲張って全ての生薬名を使っているものもあります。


●漢方薬を構成している生薬の数に由来したもの
構成しているいくつかの漢方薬の中で、主要となる生薬を決めかねる場合は配合されている生薬の数を元に、名前をつけることがあります。

例えば、六味地黄丸は八味地黄丸などがそのような名付け方をされており、それぞれ含まれている生薬数は6種類と、8種類になります。


●効能効果を表してつけられたもの
漢方薬の種類が増え、漢方薬の作用等が医学的に理論付けられたことを受け、最近では効能効果をあらわした漢方薬の名前も増えてきました。

よく知られている漢方薬では、気を補い元気をつける効果をもつ補中益気湯や、女神散といって女性特有の疾患に効果を発揮するものがあります。


●四神に由来するもの
四神とは、中国の神話において季節や東西南北を司る神獣であり、北の玄武は冬、東の青龍は春、南の朱雀は夏、西の白虎が秋をそれぞれもたらすとされています。

夏のほてりや乾きに効果を発揮する白虎湯はその代表的な例であり、成分の中に含まれている石膏の色も名前に由来しているようです。



このほか、生薬と漢方薬の効能効果を同時に表しているものや、病気や病態が、漢方薬の名前に記されているものもあります。




漢方薬の名前はとっつきにくいと思われがちですが、実はその由来を知ると奥深い世界が広がっています。
ぜひ、自分の愛用している漢方薬を皮切りに、その成り立ちを調べてみてはいかがでしょうか?

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これまで漢方について色々とお話してきたのですが、中には少し難しく捉えてしまっている人もいるのではないでしょうか。
概念や形式ばかりだと、わかりにくい部分が多いかもしれません。ですが、私たちは案外、意識しなくとも漢方の考え方を取り入れていることも多いのです。


それが顕著に現れているのが、中華料理です。
食品と生薬を区別することなく、一律に食材として使われたその料理は、味や匂い、見た目で楽しませてくれるだけではなく、薬効を発揮するものも少なくありません。


以前にも紹介しましたが、漢方では「証」という私たちの身体の状態や性質を測るものさしが重要視されています。
その中のひとつ、「熱証」と「寒証」には次のような特徴があります。

<熱証の特徴>
・汗をよくかき、薄着が多い
・ほてりが強い
・よく喉が乾き、冷たい飲み物を好む

<寒証の特徴>
・冷え性で、厚着が多い
・顔が青白い
・あまり水分を欲せず、温かい飲み物を好む


実は体質だけではなく、私たちが普段食べている食材も熱・温と寒・涼のタイプに分けることができます。
例えば、かぼちゃや生姜、黒砂糖や鰻などは熱・温性に分類されます。そして、夏に取れるような食材、スイカやトマト、きゅうりなどの野菜やあさりや蛤などは寒・涼性に所属します。

これだけを見ると、熱性タイプの人は熱・温性の食材を避けるたほうが良いのか疑問に思うかもしれません。
しかし、料理は一つの食材だけで成り立つものではなく、スパイスや他の食材を組み合わせることで成り立っています。双方の特性を持つ食材や調味料をうまく組み合わせることで中和させたり、相乗効果を出したりしているのです。


これらの特性を生かし、日本人がよく実践している食べ方があります。
その一例が、天ぷらに大根おろしを添えて食べる方法です。

温性である油を使った天ぷらと、生野菜である寒性の大根おろしを組み合わせて食す文化は、まさに理にかなった食べ方といえます。



そもそも漢方薬の原料となっている植物や鉱物などは、乾燥された状態で保存されています。そのまま齧ったりして口にするわけではなく、生薬として他の材料と組み合わせるためには、再び水と混じりあって煎じ、抽出していくわけです。

ここまでみていくと、料理を作る過程とあまり変わらないような気もしてきますね。
そこが、漢方のいいところなのです。
化学合成された薬と比較して、自然な形で抽出されて作られたものなので、吸収されやすく自然に作用していくことになります。

従って、漢方薬を作るということは、詳細なレシピを元に料理を作ることとなんら変わりはないのです。

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化学的に合成された西洋薬とは異なり、漢方薬では自然の状態で生育した植物や鉱物などを使いますので、副作用がないと思っていらっしゃる方も多いのですが、実際にはそうではありません。
副作用のない薬があれば、それは魔法の薬であり誰もが望むところですが、残念ながら漢方薬にも副作用があるのです。

例えば、漢方では個人の証によって処方される内容が異なりますが、ここの判断が甘ければ、漢方薬の効果を得られないばかりか逆効果になってしまうこともあります。

では、漢方薬における副作用とはどのようなものが考えられるのでしょうか。
多く見受けられるのが、胃腸に関わるものです。腹痛や下痢、食欲不振といったものですね。その他、むくみや湿疹なども比較的よくみられます。


こういった副作用を、未然に防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。
一番は、証に合ったものを選ぶということです。
漢方薬を選ぶ際には、個人で市販薬を購入するのではなく、できれば漢方を専門とした医師や薬剤師に相談するのが良いでしょう。

場合によっては西洋薬と一緒に服用することもあるかと思います。
併用しても基本的には問題ありませんが、一部の組み合わせで症状の悪化や効果の打ち消し合いが起こる場合があります。
そのため、漢方薬だから大丈夫というような自己判断で併用するのではなく、必ず飲んでいる薬を伝えた上で事前に相談しておくことも大切なポイントです。

さらに、含まれている生薬によって出現しやすい副作用も知っておくことで、いつもと違った変化に気づくこともできます。
下記に、生薬による副作用について少しだけですがご紹介しておきます。

*甘草:血圧上昇、むくみ
*麻黄:血圧上昇、動悸、頻脈
*桂皮:発疹、発熱、かゆみ
*大黄:下痢、腹痛
*地黄:下痢、食欲不振
*附子:のぼせ、吐き気


漢方は副作用があるとお話ししましたが、西洋薬と比較するとその症状も比較的軽く済むことが多いのも事実です。
しかし、例え食品であっても私たちが摂取したとき、場合によってはアレルギー反応があるのと同じように、自然由来の生薬であっても良くない症状が引き起こされる可能性があることを十分、理解した上で服用するようにしましょう。


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