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第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

「未病を治す」ことの重要性

  第1章で、日本人の死因に隠された秘密についてお話ししました。死因の第一位は、じつは「血管疾患」であり、脳血管障害(脳梗塞、頭蓋内出血)と虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)がその中心になっていると述べました。
 この面の研究では、アメリカが全世界の最先端を行なっています。アメリカでは、長い間、死因のトップが虚血性心疾患だったため、政府が真っ先にこの問題を取り上げ、基礎研究、臨床研究ともに、膨大な研究費を投じて研究を推進してきました。その研究結果を踏まえて、アメリカでは、虚血性心疾患に関しては、患者をいかに治すかよりも、いかに防ぐか、つまり、どのようにしたら虚血性心疾患の発症を予防できるかが重要である、という結論に達したようです。
 血管疾患に関しては、治療よりも予防を目指したものに変わったということです。このことはとりもなおさず、東洋医学の基本的な考え方である「未病を治す」という立場に並んだことを意味しています。血管疾患に関しては、血管がボロボロになってからでは遅く、手の施しようがないということです。
 そこでアメリカでは、「いかに心臓病を防ぐか」について大々的なキャンペーンを実施しました。心臓病の最大の要因は動脈硬化であり、さらにその危険因子は、第一に肥満、第二に糖代謝異常、第三に中性脂肪、第四に高血圧であるとして、これを「死の四重奏」と呼び、全国民に注意を促したのです。これらは、1つだけでは重い病気とは認識されませんが、おたがいが影響を及ぼし合うことによって心臓の冠動脈硬化症を起こして、最終的に心筋梗塞を誘発するというものです。
 そして、対応策として採用されたのは食事の制限、適度の運動、禁煙。ストレスを避けるというものです。つまり血管疾患は、本人の健康管理にまかせる以外に方法がないということです。
 これは、いったい何を意味しているのでしょうか。最先端の西洋医学といえども、生活習慣に関係する疾患、老化(加齢)に関する疾患、慢性の経過をたどる疾患、そして動脈硬化性の疾患の初期には、確実な治療方法を持たないということです。
 西洋医学の治療方法は、病気をなくすことと生体への負担の双方を天秤にかけて、前者の比重が重ければ、生体への負担を犠牲にしてでも治療に踏み切る、というものです。治療効果が強ければ副作用も強いのは当然で、もしこのような薬を長期間にわたって飲みつづければ、最初は軽い副作用ですみますが、徐々に重篤なものになり、内臓は破壊されてしまいます。このよい例が、アトピー性皮膚炎にステロイド剤を用いた場合です。
 もちろん、やむをえない場合もあります。しかし私が言いたいのは、極力そんな事態に至らないためにも、東洋医学に学びましょうということです。その核心は、後に述べる「養生の道」にあります。
 「未病」の段階で西洋医学の方法論を無理に適用すれば、まちがいなく病気は悪いほうへ向かいます。逆に、重病の段階でも、西洋医学に東洋医学を併用すれば、恐ろしい副作用を軽減できます。さらに、発病の初期なら東洋医学だけで十分に治癒の方向に向かうのです。東洋医学だけで病気を治癒できれば、生体への負担はありません。
 本書はいわゆるボケ、とくにアルツハイマー病はどのようにすれば予防できるのかを中心のテーマにしています。それなのになぜ肥満や心臓病の話を持ち出すのかと、不審にお思いの方もいるのではないでしょうか。アルツハイマー病にかぎらず、肥満から生活習慣病、そしてガンに至るまで、すべての病気は「未病」の段階で治す、というのが東洋医学の基本です。またこの考え方は、最近では西洋医学も大いに注目しています。そこで、あらためて東洋医学の基本をわかりやすく解説し、ひいては、病気とは無縁な「幸せになる方法」をお教えしたい、というのが私の願いです。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。


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