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アトピー性皮膚炎・・・ストレスで悪化したアトピーに漢方を提案
35才の看護師。小児のころアトピーで加療した経験があり、その後学生時代には落ち着いていたが、仕事を始めたころより、少しずつ皮膚の炎症が起こるようになってきた。

10ヶ月前から夜勤をするようになって急激に皮膚の状態が悪化した。初めはステロイドを使うものの、徐々に強いものになり、これ以上強いものは使えなくなり来局。

顔面の炎症に皮炎湯の内服とモクタール軟膏、患部の外用に太乙膏
本人の体格は、中肉長身。首から上の顔面に紅潮、ほてり、かゆみがある。また、両腕、腹部にはかゆみ、乾燥、落屑があり、多数の掻破痕(引っかき傷のあと)が混在している。

まず、顔面の炎症に皮炎湯(ひえんとう)の内服とモクタール軟膏をつけてみた。

数日で紅潮、炎症部は乾燥し、かゆみもでてきたので太乙膏(たいつこう)に変えて、患部の外用とした。他の部分は潤いがでて、かゆみも治まりつつあった。

経過はよかったが、イライラがあると悪化する傾向があるとのことから、あらかじめ抗ストレス薬として「四逆散(しぎゃくさん)」を併用した。

するとそれまであまり変化がなかった腕のほうも乾燥して落屑が起こり、数週間程できれいになったので皮膚保護目的で太乙膏をつけ、肌の調子は落ち着いている。
更新日:2009/06/17


掌蹠膿疱症・・・手の平や足の裏に小さな膿が多発する病気
53才の主婦。10年前に手掌(手の平)の2、3カ所に水泡ができましたが、治療らしきものもせず、ステロイド入りの市販の軟こうを塗って治していました。その後サウナに行って体を温めたためか、足底にやはり小さな水泡ができました。手掌や足蹠(足の裏)に膿疱(小さな膿)が多発する掌蹠膿疱症でした。

 3年前に再発。ステロイドと漢方薬の飲み薬を使って過ごしていましたが、徐々に治まりにくくなり、来局されました。

エキス剤は「消風散合越婢加朮湯」
 手掌部は水泡が多数あり、一部は膿疱になっている状態。そうでない場所は皮膚面が乾燥、落屑(らくせつ)し、亀裂がある所もあります。足底は水泡と共に角質が厚く、乾燥し、やはり落屑が見られます。
 本人がエキス剤を希望するので、消風散合越婢加朮湯(しょうふうさんごうえっぴかじゅつとう)を提案しました。

外用には「太乙膏」と「紫雲膏」
 患部の外用は太乙膏(たいつこう)を塗ってもらい、皮膚が切れて傷になっている部分には紫雲膏(しうんこう)を塗ってもらいました。もちろんステロイドはなし。

 数週間後、手掌部は始めは多数の水泡ができて、その後きれいになりました。足は手ほどの変化はないものの、水泡は出ず、角質も薄くなりました。

 その後、代謝を促す温経湯(うんけいとう)と太乙膏を塗りながら数カ月で、手足ともにエキス剤も軟こうも必要としなくなりました。
更新日:2009/04/18


アトピー性皮膚炎・・・炎症には皮炎湯エキス剤、2%モクタール軟こう、タイツ軟こうを
28歳のOLさん。小児時代からアトピーがありましたが、時々小児科や皮膚科で塗薬をもらって、何とかそれほどひどくならないでいました。しかし、20歳で就職してから極度に全身に炎症が広がってきました。ステロイド剤でその時、その時をしのいできましたが、一時的にしか感じなく、ほかの治療法を探していたところ、友人から薦められて来局されました。

