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第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

「気のせいだ」の落とし穴

 未病の人間とは、まず第一に、不自然な生活環境のなかで不摂生な乱暴な生活を続けている人間であり、生命力も低下気味になっています。精神的にも肉体的にもストレスを多く抱え込んでいる状態です。そのため、小さなことで不安がつのり、過緊張状態に陥り、感情コントロールがうまくできなくてイライラしたり、くよくよしたりしてしまいます。また疲れやすく、なにごとにも粘り強さがありません。マイナス思考になり、完全燃焼できず、あせり、不満が多くなり、自分の長所が生かせません。
 このような状態が続くと、私たちが生まれながらに持っている完璧な生体防御システムが少しずつ乱れてきます。初めはこれといったはっきりとした症状は出ませんが、徐々に食欲不振になったり、頭が重くなったり、肩こりが起こりやすくなったり、体のあちこちに軽い痛みや違和感が生じてきます。疲れがとれない、すっきりしない状態です。
 しかし、このレベルでは、生活のリズムを整えて、十分な休息をとれば、また健康な状態に戻ることができます。もちろん、若くて生命力に満ちあふれている人間なら、呼吸を整え、一時の休息をとることで回復することもあります。
 ただし、「気のせいだ、じきに治る」などといって放っておき、不摂生で乱暴な生活を続けていけば、生体防御システムの乱れは徐々に大きくなり、体を休めるだけでは健康は回復できなくなってしまいます。若くて生命力にあふれている人でさえも、じぶんの意思で呼吸を整えたり、、休息をとったりしても、そうやすやすと健康は回復できなくなります。このレベルになると、不安、緊張状態からきた神経・精神面の自覚症状だけでなく、具体的に肉体面の症状が現れてきます。つまり、不眠、頭痛やめまい、肩、膝、腰などの痛み、便秘、下痢、胃の痛みなどが継続的に発現し、持続してしまいます。 しかしながら、この状態でもし検査を受けても、血圧が一過性に高かったり、血糖値やコレステロール値についても、病気か健康かの境界、あるいは個人差の枠の範囲内とみなされ、健康保険の適用外なので、医者は一般的なアドバイスをして「ハイ、サヨナラ」となります一時的には摂生を心がけますが、いつのまにか、また元の生活に戻ってしまいます。すると、生体防御システムもわずかに乱れたままになっていますから、当然、免疫系、内分泌系(ホルモン系)、神経系に悪い影響が徐々に広がり、老化を早め、発ガンや成人病の発症も自動的に早めてしまうわけです。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

「健康」と「未病」の違い

 私はこの本で、たびたび「未病」および「養生」という言葉を用いています。あらためてその意味を考えてみたいと思います。
 まず「未病」ですが、私たち人間は、なぜ病気になるのでしょうか。本来、人間は自然に順応して暮らせば、与えられた寿命をまっとうできるはずです。ところが現代社会のなかでは、いつのまにか私たちは不自然な生活を強要され、身も心も歪んでしまっています。食事の乱れをはじめとする生活習慣の乱れ、人間関係のストレスによる心の乱れなどが、人間の病気の最初の原因となっていると考えられるのです。
 それでは、反対に「健康」とは、どういう状態のことをいうのでしょう。世界保健機構(WHO)が発表している「健康」の定義によれば、「健康とは、肉体的にも、精神的にも、社会的にも、完全によい状態にあることであり、単に病気ではなく、虚弱ではないということではない」ということになっています。つまり、健康とは、単に肉体的な健康だけでなく、精神面においても安定しており、社会的にも十分に活動できることと定義しています。それは、自然のリズムに沿った日常生活が無理なく送れて、食事、運動、急速などの日常生活のおもな要素がうまくバランスがとれている状態であり、不安を起こさせるストレスが少なく、感情がうまくコントロールされている状態であるといえます。
 あなたは、現在このような状態にありますか、と問われて、胸を張って「イエス」と答えられますか。とくに病気にかかっているわけではないけれども、かといって、自信をもって「健康です」とは言えない人が多いのではないでしょうか。仕事の状態にしても、身体や精神の状態にしても、どうもすっきりとせず、気持ちよく生きてはいない、このような状況を自分で意識していたら、その人は、完全な「病気」ではないにしても、真に健康ではない、中途半端な状態であるということになります。このような健康状態を、東洋医学では「未病」と呼んでいます。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

