薏苡仁(ヨクイニン)と漢方薬
①ヨクイニンとは。
「薏苡仁」と書いて、ヨクイニンと読みます。日本人になじみの深い、ハトムギ茶の原料です。ヨクイニンの種皮を除く前の種子であるハトムギ(イネ科)を焙じたものがハトムギ茶になります。
焙じることによって、味はよくなりますが、残念ながら薬効は、減少します。
市販のものは、さらに飲みやすいようにブレンドされています。
ハトムギは、食品ですが、ヨクイニンは、日本薬局方に収載されている医薬品です。
生薬としてのヨクイニンは、種皮を除いた白い種子を用います。
ヨクイニンは、主に、漢方薬の製剤原料に利用される他は、モチ性の性質から、ヨクイニン粥などの薬膳などにも使われます。
②ハトムギとジュズダマ
「ハトムギ」は、植物名でもあり、植物学的には、ジュズダマの近縁植物として分類されています。
昔は、ジュズダマ(イネ科)は、子供の遊び道具として、使われていました。河川敷などを探すと自生しています。ジュズダマ(数珠珠)は、縦に穴があいているので、そこに糸を通して、ネックレスにして遊びます。
ジュズダマの生薬名は、「川穀」(せんこく)ですが、日本では、薬草としては、あまり使用されません。但し、中国では、このジュズダマをヨクイニンとしており、川穀をハトムギの基原としているので、注意が必要です。
③ハトムギの名の由来
ハトムギは、日本へは、享保年間に渡来し、唐麦(トウムギ)、四国麦(シコクムギ)と称されていました。
ハトムギの名の由来は、明治の頃、“鳩が好んでたべる麦”の意味から付けられたとされ、民間療法として、江戸時代より、滋養強壮、美肌、いぼ取りなどの目的で、お茶がわりに飲まれてきました。
最近では、保湿や美白、肌荒れ防止などの目的で、化粧品や入浴剤にも配合されており、美容と健康になくてはならない存在となっています。
④ヨクイニンは何のくすり!?
(1)ヨクイニンといえば、イボ取りやニキビのくすりなどの美肌作用を思い浮かべますか? それとも、リウマチや神経痛などに使う消炎鎮痛作用を思い浮かべる人もいるはずです。また、ヨクイニン粥のような滋養強壮作用のある薬膳粥が思い浮かぶこともあるでしょう。
(2)ヨクイニンが配合された漢方薬にはいろいろなものがあります。
代表的なものとしては、ヨクイニンに加えて、体内の過剰な水分を取り除いて、痛みを除く作用のある「蒼朮」などの植物生薬が配合された「薏苡仁湯」や、関節炎、筋肉痛などの体質改善に使用される「麻杏薏甘湯」があります。
その他にも、「桂枝茯苓丸加ヨクイニン」は、於血(おけつ)が、原因でおこる皮膚の荒れ、ニキビや皮膚炎の体質改善に使われます。
ヨクイニンが配合されている「イスクラ健脾散」は、胃腸などの消化機能の弱い脾虚タイプの人に多くみられる慢性的な下痢や軟便などの体質改善に用いられます。
このようにヨクイニンは、他薬と配合されてその組み合わせによって、さまざまな効果を発揮するおもしろい薬草です。
⑤ヨクイニンの漢方的作用
I.利水滲湿
ヨクイニンには、さまざまな作用がありますが、よく知られているのは、身体の中の余分な水分を尿として、排出させる「利水滲湿」作用があります。
II.健脾止瀉
胃腸の調子を整えて消化機能を助け、下痢を止める「健脾止瀉」作用があります。
III.去湿除痺
身体にたまった湿を取り除いて痛みや手足のシビレを緩和する「去湿除痺」作用があります。
IV.清熱排膿
患部の余分な熱を冷まして、腫れ物から膿をだしたり、イボを取り除いたり、赤いニキビをともなう皮膚炎の改善などの「清熱排膿」作用があります。
V.痺証
ヨクイニンは、関節痛や筋肉痛、坐骨神経痛や関節リウマチなどにも用いられます。
漢方医薬学では、神経痛や関節痛などは、「痺証(ひしょう)」としてとらえています。寒さや湿度、熱など、痛みやしびれの症状を引き起こす原因によって、漢方薬による改善方法も変わってきます。
VI.湿痺
ヨクイニンは、痺証の中の「湿痺」の改善によく使われます。
湿痺は、痛むところが固定していて、身体がだるく、皮膚がシビレたり、関節に水がたまりやすい。低気圧が近づくと痛みが強くなったりして、湿度が高いと症状が強くなるといった特徴があります。
●髙木漢方の漢方健康病気相談
髙木漢方(神奈川県 横浜市中区)では、漢方健康相談を承っております。
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髙木漢方 創業慶応二年 横浜の漢方健康病気相談専門店
住所 横浜市中区石川町5丁目185番地6
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又は、駅改札前のエレベーターで地上に出て、目の前のバス停より「103根岸台」(横浜駅東口発)に乗って、2番目の「石川町5丁目」のバス停にて降車してください。
石川町5丁目のバス停の前に当店はございます。
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更新日: 2010/09/08 |
ストレス病【自律神経失調症】の漢方薬療法