顔面の紅潮やドライスキン状態に
その時の皮膚は顔面がほおを中心に紅潮して熱を持っている状態。腕は乾燥し、かゆみの強い小さい丘疹が多数ありました。普通なら、皮炎湯(ひえんとう)の煎じ薬が一番適応でしたが、本人の希望でエキス剤を提案しました。(1)皮炎湯エキス剤(2)2%モクタール軟こうを顔面に夜間のみ塗布(3)タイツ軟こうは、顔面とほかの部分の乾燥した部分に塗布。 

初めはエキス剤なので、あまり期待していませんでしたが、皮疹の状態と薬がぴったり合ったのか、数週間で皮疹の炎症は半減し、もう数週間で一見は分からないほど良くなりました。まだ、腕部分の乾燥性の丘疹は少し減退しただけだったので、漢方薬の変更をアドバイス。(1)荊芥連ぎょう湯(けいがいれんぎょうとう)エキス剤(2)タイツ軟こうは炎症が気になる時に塗布(3)レスタミン・ヒルドイドソフトの混合軟こうは乾燥部分に。
 
ドライスキン状態だった肌ですが、この組み合わせを数カ月続けることで、薬の服用を忘れるようになりました。

成分の薄いエキス剤を使いましたが、今回のケースでは意外と早い段階で変化が見られました。本人が必死できちんとスキンケアをした努力もあったためでしょう。 
更新日:2009/04/18


酒皶様皮膚炎・・・40歳から発症したアトピーに漢方を提案
40歳の主婦。1年前の春に長時間外出し紫外線にあたったためか、翌日からひたいと目の周りに熱を持ちました。そして、紅潮し

た皮膚炎が起こり、しばらく手持ちのステロイド入り軟こうで様子をみましたが、炎症は引きませんでした。ステロイドによる治療を

続けることが不安だったので、漢方での治療を希望して来局されました。

 本人の体格は中背肥満体。大小便、食欲に異常はなく、特別な治療や、薬の服用もしていません。

 患部は、目の周りの紅潮がひどいですが、ひたい・ほおにもほてり感と熱があります。ほかの部分には皮疹はありません。

 そこで、目の周りの炎症にぴったりな「梔子柏皮湯(ししはくひとう)」と捕腎作用のある「六味地黄丸(ろくみじおうがん)」を服用し、夜には20%の「モクタール軟こう」を、昼には「太乙膏(たいつこう)」を塗るよう提案しました。数週間後にはほぼ痕跡を残すのみに。

 そこで、薬を肝班(かんぱん)=しみに使う「桂枝茯苓丸加(けいしぶくりょうがんか)ヨクイニン」に変えて、数カ月服用した後、薬をやめてもらうことにしました。

 あまりに早く薬を必要としなくなったため、友人に薦められた新しい化粧品をつけたところ、翌日に顔全体に炎症を再発。幸いなことに残っていた「モクタール軟こう」を数週間つけたところ、落ち着きました。



 
更新日:2009/05/08


黄砂によるアレルギー
いよいよ、広島も黄砂のシーズンが???
去年くらいから、この季節になると花粉症とも違う鼻炎や
アレルギー性皮膚炎の症状を出すかたが多くなります。
多くにかたの話を聞くと、どうも黄砂と時期が重なる
ケースが多いようです。黄砂にくッいてくる中国の有害
物質のせいのようです。ご注意ください。

花粉症とおなじように、マスク・手や顔の洗浄をこまめ
にしてください。
更新日:2009/02/13


子宮筋腫・・・生理不順と激しい生理痛には通導散の煎じ薬を服用、生理時には田七末を併用
46歳の主婦。3年前から生理不順になり、1年前からは生理痛がひどく、痛み止めを飲むようになりました。半年前に婦人科検診で、子宮に3カ所筋腫があると言われました。その後、婦人科でホルモン剤をもらって服用したが、飲むと気分が悪くなって下血するので、漢方薬を希望して来局。