「未病を治す」ことの重要性

  第1章で、日本人の死因に隠された秘密についてお話ししました。死因の第一位は、じつは「血管疾患」であり、脳血管障害(脳梗塞、頭蓋内出血)と虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)がその中心になっていると述べました。
 この面の研究では、アメリカが全世界の最先端を行なっています。アメリカでは、長い間、死因のトップが虚血性心疾患だったため、政府が真っ先にこの問題を取り上げ、基礎研究、臨床研究ともに、膨大な研究費を投じて研究を推進してきました。その研究結果を踏まえて、アメリカでは、虚血性心疾患に関しては、患者をいかに治すかよりも、いかに防ぐか、つまり、どのようにしたら虚血性心疾患の発症を予防できるかが重要である、という結論に達したようです。
 血管疾患に関しては、治療よりも予防を目指したものに変わったということです。このことはとりもなおさず、東洋医学の基本的な考え方である「未病を治す」という立場に並んだことを意味しています。血管疾患に関しては、血管がボロボロになってからでは遅く、手の施しようがないということです。
 そこでアメリカでは、「いかに心臓病を防ぐか」について大々的なキャンペーンを実施しました。心臓病の最大の要因は動脈硬化であり、さらにその危険因子は、第一に肥満、第二に糖代謝異常、第三に中性脂肪、第四に高血圧であるとして、これを「死の四重奏」と呼び、全国民に注意を促したのです。これらは、1つだけでは重い病気とは認識されませんが、おたがいが影響を及ぼし合うことによって心臓の冠動脈硬化症を起こして、最終的に心筋梗塞を誘発するというものです。
 そして、対応策として採用されたのは食事の制限、適度の運動、禁煙。ストレスを避けるというものです。つまり血管疾患は、本人の健康管理にまかせる以外に方法がないということです。
 これは、いったい何を意味しているのでしょうか。最先端の西洋医学といえども、生活習慣に関係する疾患、老化(加齢)に関する疾患、慢性の経過をたどる疾患、そして動脈硬化性の疾患の初期には、確実な治療方法を持たないということです。
 西洋医学の治療方法は、病気をなくすことと生体への負担の双方を天秤にかけて、前者の比重が重ければ、生体への負担を犠牲にしてでも治療に踏み切る、というものです。治療効果が強ければ副作用も強いのは当然で、もしこのような薬を長期間にわたって飲みつづければ、最初は軽い副作用ですみますが、徐々に重篤なものになり、内臓は破壊されてしまいます。このよい例が、アトピー性皮膚炎にステロイド剤を用いた場合です。
 もちろん、やむをえない場合もあります。しかし私が言いたいのは、極力そんな事態に至らないためにも、東洋医学に学びましょうということです。その核心は、後に述べる「養生の道」にあります。
 「未病」の段階で西洋医学の方法論を無理に適用すれば、まちがいなく病気は悪いほうへ向かいます。逆に、重病の段階でも、西洋医学に東洋医学を併用すれば、恐ろしい副作用を軽減できます。さらに、発病の初期なら東洋医学だけで十分に治癒の方向に向かうのです。東洋医学だけで病気を治癒できれば、生体への負担はありません。
 本書はいわゆるボケ、とくにアルツハイマー病はどのようにすれば予防できるのかを中心のテーマにしています。それなのになぜ肥満や心臓病の話を持ち出すのかと、不審にお思いの方もいるのではないでしょうか。アルツハイマー病にかぎらず、肥満から生活習慣病、そしてガンに至るまで、すべての病気は「未病」の段階で治す、というのが東洋医学の基本です。またこの考え方は、最近では西洋医学も大いに注目しています。そこで、あらためて東洋医学の基本をわかりやすく解説し、ひいては、病気とは無縁な「幸せになる方法」をお教えしたい、というのが私の願いです。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

