大豆製品を食べる日本人は、乳がんの罹患率が低くなることが分かっています。
国立がん研究センターが実施した10年間に渡る追跡調査でも、味噌汁を1日に3杯以上飲む人は、1日に1杯未満しか飲まない人と比較して、乳がんになるリスクが40%も低くなるとの結果が出ています。
乳がん細胞は、その表面にある受容体たんぱく質にエストロゲンという女性ホルモンが結合すると増殖のスイッチが入ります。
大豆イソフラボンは、エストロゲンと化学構造が似ており、エストロゲン作用と抗エストロゲン作用の両面を持っています。
エストロゲンの血中濃度が高いときは、大豆イソフラボンは抗エストロゲン作用を示すため、乳がんの発生を予防するのではないかと考えられています。
また、抗エストロゲン作用の他に、抗酸化作用やがん細胞の増殖を抑える作用など、多くの抗がん作用が報告されています。
だからと言って、大豆の食べ過ぎはどうかと思います。
古文献には、大豆を食べ過ぎると気が詰まり、痰を生じて体が重くなり、顔にヘルペスを誘発しやすいと書かれており、食べ過ぎには注意した方が良いですね。