 本人の体格は中肉中背で、食欲や睡眠に異常はありません。尿がやや近い上、便秘もひどく、1週間に1回硬い便が出ます。生理周期は20〜30日で、生理日数は5日間。1日目と2日目に激しい腹痛を伴い、必ず鎮痛剤を飲むそうです。また、体のいろいろなところに打撲したあとのような瘀血(おけつ)がよく見られます。

 そこで、子宮内のうっ血を取る目的で、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)に、土別甲(どべっこう)、我朮(がじゅつ)を加え、煎(せん)じ薬にして1カ月間服用しました。しかし、次の生理でも生理痛が軽減しないので、さらに駆(く)瘀血作用の強い通導散(つうどうさん)を煎じ薬で服用、生理時には田七末(でんしちまつ)を併用することにしました。

 すると、便が軟らかくなるものの生理時の痛みは非常に楽になり、続けて半年ほど服用すると、体にあったあざのような瘀血がなくなり、また婦人科の検査では以前より筋腫の状態が良くなっていたそうです。生理周期も30日前後と安定するようになり、現在も服用中です。
更新日:2008/12/04


慢性前立腺炎・・・下腹部の違和感や排尿時の痛み、頻繁な尿意には清心蓮子飲の煎じ薬を服用
58歳の会社役員。8カ月前、夜中に下腹部に軽い痛みと違和感を覚え、翌日泌尿器科に行ったら前立腺炎と診断。そのときは治療してすぐに治りましたが、1カ月後にまた下腹部の不快感と排尿時に軽い痛みを感じるようになりました。放っておいても治ることがありますが、疲れたり不眠が続くと、やはり軽い痛みと尿の回数が多くなります。そこで友人に勧められて来局。

 本人の体格は長身でやせ型、食欲と便意は正常です。現在の自覚症状は、常に下腹部に何か挟まっているような違和感があり、疲れたりすると尿意を激しく感じます。また排尿時や排尿後に軽い痛みがあり、時々尿に血が交じるそうです。

 そこで、抗炎症と尿の流れをスムーズにする猪苓湯(ちょれいとう)を煎(せん)じ薬で服用。しかし2週間服用しても効果がないので、竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)に変えて服用することに。するとすぐに効果が出て、血尿も下腹部の不快感もなくなりました。しかし薬を止めると、1、2週間でまた症状が現れ、そのたびに竜胆瀉肝湯を飲んでいましたが、切りがないので完治する漢方薬を希望。

 そこで、体力をつけて排尿異常の症状を取っていく清心蓮子飲(せいしんれんしいん)を煎じ薬で服用することにしました。すると、少しずつ体力・気力がつき、徐々に排尿時の痛みがなくなり、尿意の回数も少なくなってきました。最後は清心蓮子飲のエキス剤を3カ月服用し、症状が現れなくなったので飲むのを止めました。
更新日:2008/10/11


進行性指掌角皮症(主婦湿疹)・・・指や手のひらの乾燥、はく離、亀裂に、「温経湯」を煎じ薬で塗り薬は手のひらに「太乙膏」、亀裂部には「紫雲膏」を
37歳の看護師。2年前に結婚をしてから、手指が荒れるようになりました。また1年前に出産をしてからは、手のひらの乾燥もひどくなり、水さえも染みて痛くなったそうです。勤務先の病院で、「進行性指掌角皮症(ししょうかくひしょう)」と言われ、ステロイド剤や保湿剤の塗り薬をもらって処置をしていましたが、徐々に効果がなくなったと来局。

 本人の体格は、長身でやせ型。食欲、大小の便に異常はありません。生理周期が長く、40日に1回と言います。患部の状態は、手指や手のひらが乾燥してガサガサし、はく離や亀裂もあります。亀裂のある指は、水や湯に染みて痛いそうで、出血もしています。

