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Q 今春受験する息子は長い時間勉強して頑張っています。親として応援したいのですが、漢方が役立つと聞きました。よい漢方薬がありますか。

A 漢方薬が受験生の方に利用されることは以前からありました。

 風邪薬として有名な葛根湯(かっこんとう)も、実は受験生が重宝する薬の一つです。長時間机に向かって勉強し、肩が凝り、眠くなったときに飲みます。葛根湯はよく肩凝りをほぐし、また葛根湯に含まれるエフェドリンという成分には、眠気を取る作用があります。

 平素から疲れやすい人はもちろん、長い期間受験勉強を続けて疲れがたまっている人は漢方で体を補えばよいでしょう。

 体を補う漢方薬はたくさんありますが、手軽に飲める顆粒剤や錠剤の範囲で一般的に使われることが多いのが補中益気湯(ほちゅうえっきとう)です。疲れによる病気の多くにも利用されますが、手足がだるい、体がだるいなどという症状がある状態に使ってよく効果を表します。

 薬局 薬彩たはらでは鹿茸(ろくじょう)が配合された鹿茸大補丸(ろくじょうたいほがん)もよく利用されます。鹿茸は中国東部やシベリアに生息するマンシュウアカジカの角で、中国では古くから強精、強壮の漢方薬として高麗人参とともに珍重されています。

 補中益気湯や鹿茸大補丸でも効かないときには牛黄(ごおう)を飲みます。牛黄は牛の胆石を乾燥したものです。疲れに対して優れた効果を短期間で実感できることが多く、良質の牛黄をそのまま粉末にして飲めば効率的です。

 もう20年以上前のことですが、超難関大学を目指して浪人した受験生がいました。気力と体力を使い果たして勉強に身が入らないとのこと。予備校から帰って、自宅で2時間勉強するのがやっとの状態でした。牛黄を飲んでもらうと、半月もたたないうちに5時間くらいは勉強に集中できるようになったと喜んでくれたことが印象に残っています。

 受験生に限らず、気力と体力の回復には牛黄の効果が喜ばれることが最も多いものです。

 さて、受験が近づくと不安と緊張が募りやすくなります。試験の本番で緊張して実力が出し切れなくても残念です。

 不安と緊張など精神面の変調から表れる症状は多様なので、漢方薬も症状と体質をより重んじて選ぶことが大切です。

 簡単に例えると、動悸(どうき)を伴う不安や緊張をほぐすには、丈夫な人には柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、虚弱な人には桂枝加龍骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)、のどに何かつかえている感じを伴う不安には半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)―というような具合です。

 漢方薬を上手に使って受験の壁を乗り越えてください。


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