線維筋痛症とは現代医学で一言でいうと「原因不明の全身性の痛み」をもつ疾患であり、多面的な症状が随伴している。難病の一つである。
厚生労働省難病研究班の指定疾患である。

「線維筋痛症」とは
厚生労働省 難病研究会 指定の病態
発病の原因 不明
誘因 ストレス<憎悪因子>
症状は様々であるが大別すると
筋、骨格症状と筋、骨格症状以外




患者は何かを受診してよいかわからず医者も!?存在すら知らない人もいる?

線維筋痛症の歴史

1904年
ウイリアム ガウアーが「結合織炎」として論文を発表
日本では神中整形外科
(日本の整形外科のバイブル的存在)に「結合織炎」の記述があり、それが最初であった。

1990年
アメリカのリウマチ学会で診断基準となる定義が発表。病名も線維筋痛症に

2004年
ドイツ・ミュンヘンにて開催された国際筋痛学会において線維筋痛症の数多くの症例が発表され、圧痛点ばかりでなく、自律神経系の機能障害、内分泌の異常、疲労感、睡眠障害といった多面的症状が随伴していることがわかってきた。

最近我が国でもリウマチ科専門医の中で関心が持たれ、国内にも徐々に浸透してきている。
より多くの医療関係者がこの病態に関心を持ち、多くの患者の症状が改善されることが急務である。

「心が病むと身体が病む」

心<脳の働き>と体はお互いに密接に関係しあっている。
※心の働きは何らかの体的変化を引き起こす
※身体的変化は何らかの心理的反応を引き起こす

線維筋痛症はこころの過剰な刺激が筋肉の異常な緊張(経筋痛)となって現れた病態である。

線維筋痛症を東洋医学から原因・発生のメカニズムを考えた場合
古典医学書「霊柩」れいすう経脈篇第10・第13が存在し経筋病と考えられる。

経筋の概念 臨床的意義 経筋の流注 病状としての疼痛
身体のつっぱり、ひきつり、痙攣、痛み、麻痺などを主治すると記述されている。

経筋とは、

経筋の「経」には、「織もののたていと」「たて」の意味がある。
東洋医学でいう「経筋」とは、筋肉の一連の繋がりをもって機能しているものであり、けっして個別に存在するものではないこの点で現代医学の解剖学とは大きく異なっている。
経筋が傷んだ時には局部や全身の筋肉のこわばり、ふるえ、痛み、ひきつり、運動障害などの運動関係の症状が発生し、十二経筋の走行を知れば、いくつかの経筋は、感覚器官や脳とも連絡しており、それに関係した症状もおこる。
例えば、耳鳴り・視力低下などの五官(目・耳・鼻・口・皮膚)症状や精神症状、胃腸、泌尿疾患など内臓疾患にも経筋の影響を与える。

つまり筋肉靭帯 関節軟骨の病的釣行の経筋障害が→五官(目・耳・鼻・口・皮膚)に影響し→精神症状を引き起こし→内臓疾患にまで達して経筋病を引き起こす



<店頭で常見される経筋病>

(1)精神的疾患

1.心身症
2.顎関節症
3.梅核気

(2)全身疾患

1.線維筋痛症
2.冷え症
3.スポーツ障害
4.慢性疲労症候群
5.四肢の運動障害
6.関節リウマチ
7.帯状疱疹後神経症

(3)運動器疾患

A.頭 顔面部

1.顔面神経麻痺
2.三叉神経痛
3.顔面筋痙攣
4.筋過緊張性 頭痛

B.頚部

1.肩こり
2.寝ちがえ
3.頚椎症
4.むちうち
5.腕神経叢症候群

C.肩関節

1.肩関節痛

D.上肢

1.肘関節痛
2.手関節痛
3.母子腱鞘炎
4.弾発指

E.胸背部

1.肋間神経痛
2.背筋労損
3.肩甲拳筋労損

F.下腹節

1.筋性腹痛症
2.横隔膜痙攣
23.腰腹腿三連症候群 背中直立筋、腹直筋、腸腰筋、梨状筋変形性股関節症

G.腰臀部

1.腰痛
2.坐骨神経痛
3.品質的病変を伴った慢性腰痛、椎間板ヘルニア、変形性腰椎症、脊柱管狭窄症

H.膝関節部

1.膝関節痛

I.下肢踵部

1.こむら返り(腓腹筋痙攣)
2.足関節痛
3.踵部痛

<経筋病の病因・病理のメカニズム>

(1)外界からの異常気候変化による経筋病の病因
風・寒・暑・湿・燥・火の中で、風・寒・湿の三邪が病気を引き起こし、その中で寒邪が経筋病の最も見られる病因である。
経筋病巣の寒邪が気候変化に敏感であり、特に寒さを怖がる傾向がある。

(2)精神的緊張によっておこる筋肉への気血のうっ血
筋肉の気血の流れが傷害された経筋病巣が生じる(圧痛硬結を作り、自覚的にも痛みを生じる。

(3)関節や筋肉の可動域以上の運動(捻挫)