 そこで、補血・活血・化瘀(かお)に用いる温経湯(うんけいとう)をエキス剤で服用、患部には紫雲膏(しうんこう)を塗ることにしました。1カ月後、かなり改善したようですが、やはり症状が悪化しては繰り返し乾燥状態がひどくなるため、効果を高めるために温経湯(うんけいとう)を煎(せん)じ薬にし、手のひら全体には太乙膏(たいつこう)を塗り、亀裂のある傷部分には紫雲膏を塗り込むようにしました。

 この方法がよく効き、1カ月後には亀裂がなくなり、傷あとが残るのみに。また手のひらにも潤いが出て、はく離状態は改善され、さらに生理も30日周期になり、今まであった肩凝りや頭痛などの自覚症状もなくなったと喜んでいます。
更新日:2008/09/30


喘息(ぜんそく)・・・つらい喘息による発作には麻杏甘石湯に小柴胡湯を加えて服用
58歳の主婦。子供のころからの喘息で、高校時代も発作で入院した経験があります。その後、妊娠したときにまた喘息発作が始まり、

それ以降治らず、春秋の季節の変わり目や梅雨、天気が崩れる前日などになると発作が起こり、吸入剤とステロイド剤で落ち着かせていました。

 以前、漢方薬を飲んだことがあり、そのとき楽になった経験があるといって来局。

 本人の体格は小柄でやや肥満体。自覚症状は特になく、便通も血圧も正常で、食欲もあります。ただ発作が起きると息苦しくなって口が渇き、夜間眠れなくなります。

 病院でもらった薬を飲んでいますが、ここ2週間くらいは、就寝後2時間くらいすると息苦しくなるそうです。朝方には布団の上に起き上がって肩で息をするようになり、しばらくすると、硬いたんが出て楽になるといいます。 

 そこで、喘息の発作に用いる麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)を煎(せん)じ薬で服用してもらうことにしました。すると少しずつ楽になり、1カ月後、本人から体質改善の薬も一緒にとの希望があったので、麻杏甘石湯に小柴胡湯(しょうさいことう)を加えて服用を始めました。

 それからは、2、3カ月に1回ほど、たばこや花火の煙、田舎に車などで帰って疲れたときに発作が出るくらいに。そのときはステロイド剤を内服して発作を治めるそうですが、以前と比べると発作の回数が非常に少なくなったと喜び、現在も服用中です。
更新日:2008/09/16


酒さ様皮膚炎(アトピー)・・・紅潮した顔の炎症に、皮炎湯の煎じ薬と四逆散を併用夜は30%モクタール軟こう、昼は太乙軟こうを塗り薬に
50歳の主婦。2年前に首から上に紅潮した炎症が現われ、皮膚科で酒さ様皮膚炎(しゅさようひふえん)やアトピーと診断。ステロイド剤の内服薬や外用薬などで治療を続けていましたが、一進一退が続き、治る気配がないと、知人に紹介されて来局。

 本人の体格は中肉中背。食欲と大小の便は正常で、血圧、成人病検査も異常ありません。ただ1年前に閉経しています。自覚症状は、首、眼瞼(がんけん)を主に、顔全体に紅潮した皮疹(ひしん)があり、かゆみと火照り感が強いといいます。ステロイド剤を塗ると、半日ほどはかゆみと火照り感がなくなるそう。また、両ひじと胸にも、軽いアレルギー性の皮疹があります。

 そこで、熱毒ののぼせに用いる皮炎湯(ひえんとう)を煎(せん)じ薬にして服用してもらうことに。さらに、夜は顔面に30%のモクタール軟こうを、昼は太乙(たいつ)軟こうを塗ることにしました。また、かゆみでかくことを防ぐ目的で、皮膚科で処方された抗ヒスタミン剤を寝る前に服用してもらうことに。

 2週間後、ステロイド剤の服用を止めたためにリバウンドで悪化したようでしたが、数日で軽快してきました。さらに続けたところ、イライラして悪化することがあるというので、抗ストレス薬の四逆散(しぎゃくさん)を併用することに。この組み合わせがうまくいき、1カ月後には皮疹が半減、3カ月後にはほぼ正常になりました。
更新日:2008/08/01


