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 前回のトピックスで載せました東洋医学の「のぼせ」について少し補足を。
 東洋医学では、人間の体を循環するエネルギーの流れを「気」という言葉で表現します。気功法などは体を動かしながらこの「気」を巡らせていきますし、座禅などは体を静止したまま「気」降ろしていくわけです。当然エネルギーの流れですので、現代医学の最先端の検査でもこれを見つけることは出来ません。(サーモグラフィーのように体温の変化を表す検査はありますが、エネルギーの流れではありません。)
 この「気」の流れが停滞していろんな症状が現れるのが「のぼせ」ですので、残念ながら最先端の検査機器をもってしても「気」の異常を見つけることは出来ません。頭帽感・偏頭痛・目の奥の痛み・肩こりなどいろいろな症状を表しますが、原因不明の倦怠感、喉のつっかえ感、胸苦しさ、胃部のつっかえ感、腹部の固まった感覚などもこの「気」の流れの停滞から起こる症状だと東洋医学は認識します。
 特徴的なのは「気」の問題ですので、気分の良い時はまったく起こらない時間があります。普段は大丈夫なのに、好きな人の前にいくと、胸がドキドキして、頭がボーとして、一緒に食事をしようものなら食べ物が喉を通らない、好きな人を思い出しては夜も眠れないなどの現象の原因と同じ事ですので、私は「初恋症候群」と呼んでいます。(恋愛をしたことがない方にはピンと来ないかもしれませんね。・・失礼しました。)
 初恋はそのときは困っていても将来良い思い出になるはずですが、東洋医学でいう「のぼせ」は治さなければいけません。ところが「気」の概念が無い西洋医学にはその治療薬がありません。原因不明ですが症状の訴えがありますので、精神安定剤や睡眠導入剤が処方される事になり、その連用に陥ってしまうことになって行きます。漢方薬の場合「気」の流れが改善されて、症状が軽くなっていく事がわかっていけば、少しずつ気分も変わっていくという展開で治っていくというわけです。
 精神安定剤や睡眠導入剤を一生飲まれることより、はるかに安く、体にも優しく、そして何よりも「脳の活性」を落とさずに済む選択だと思います。

 立春が過ぎ、梅から桜へ花のきれいな季節がやってきます。昔からこの時期は「木の芽時」(木の芽立ちという方もいらっしゃいます。)と言って女性の体調が変化しやすい時期だと認識されています。現在では核家族化が進みお年寄りと一緒にお住まいのお方が少なくなりましたので、この言葉自体ご存じない方が多いのではないでしょうか。大地が春の変化を迎える時期に、女性の体も芽吹くがごとき変化を迎え、ご本人方にはあまり歓迎できない症状も訪れるというわけです。主なものは、東洋医学的には「のぼせ」といわれる症状で、上半身のほてり感・動悸・そわそわ感・のどのつっかえ感・不眠などで、どれも「気」の巡りの異状によって起こるため、西洋医学に検査を受けても異常はないために「自律神経失調症」などという仰々しい病名がついて精神安定剤などが投薬されるケースが見受けられます。極端なケースは異常が確認されないのに「うつ」という病名がついて抗うつ剤が処方されるという私には信じられない展開も考えられます。
 季節の変化が起こすいたずらですので、多くの場合さくらが咲ききってしまえばうそのように症状が消えてしまう場合が多く、私の薬局で経過が良くなった方はこの季節に症状が起きるとまず漢方薬を取りに来られます。中には年に1回この時期にだけ一か月分だけ御買い上げになりその後は一切お越しにならないお客様も居られます。
 この変化は男性にはわかりませんので困るところなのですが、この時期に何か体の変調を感じた女性の皆さんは、西洋薬の「連用のトンネル」に入り込む前に、漢方薬の婦人薬をまずお試しになる事をお勧めします。


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