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 胃下垂で胃腸の弱い40歳の主婦Gさん。

 Gさんは、血色が悪く弱々しい感じで「10年以上前から血圧が低くて疲れ、めまいがする」と言います。
ひどい胃下垂で下痢をしやすく、手足は氷のように冷たい、胃の中に胃液がたまり水音がします。
明らかに胃下垂の症状でした。

 人参湯と真武湯を併用して飲んでもらいました。
二週間後には「食欲が出て下痢もなくなり、体調も回復、体重が三キロ増えた」と喜んでくれました。

 低血圧症では、めまいや立ちくらみ、低体温などの症状があります。
やせ型、胃下垂気味ですが、これは陰でかつ虚、すなわち陰虚証です。
この陰虚証という概念は西洋医学にはありません。

 漢方では体質を陰陽、虚実にわけます。
陰は新陳代謝低下で、顔面蒼白、寒がり、体温低めの人。
陽は新陳代謝亢進で、血色よく暑がり、体温高めの人です。
虚実は体力の有無を表し、胃腸虚弱で胃下垂の人は虚、胃腸丈夫で胃下垂のない人は実です。
この分類は漢方薬を選ぶ重要な手掛かりになります。

 陰には、トリカブトの根、附子を用います。
附子は大量では有害ですが、少量なら新陳代謝を盛んにして体を温めます。
附子を含む漢方薬の代表は真武湯です。
一方、虚つまり胃腸虚弱の人には、薬用ニンジンに入った、人参湯などを用います。
 附子中毒は、軽いうちは、のぼせ、吐き気、動悸、冷や汗、手足のしびれなどが現れます。
大量では不整脈、ショックを起こし死に至ります。
通常量では比較的安全ですが、陽証の人や小児では、副作用が出やすく注意が必要です。
 この附子中毒は陰より陽の人に起きやすいとされます。
逆に言えば、附子への感受性の違いが陰陽の違いともいえます。


低血圧の患者さんに用いる漢方薬として、人参湯と真武湯をご紹介しましたが、
その他、体質・症状に合わせて多くの漢方薬が使われています。
漢方薬に、お迷いの場合は、お気軽に、大山漢方堂薬局に、お電話ください!


「真武湯」

■効能・効果
新陳代謝の低下しているものの次の諸症:
胃腸疾患、胃腸虚弱症、慢性腸炎、消化不良、胃アトニー症、胃下垂症、ネフローゼ、
腹膜炎、脳いっ血、脊髄疾患による運動ならびに知覚マヒ、神経衰弱、高血圧症、
心臓弁膜症、心不全で心悸亢進(しんきこうしん)、半身不随、リウマチ、老人性のかゆみ

■組成(含まれる生薬)
ブクリョウ、ショウキョウ、シャクヤク、ソウジュツ、ブシ末


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