固定蕁麻疹(結節性痒疹)・・・色素沈着を伴った硬い丘疹には
68歳の主婦。10年前から固定蕁麻疹(じんましん)や結節性痒疹(けっせつせいようしん)と診断され、皮膚科にてステロイドテープや抗ヒスタミン剤などで何年も治療を続けました。しかし一進一退で、数年前に甲状腺と糖尿の治療を始めてからは、さらに蕁麻疹が悪化し、困って来局。

 本人は長身で小柄、やや肥満体です。便通は1日1回で、食欲もあり、蕁麻疹以外に特別に自覚症状はありません。患部の状態は、腕と下肢(かし)に大豆より少し大きい色素沈着を伴った丘疹(きゅうしん、皮膚の隆起)が多数でき、硬くなっています。かゆみのため、かいて患部の先端が傷になり、ひどい状態です。

 そこで、アレルギー体質の改善に用いる十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)に、かゆみ止めとして苦参(くじん)、荊芥(けいがい)を加えて飲み薬とし、傷には皮膚科でもらったリンデロンVGを、そうでないところには20%モクタール軟こうを塗ることにしました。

 4週間後、丘疹の黒くシミ状になった部分は薄くなりましたが、丘疹の大きさには変化がありません。そこで内服薬を変え、十味敗毒湯に排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)を合わせて服用することにしました。

 3週間後、丘疹が半分ほどの大きさになり、さらに半年ほど服用を続けると、患部はわずかにシミ状の痕跡を残すだけになりました。現在はシミの改善を目指して治療中です。
更新日:2008/07/18


がん治療の補助・・・人参、黄耆、甘草を組み合わせて服用副作用の緩和と免疫機能の向上には牛黄
57歳の男性会社員。1年前の健康診断のレントゲン検査で、肺の下部に影を発見。病院で詳しく検査したところ、小さながんが見つかりました。抗がん剤の治療を始めましたが、副作用で白血球とリンパ球が減少し、治療が継続できなくなったと来局。
  
 本人の体格はやせ型で長身。便通は3・4日に1回程度。現在は在宅し通院治療中です。自覚症状は特にありませんが、食欲がなく、ゼリー状の食品ばかり食べているそう。また新陳代謝は低下し、漢方でいうところの気血両虚(きけつりょうきょ)≠フ状態に。

 そこで、十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)を煎(せん)じ薬で服用。しかし、処方内の地黄(じおう)が胃に負担となりもたれるというので、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)に変更しました。しばらく飲んでもらいましたが、これも胃に負担を感じるというので、あえて人参(にんじん)、黄耆(おうぎ)、甘草(かんぞう)の簡単な組み合わせを試してみることに。これは飲むことができ、胃腸症状が緩和され、食欲も出てきました。

 さらに、抗がん剤治療の副作用を和らげ、食欲を増し、増血作用と免疫機能を高める目的で、牛黄(ごおう)を併用することに。

 1カ月後、白血球数が回復したことが病院で分かり、再び放射線治療を開始。無事3カ月間の治療を受け、がんに勝つことができたと喜んでいました。            ◇
更新日:2008/06/30


過敏性腸症候群・・・・回数の多い下痢には大建中湯に半夏厚朴湯を
38歳の会社役員。半年前に仕事が忙しかったころから、眠っても疲れが取れなくなりました。便意が常にあり、排尿回数も多いので、いくつかの胃腸科で診察を受けたところ、過敏性腸症候群と診断されました。何種類かの漢方薬をもらい服用したものの効果がなく、困って来局。

 本人の体格は中肉中背。食欲はあまりなく、1日2食のみ。疲れやすく、夜中にいつも2回ほど目が覚めるそうです。おなかの状態は、朝3回、昼1回、夕食後に2回の下痢(げり)状の便が出るといいます。