長時間一定の姿勢を保持するために経筋病はおこる。
スポーツ(サッカー/膝・足関節)(野球/肩関節)(テニス/肘関節)

(4)外傷と外科手術後の瘢痕によるもの
腹部手術後、放射線療法、打撲、捻挫による

まとめとして

1.筋肉関節痛は経筋病です。
精神的ストレスは、東洋医学の臓腑学では肝の機能に関係し、また肝は筋肉と深い関係があると考えられています。この筋肉の緊張状態が長く続くと、気血の流れが障害されて筋肉に圧痛硬結を作るようになります。
経筋病巣ができると、痛みが現れます。その理由は、経筋病巣のために経脈の流れが障害されて、気血の通じが悪くなるからです。
このような緊張による経筋病巣の好発部位は、後頚部・肩甲骨周囲・胸鎖乳突筋・咬筋・側頭筋などの筋肉です。それが次第に背部・用部・上肢の筋肉へと波及していきます。

2.精神的異常は肝気鬱結から起こります。
肝気鬱結により血管運動神経系の失調が続くとお血を生じます。全身倦怠は、気虚です。肝気鬱結がさらに長く続くと次第に体力は減退し、気虚が起こってきます。心が病むと身体が病む、これはまさに「心身1如」です。
気虚とは、容器の不足で機能低下・抵抗力の衰弱・元気の不足が特徴です。一般的な症状は、元気が無い・疲れやすい・無気力・疲労感・いきぎれ・食欲不振などです。

仙三七 1037と痛みへの対応

「痛み」の原因を一口で述べるわけには行きませんが「急性の痛み」の多くは熱と炎症を伴っていますし「慢性の痛み」の多くは、冷えや血行障害を伴っています。
急性の痛みには西洋薬の消炎鎮痛解熱剤がよく効きます。一方、慢性の痛みには漢方薬などがよく効きます。病因からもらった薬を使って痛みが収まっても、薬をやめると痛みがぶり返す、といったことを繰り返す「長引く痛み」の場合には「慢性の痛み」として対応することも大切です。

漢方では痛みの原因を「不通則痛(ふつうそくつう)」と考えます。「通らざればすなわち痛む」と読みます。何の通りが悪くなるのかというと「気血」のとおりです。つまり「気の巡り、血の巡りが悪くなると、そこに痛みが生じる」と述べているわけです。卓見です。

「気」とは生命エネルギーそのものであり、自律神経や経絡(けいらく)に添って流れています。この「気」の流れに添って「血」が流れます。「気」と「血」がすみやかに流れると局所にある水の流れも良くなります。
「気」と「血」と「水」は入ったになって滞ったり流れたりします。

「気血のめぐりを調節する」のは「将軍の官」と呼ばれる「肝」です。
ストレス、頑張り過ぎ、飲み過ぎ、食べ過ぎなどで肝臓が過労状態に陥ると、交感神経は緊張して「肝臓の緊張状態」をもたらします。「将軍」の務めもままならなくなります。

五行説では「肝」の機能亢進は相剋の関係にある「脾」の機能を低下させます。
「肝」が緊張すると「脾」が抑えられ、気の流れが滞り、血の流れが滞ります。気血の流れが滞ると「冷え」や「神経痛」が起きます。
「肝」の緊張を取ると「脾」の働きがよくなり、「脾」の働きが良くなると「血流」が良くなります。東洋医学では「肝」は交感神経と筋腱です。「脾」は胃腸、筋肉の血流作用です。

「仙三七」は「肝を帰経とする生薬」です。
古書には「止血」「散血」「消腫」と言う効能とともに「定痛」と記されており昔から色々な「痛みの改善」に用いられてきました。
実際に使用してみても打撲、切り傷、かみ傷などに伴う急性の痛みを軽減するばかりでなく、五十肩、腰痛、背中痛、歯痛、頭痛、眼底痛、筋肉の痙攣痛、慢性疼痛などの慢性的な痛みの軽減にも大変役立つことが分かります。
こうした効能は「1037」が「肝臓によく効く生薬」であることの裏付けの一つです。
交感神経の緊張を抑制し、気分をコントロールし、血液をサラサラにし、血流を改善し、痛みや腫れを消し、出血を止め、傷を早く治し、免疫力を高める。
「秘薬中の秘薬」と称えられる理由がよくわかります。

<線維筋痛症対応生薬、健康機能食品>

以上 仙三七と「肝」の関係から仙三七は経筋病から引き起こされた(線維筋痛症を含む)前記の精神的疾患に広く用いるべきであり、今現在、自律神経に作用するに一番適したもものと考える。(交感神経の過剰な亢進を抑制)

仙三七の定痛・消腫の作用から経筋病特有の疼痛をやわらげ、肝の働きかけ、筋腱の緊張を取り、冷え・血行障害を改善できることが期待できる。

精神不安・うつ症状の方は微量ミネラル(亜鉛セレンマグネシウム等)を服用すると、口内炎・舌炎を含めて改善していきます。