46歳の主婦。3年前から生理不順になり、1年前からは生理痛がひどく、痛み止めを飲むようになりました。半年前に婦人科検診で、子宮に3カ所筋腫があると言われました。その後、婦人科でホルモン剤をもらって服用したが、飲むと気分が悪くなって下血するので、漢方薬を希望して来局。
本人の体格は中肉中背で、食欲や睡眠に異常はありません。尿がやや近い上、便秘もひどく、1週間に1回硬い便が出ます。生理周期は20~30日で、生理日数は5日間。1日目と2日目に激しい腹痛を伴い、必ず鎮痛剤を飲むそうです。また、体のいろいろなところに打撲したあとのような瘀血(おけつ)がよく見られます。
そこで、子宮内のうっ血を取る目的で、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)に、土別甲(どべっこう)、我朮(がじゅつ)を加え、煎(せん)じ薬にして1カ月間服用しました。しかし、次の生理でも生理痛が軽減しないので、さらに駆(く)瘀血作用の強い通導散(つうどうさん)を煎じ薬で服用、生理時には田七末(でんしちまつ)を併用することにしました。
すると、便が軟らかくなるものの生理時の痛みは非常に楽になり、続けて半年ほど服用すると、体にあったあざのような瘀血がなくなり、また婦人科の検査では以前より筋腫の状態が良くなっていたそうです。生理周期も30日前後と安定するようになり、現在も服用中です。
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更新日: 2008/12/04 |
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