 そこで、過敏性腸症候群によく使われる桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)に木香(もっこう)と厚朴(こうぼく)を加え、煎(せん)じ薬で服用。3週間続けたところ経過が良いので、さらに2週間続けて服用してもらいました。しかし下痢の傾向が強まったため、小建中湯(しょうけんちゅうとう)の煎じ薬に変更。しかし、前より便は硬くなったものの回数には変化がありません。

 腸の動きが自覚できるとのことなので、大建中湯(だいけんちゅうとう)を服用してもらうことに。これは良かったようで、便の回数が朝2回程度までに減りました。

 その後、胸部の不快感を訴えたため、大建中湯に半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)を加えて服用。不快感もすぐに取れ、便もやや軟らかいものの、朝食後1回だけになりました。ご本人は、半年ぶりに気持ちが良くなったと大変喜んでいました。
更新日:2008/06/17


掌蹠膿疱症・・・・・温経湯、越婢加朮湯を煎じ薬に塗り薬は30%のモクタール軟膏と太乙膏
35歳の主婦。1年半前に出産したころから、両手の手のひらに、小さな水疱(すいほう)ができ、かゆみが出てきたそう。そのうち、かきむしってしまうためか、膿(うみ)が混じるように。また、夫が入院するなどストレスも重なり、両足の裏にも、膿を含んだ水疱ができるようになりました。

 そこで、たまらなくなって皮膚科を受診。「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」と診断され、活性型ビタミンD3軟こうとステロイド剤を処方されたそう。しばらく使っていたが、なかなか治らないと来局。

 本人の体格は小柄でやや肥満体。大小の便に異常はないが、産後から生理周期が長くなっていると言います。皮膚の状態は、両手足に水疱と膿疱(のうほう)、角質が肥厚。手のひらは紅潮し火照りも。
 まず、皮疹(ひしん)と水疱に効果的な温清飲(うんせいいん)と越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)の混合エキス剤を服用することに。しかし1カ月続けてもあまり皮膚の状態に変化が見られません。
 そこで、ホルモンバランスなども考慮し、温経湯(うんけいとう)と越婢加朮湯を煎じ薬にして服用することに。また外用薬に夜は30%のモクタール軟こうを、昼は太乙膏(たいつこう)を塗ってもらいました。1カ月後、かきむしった後は残るものの皮膚の炎症や水疱はなくなりました。よって、内服薬はそのままで、外用薬を紫雲膏(しうんこう)に変更。3カ月続けると、軽い乾燥はあるものの、ほぼ正常になりました。
更新日:2008/06/17


腎機能低下・・・・腎機能低下による体のむくみやだるさに
55歳の主婦。20年前から高血圧の治療を続けていましたが、血圧を下げるために使う降圧剤の種類が徐々に増え、5種類ほどに。服用を続けると、体がむくんだり、だるかったりしたため、1年前に別の病院で検査。腎機能の著しい低下が確認されました。その後は、降圧剤とともに腎臓の薬を服用していましたが、検査のたびに腎機能の数値が悪くなり、知人に紹介されて来局。

 本人の体格は中肉中背。舌はやや赤黒く、白黄色の舌苔(ぜったい)があります。便通は1日数回で軟便気味。食欲もあまりなく、1日1食から2食をわずかに食べるだけと言います。

 自覚症状は、手足がむくみ気味で、動くと動悸(どうき)がするそう。血圧は降圧剤が効いているためか、常に120〜80mmHgと正常値です。

 初めに、補腎薬の八味丸(はちみがん)を服用してもらいましたが、胃にさわって飲めないと言います。そこで、腎不全に用いる黄耆(おうぎ)を大量に服用してもらうことにしました。黄耆に、芍薬(しゃくやく)と茅根(ぼうこん)を組み合わせ、煎じ薬に。

