NHKの東洋医学の放送がされました。
番組の中で、「証に合わせて漢方薬を選ぶ」と紹介されていました。
これは、陰陽、虚実を良く考えて、
更に気、血、津液、寒熱も良く考えて作る事を意味します。
寒熱のことなのですが、代表的な例が、足の痛みです。
足首が腫れて赤く、やや熱を持つ、これは熱です。
病名ですと、痛風の痛み、リウマチで炎症がある場合です。
多くの場合、お血(血行不良)があるので、同時に活血します。
寒の場合、冷えて痛みます。
冷房に入ると痛むとか、暖めると楽になるという表現をされます。
病名ですと、リウマチがあります。
リウマチは、寒熱が同時に存在する場合があり、難しさがあります。
坐骨神経痛、膝の痛みで現れる場合もあります。
他に、寒に弱い方は、冷え性の方です。
多くの方は、舌質薄紅で、人に依っては、苔があります。
苔も薄い白苔です。
補気血して、温めて治します。
人参、乾姜、白朮、当帰、芍薬の入った処方を考えます。
体の中の気、血をつくって、体の中から温めて冷えに強くします。
表面の気を守る、黄耆が入った処方も、考えることもあります。
女性で冷え性の方は多く、気血を作る時、特に脾と胃を重点に考えます。
健脾益気、同時に健脾利湿して胃腸を丈夫にして、気をつくり冷えを治します。
今回は、秋バテについて漢方の側から考えたことを書きます。
漢方では、陰陽五行説から考えます。 肝心脾肺腎→春夏長夏秋冬の順に考えます。 夏、長夏を含めて、暑く長い日が続きますと体の中の津液が失われます。 また、湿邪が多いと湿邪困脾と申しまして、 脾の機能が弱くなり(脾虚と申します)気が生まれなくなります。 気が生まれなくなることを気虚と申します。 疲れ易くなるということです。 夏の終わりより秋になりますと、 この疲れ易さと同時に、最初に述べた津液を失うことになります。 この津液は、体を滋潤させます。 体が滋潤されなくなると、肌がかさつき易くなったり、 空咳が出易くなったりします。 秋にかけては充分体の滋養が必要です。 漢方では補陰と申します。 補気して補陰します。 食物では、オクラ、山芋、納豆と、バランス良い食事が必要です。 陰を消耗する食事は、過度なお酒と、香辛料の過多などです。 また、朝鮮人参は、益気生津させる作用があるので、 疲れ易さをとるのに良いです。 この朝鮮人参に、更に益気生津させる麦門冬、五味子を加えた漢方製剤もございます。 |
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更新日: 2018/09/12 |