糖尿病にも効く漢方薬

  現在、一般的に行なわれている肥満治療では、「食事療法」と「運動療法」が基本になっているようです。これらの方法は理論的には同じもので、絶食や負荷運動などをして生体をエネルギー不足状態に追い込むことにより、白色脂肪組織内に蓄積している中性脂肪を分解して脂肪酸として血液中に放出させ、これをエネルギー気質として全身で利用させようとするものです。もちろん、これらの方法は現在でも肥満治療の基本で、本人の努力しだいで確実に効果は上がります。しかし、現代の最先端の科学レベルから見れば、すでに10年以上遅れている方法と言わねばなりません。
 じつは、前述したβ3‐アドレナリン受容体作動薬には、もっと凄い作用があったのです。この薬は、単にBATの働きを活発にするだけではなく、白色脂肪組織にも作用して、直接この組織を分解し、蓄積している中性脂肪をどんどん燃やしてしまうことがわかってきました。さらに、もっと驚くことには、このβ3‐アドレナリン受容体作動薬は、膵臓のランゲルハンス島β細胞にも作用して、インスリンの分泌も著しく亢進させるのです。
 なんと、この薬はBATを活性化させ、さらに白色脂肪を遊離脂肪酸に分解して、また一方では、β細胞からインスリン分泌をも亢進させるとなると、血中に増加したこの遊離脂肪酸は、この分泌されたインスリンのために、なんの障害もなしに(ケトン体の増加を起こすことなしに)ただちに褐色脂肪に取り込まれて体外へ熱産生の形で処理されることになります。そうなれば、なにも無理して生体をエネルギー不足状態に追い込まなくてもよいということになります。つまりこの薬は、単に肥満の治療薬としてだけではなく、肥満をともなう糖尿病の新治療薬としても大いに期待できることにもなります。
 なるほど、今から思えば、私が友人の肥満を治したのも、近い将来、、間違いなく成人病に罹患するだろうとまで言われた健康状態を正常に戻したのも、きわめて当然のことだったのです。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。

第5章 病気を未病に防ぐ「養生の法」

肥満をもたらす脂肪と解消させる脂肪

 一般に脂肪組織というと、皮下や内臓周囲など、全身に広く分布している「白色脂肪組織white adipose tissue(WAT)」を指しています。ところが、私たち人間を含む哺乳動物には、形態も機能も異なる「褐色脂肪組織brown adipose tissue(BAT)」と呼ばれるもう一種類の脂肪組織が存在しているのです。両者はその名のとおり、色調の違いで容易に識別することができます。しかし、両脂肪組織の最も際立った違いは、その生理機能にあります。WATは過剰のエネルギーを中性脂肪として貯蔵する場所になっているのに対し、BATは、過食後の余分なエネルギー(中性脂肪)をミトコンドリアで酸化分解することにより、熱として体外へ放散する熱産生組織になっています。
 すなわち、白色脂肪組織は脂肪を蓄えて肥満をもたらしますが、BATはその逆で、脂肪をどんどん燃やして熱に変え、全身の代謝を高めていくのです。ですから、BATを活発に働かすことができれば、もはや脂肪が貯まることはなく、肥満に悩まされることはありません。昔から「痩せの大食い」と言われた人たちも、今となってみれば、このBATの量や働きの違いから、科学的にうまく説明できます。
 さて、ここまで話せば、私が使った「漢方の煎じ薬」の秘密が、ある程度予想できると思います。私が父から教わったこの漢方薬こそが、褐色脂肪組織であるBATの活動を促す薬、すなわちβ3‐アドレナリン受容体作動薬と呼ばれるものだったのです。まさに、人間に生来備わっている生体防御機能そのものに働きかける薬だったわけです。父は、おそらく、これまでの臨床経験と東洋医学の古典から学んだ知識とによってこの漢方の煎じ薬を選び、私の妹と友人の肥満治療に用いたと思われます。が、今から20年以上前に、すでにこのβ3‐アドレナリン受容体作動薬を肥満治療薬として使っていたことは、特筆すべきことだと考えられます。


以上、岡山大学 医学博士 大山博行著 「脳を守る漢方薬」より引用
詳しくは、光文社カッパブックス「脳を守る漢方薬」を御一読ください。


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