 5カ月ほど服用を続けたところ、むくみが起こらなくなり、食欲もでてきました。また、クレアチニン値が2・0r/㎗から1・4r/㎗にまで下がり、さらに4カ月ほど続けると、1・15r/㎗まで下がりました。

 体の調子も良いようで、むくみやだるさも気にならなくなったと、喜んでいらっしゃいました。
更新日:2008/05/07


アトピー性皮膚炎・・・・炎症には消風散と皮炎湯の煎じ薬と30%モクタール軟こう 落屑・乾燥には荊芥連翹湯の煎じ薬と紫雲膏
31歳の男性会社員。子どものころからアトピー性皮膚炎で、小児科や皮膚科で断続的に治療した経験があります。]

 就職してからアトピー性皮膚炎が悪化し、皮膚科でステロイド剤を使った治療を続けていました。しかし、ステロイド剤が嫌で脱ステロイドを目指したところ、2カ月後に急激に悪化。どうしようもなくなって来局されました。

 本人の体格は中肉中背で、便秘、花粉症以外は特に異常ありません。皮膚症状は、脱ステロイドのリバウンドのためか、顔面、胸、お尻、下肢にわたって、ほてり感やかゆみ、じゅくじゅく感が混在した状態に。夜間は、かゆみのため眠れず、睡眠薬を服用。

 そこで、高度な皮炎状態に使う、消風散(しょうふうさん)と皮炎湯(ひえんとう)を煎じ薬で服用しながら、夜間は30%のモクタール軟こうを患部に塗ってもらうことにしました。
 2週間でじゅくじゅくした状態と強い紅潮を伴った炎症は半減。1カ月ほど続けると、落屑(らくせつ)、乾燥以外の状態は良くなりました。

 そこで、保湿作用のある荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)を煎じ薬にし、外用薬として皮膚再生作用のある紫雲膏(しうんこう)を1日に数回塗ることにしました。その後、塗り薬を使わず、荊芥連翹湯の煎じ薬のみを半年間服用。今では、市販のスキンクリームだけでコントロールできるほどになりました。
更新日:2008/03/12


子宮内膜症・・・・短い生理周期や痛みの強い生理痛などに通導散加桃仁、薏苡仁を服用
35歳の独身女性。数年前から生理周期が短くなり、生理痛もひどくなりました。1年前に婦人科を受診し、子宮内膜症と言われてホルモン療法を始めたところ、体重が急激に増加したとのこと。そこで心配になり、漢方薬での治療を希望。以前更年期症状を漢方薬で改善した母親の紹介で来局されました。

 本人の体格は中背ながらかなりの肥満体。便通は3、4日に1回で硬いそう。生理周期は20〜25日で、生理2日目にかなり強い痛みの生理痛があるといいます。また、生理初日にはゼリー状の血の塊が必ず出るそうです。食欲や睡眠などは特に異常ありません。

 そこで、下腹部の血流をよくしてうっ血を改善することで内膜症の症状を和らげようと、「桂枝茯苓丸加莪朮、土別甲(けいしぶくりょうがんがじゅつどべっこう)」を煎(せん)じ薬で服用。出張時などはエキス剤にして1カ月服用しました。

 しかし、便通も生理周期も生理痛も変わらないとのこと。そこで、便通と瘀血(おけつ)に、より強く働きかける「通導散加桃仁、薏苡仁(つうどうさんとうにんよくいにん)」に変えて服用。すると1、2日で軟らかい普通便が出るようになるとともに、1カ月後の生理時には、初日に出るゼリー状の血の塊が少なくなりました。

 4カ月後には短かった生理周期が28日周期と正常に。またその時点で、卵巣の膿腫(のうしゅ)も改善されたことが病院の検査で認められました。
    
更新日:2008/03/05


アレルギー性鼻炎(花粉症)・・・・・つらいくしゃみや鼻水、鼻詰まりなどに苓甘姜味辛夏仁湯、麻黄附子細辛湯
28歳のOL。5年前、アトピー性皮膚炎となり、当薬局にて漢方薬を服用し楽になった経験が。今回は、毎年春になるとくしゃみや鼻水、鼻詰まりがひどくてつらいので、鼻炎に効果的な漢方薬はないかと来局。

