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四季の色「草木染」

秋の草木染 - 杜仲葉の染色 -

 

今回は「杜仲葉」で染めてみます。
杜仲葉は知り合いの方から、枝付きの乾燥葉をいただきました。
お茶として飲まれる予定だったのでしょう。

杜仲葉
▲ 杜仲葉

杜仲葉の染色

出来上がりのイメージ

杜仲葉の染色 出来上がりのイメージ
▲ 杜仲葉の染色 出来上がりのイメージ

用意するもの

杜仲葉(300g程度) ホーロー容器 バケツ2個 漉し網 など

染める布(素材)
  • 絹のハンカチ
  • スカーフ
  • ふくさ
  • ふろしき
  • 綿ローンのハンカチ
  • スカーフなど
注:素材の前処理
絹の場合・・湯通し(50℃~60℃のお湯に1時間ほど浸ける)
綿の場合・・洗濯する(洗濯機で洗う)
方法

浸染(つけぞめ)

浸染の基本 染料液・媒染液の量
染める布の重さの40倍~100倍程度準備する。
溶液の中で布がゆっくりおよぐ程度の量(1ccを1gとして計算)
例 絹のスカーフ30gとすると・・・1.2リットル~3リットル必要
媒染剤

ミョウバン、鉄

工程

染料抽出工程

1. 乾燥した杜仲葉を用意する。

乾燥した杜仲葉

2. 容器に杜仲茶を入れ、葉がつかる程度まで水を入れて20分煮出す。

煮出し

3. 煮出した液をざるで濾し染色液とする。
  (杜仲茶の葉は2番液ではほとんど色が出ないので1番液だけ使用する)

液を濾す


染色する

4. あらかじめ水に浸けておいた布をよく絞り、
  60℃から70℃の染織液に20分程度 浸けて染色する。

浸けて染める

5. 染色した布を軽く絞って30℃から40℃の媒染液に15分程度浸ける。
  (アルミと鉄の媒染液を準備しておきます)

媒染する

媒染液の作り方はこちら


水洗する

6. 染め上がった布をしっかり水洗する。

水洗い

7. 水洗後、乾燥して仕上げる。

乾燥する

今回はシルクのスカーフを染めてみました。
3枚ありますが、葉をちぎった細い茎でも染めてみました。
黄色が葉のアルミ媒染、グレーが葉の鉄媒染、真ん中の物が茎のアルミ媒染です。茎からはあまり色が出ませんでした。

コーヒーや紅茶・緑茶などはたくさんのタンニンを含んでいますのでよく染まります。杜仲葉は緑茶に近い色でしょうか。
日ごろ飲慣れているお茶などでも草木染を楽しんでください。

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