I.ストレスについて サブプライム問題から、リーマンショツクが発生し、世界経済を震撼させ、百年に一度の大不況と言われ、日本の経済も冷え込み、格差も広がり、円高、株価の低下という「デフレスパイラル」という悪循環に陥っています。これでは、職場でも家庭でもストレスの値は、大きくなるばかりです。 心の病気もじわじわと増加しており、「うつ状態」や「うつ病」の方もちらほら見かけるようになってきました。日本における抗うつ剤(西洋薬)の消費もうなぎのぼりだそうです。 (生産量ベースで、700億円を超えています。) たかがストレスと考えているとひどい目にあう恐れもございます。「病は気から」という、ことわざがありますが、漢方では、病気のほとんどは、ストレスから生まれるとされています。 II.ストレスと漢方 漢方医薬学においては、気(生命エネルギー)と血(血液)と水(健康ために有用な体液または津液ともいう)のバランスが良いことが、健康の基本であると考えられています。 ストレスが、うまく発散されないと、身体の各機能を働かせる気の流れが停滞して、血液のめぐりが悪くなり於血(おけつ)を生じ、動脈硬化を促進したり、代謝機能が低下したりして、「神経性胃炎」や「過敏性大腸炎(過敏性腸症候群)」や「円形脱毛症」や「機能性胃腸症」や「自律神経失調症」や「パニック障害」や「うつ病」などのさまざまな病気を引き起こします。 日本人に多い、肩こりや冷え症はもちろんのこと、むくみや肥満なども新陳代謝を停滞させるストレスが、引き金になっていることが多いのです。 ストレスによって、もっとも影響を受けやすい臓器は、「心(しん)」と「肝(かん)」です。 漢方では、「心は、血脈をつかさどる。」とか、「心は、神明(精神)をつかさどる。」といいます。 漢方医薬学でいう「心」とは、心臓の循環機能はもちろん、喜怒哀楽といった感情や精神活動や自律神経の機能もつかさどっています。 「肝」とは、血液の貯蔵や調節機能、新陳代謝をコントロールする機能を持っています。 III.ストレス病の症状別の漢方薬 (1) 心陰虚タイプ 動悸、息切れ、不眠症、喉の渇き、手足のほてりなどの症状の人は、ストレスによって心の気と、水(体液・津液)が不足した心陰虚のタイプです。 心陰虚の体質を改善するのは、大変日数(6ヶ月以上)がかかりますが、当店では、漢方薬によって、不足した心の陰を補い、精神を少しずつ安定させて、おだやかに改善いたします。 (2) 肝気鬱結タイプ イライラする、落ち着きが無い、のどにつまり感があり検査しても異常がない、胸のもだえ感がある、ガスがでたり、お腹が張る。 生理痛(女性の場合)がひどいなどの症状の人は、気のめぐりが滞って、肝の機能が低下した肝気鬱結のタイプです。 肝気鬱結の体質を改善するのは、最低4~5ヶ月はかかりますが、当店では、漢方薬によって、停滞した気の流れをスムーズにして、血液の循環と質をよくして、おだやかに改善します。 IV.ストレスと不妊症と漢方薬 当店の漢方では、不妊症の治療において、ストレスの軽減がとても大事であるとしています。 孫を期待しているご両親からのプレッシャーや、肉体的にも精神的にもつらい不妊症の治療(体外授精など)による疲労、年齢的にタイムリミットをむかえている焦りや不安など、感情的に不安定な方が多いのです。 このようなさまざまなことによるストレスが原因で、自律神経失調症を招き、ホルモンバランスを崩して、ますます、妊娠しにくくなっています。 当店の漢方の不妊の治療においては、まず、ストレスを解消する治療を行います。ストレスによって滞った気の流れをスムーズにして、リラックスすることが、バランスのくずれた生理機能を整え、妊娠に成功する最大の治療につながります。 ★ストレス状態が長く続くと、不妊症やうつ病や自律神経失調症をはじめとして、さまざまな疾患になりやすくなります。 たとえば、風邪を引きやすくなり、なかなか治らなくなる、動脈硬化が進行して、狭心症や心筋梗塞や脳梗塞などを発症しやすくなるなど、生活習慣病の引き金になります。 ストレスがたまってきたなと思ったら、気の流れをスムーズにする香り野菜であるセロリやセリなどを摂取したりして、食生活を改善したり、身体に合った漢方薬を飲んで、体質を改善したり、ティータイムに、ミントティーや菊花茶など気のながれを良くするお茶を取り入れて、リフレッシュしましょう。 VI.髙木漢方の漢方健康病気相談 髙木漢方では、ストレスの解消のための漢方健康相談を承っております。 なんとなく調子が良くないけど、病院で検査しても異常はないといわれた方や、自律神経失調症がなかなか良くならない方など、漢方薬で体質そのものを改善してみませんか。 ご相談&カウンセリングは無料です。 髙木漢方(たかぎかんぽう)まで、お気軽にお越しくださいませ。 髙木漢方 創業慶応二年 横浜の漢方健康病気相談専門店 住所 横浜市中区石川町5丁目185番地6 ご相談電話&お問い合わせ電話 045-681-5888 営業時間 11:00~19:30 定休日 金 (土曜と日曜も営業しております。) 【行き方】 ①JR根岸線 石川町駅南口(元町口)より徒歩6分。 元町とは反対方向に首都高速の高架下(中村川)にそって歩いて車橋のたもとに当店はございます。 (石川町駅南口改札前のタクシー利用で2分です。) ②横浜市営地下鉄 伊勢佐木長者町駅より徒歩8分。 改札前のエレベーターで地上に出て、伊勢佐木町とは反対方向の打越の坂道(山元町、根岸森林公園方面)に向かって歩いて車橋のたもとに当店はございます。 又は、駅改札前のエレベーターで地上に出て、目の前のバス停より「103根岸台」(横浜駅東口発)に乗って、2番目の「石川町5丁目」のバス停にて降車してください。 石川町5丁目のバス停の前に当店はございます。 横浜の漢方薬 髙木漢方(たかぎかんぽう)ホームページ |
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更新日: 2010/09/06 |