 本人の体格は長身でやせ型。やや便秘気味だが、食欲、生理、睡眠に異常はありません。毎年2月には鼻水がひどくなり、寝て起きるころにはティッシュがくずかごからあふれるくらいだと言います。また以前、買い薬で小青竜湯(しょうせいりゅうとう)の錠剤を飲んだことがあるが、あまり効果がなかったそう。

 現在の症状は、就寝時にくしゃみが連続して続き、その後大量の鼻水と涙が出て、しばらくすると鼻水がのどに流れてタンになるそうです。

 鼻炎によく使う小青竜湯が効かなかったとのことなので、より効力が高い越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)に苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょみしんげにんとう)を合わせて服用。しかし効果はあるが体が冷える感じがすると言うので、今度は身体(からだ)を温める効果のある麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)に苓甘姜味辛夏仁湯を合わせて服用。

 すると身体の冷えはなく、くしゃみも治まり、鼻水が少しにじむ程度と随分楽に。その後、毎年2月から4月にかけて同じように漢方薬を服用し、予防されています。
更新日:2008/02/25


中国製食品からのメタミドホス検出について
メタミドホスについて

  有機リン系農薬で、中毒症状としては

    下痢・嘔吐・頭痛・めまいなどの症状があります

  比較的水に溶けやすく、加熱により分解する特性がある。

  主に、海外ではキャベツ・きゅうりの殺虫剤として使用
  中国では去年1月に使用禁止されています。でも、末端
  ではまだ使われているようですが。

  輸入漢については、現地の日本企業の合弁会社が日本企
 業の指導のもとに生産・管理・品質の管理が行われて 
  います。

 輸入先の合弁企業と輸入元で、2回の検査が行われて
  
  おり、有機リンに対する検査も。医薬品の場合、特に生薬

  はきちんと管理・検査されていますのでご安心ください。

  以前はあまり、このような事例はなかったのに、

  今回の場合は事件性もあるようですね。

  
更新日:2008/02/01


更年期症状・・・・頭重、頭痛、頭のふらつき感、逍遥性の発熱などに芎帰調血飲第一加減に川芎茶調散を加えて服用
53歳の主婦。2年前に仕事を辞めたころから体調が悪くなり、神経過敏に。頭重、頭痛、頭のふらつき感があり、1人では外出ができない状態になりました。新薬の治療が嫌いで、はり治療に通ったり、市販の漢方薬などを買って服用するもあまり変化がなく、親に勧められて来局。

 本人の体格は小柄でやや肥満体。便通は普通で、尿の異常もありません。血圧、食欲ともに正常。2年前から生理不順になり、現在も不定期ながらまだ生理があります。自覚症状は、頭のふらつき感が常にあり、物をかぶったように頭が重くて時に激しい痛みが出て嘔吐(おうと)することもあるそうです。最近では日に数回、逍遥(しょうよう)性の発熱があり、そのたびに汗をかくといいます

 そこで、更年期症状に対する加味逍遥散(かみしょうようさん)に、頭痛薬の呉茱萸湯(ごしゅゆとう)を加え、エキス剤で服用。1週間ほどで、便が軟らかくなりすぎて飲めないと報告がありました。よって、芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)に変えて飲んでもらうことに。

 すると今度の薬は異常なく飲め、頭痛に対しては変化なかったが、逍遥性の熱感は少なくなり、外出も一人でできるようになりました。さらに、川芎茶調散(せんきゅうちゃちょうさん)を加えて飲んでもらうと、頭痛にも効果的で、5カ月ほどで薬を飲まなくてもよくなりました。
更新日:2008/01/29