健康トピックス 「灸」

梅雨の時期の高湿と低気圧
一日の気温の変化の大きさ
「エアコン負け」
春から頑張ってきて、ようやく落ち着いてどっと出る疲れ

そんなのが重なって、
最近、全身倦怠感・頭痛・肩こり・腰痛・むくみを訴える人が多くなりました。

こんな方には、
「温める漢方」と「温める治療」「灸」「水をさばく漢方」などが効果を上げています。

いつも肩凝りで 桂枝加葛根湯 でOK!という方、
この時期、これではダメ!とのことで、
葛根加朮附湯 にしたらよく効いた。

どちらかというと弱い人に使う処方で平素はよく効いていて、
それよりもっと「弱って」状態が悪くなって、
本来ならば、
もっと弱い人用の「補う」処方でないといけないのに
なぜか、少し強い人用の処方で効くところが難しい。
ただ、今の時期限定で、続けるときっと「薬が勝つ」かもしれない。
ホントに難しい。
でも・・・
少し工夫するだけで、漢方も良く効くものです。
この少しが「さじ加減」なんでしょうね。


         

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糖尿病から慢性腎炎を発症し、
何とか透析に移行するのを
阻止したいという方。

腎機能低下に伴ってか、
足がむくんで仕方ない。

学生のころは、
心臓由来のむくみは足に、
腎臓由来のむくみは顔に、
肝臓由来のむくみはお腹に、って習ったけど、
生身の体はそう単純なものでない。

TVで「五苓散」やっていたが、
そう簡単に、むくみは解決しない。

そこで、背中から腰にかけて並んでいる
「治癒を促すツボ=愈穴」にお灸することにした。

お灸する場所に印をつけてあげて、
家でお灸してもらった。

すると、
ナント、むくみが解消してきて、
続けているうちに、
むくみがなくなり、
腰痛も良くなった。

いいですね、お灸。
この方は、お灸が当たった。

試して「なんぼ」です。
試さなかったら、結果が分からない。

当たりがどこで出るか?
それは分からないけど、
何か試してみてください。


       

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頭痛・・・日常よく遭遇し体験する症状ですが、
程度の差もその原因もさまざまあります。

ストレスによって気の流れが滞っていたり、
それによって血流が悪くなったり
筋肉がこわばって起こる頭痛には
ツボ療法が有効なこともあります。

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写真は「太衝(たいしょう)」というツボにお灸をしています。
親指と次の指の間を 指で擦り足首のほうに移動して
指の止まる所にあるツボです。

頭痛だけでなく、不眠・月経不順・めまい・ひきつけ・うつなどにも応用されます。
海外の文献にも登場して一定の評価を得ているツボです。
是非、お試しください。

     

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自宅で簡単にできるツボ療法② 胃腸を整える

足三里(あしのさんり)・・・・足のすねの骨の外側、指でなぞって止まるところにあるツボ
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写真は左の足三里に針治療をしています。
このツボは、何といっても胃腸の調子を整えるのに抜群の効果を発揮します。
動物実験でも、このツボに針をすると胃透視で胃の動きが良くなることが
分かっていて  改めて、先人の偉大さに敬服します。

かつて、松尾芭蕉も このツボにお灸をすえて旅をしたと云われています。
解剖学的には前脛骨筋(ぜんけいこつきん)という筋肉がそこにはあり、
歩き疲れたら痛んでくる筋肉です。
そう考えると、この足三里というツボ 胃腸にも良く、足の疲れにも良いという事で
松尾芭蕉にとっては一石二鳥だったわけですよね。
ここは簡単に自分でもお灸ができます。


食べ過ぎ・飲みすぎ・胃のもたれ・・・・・
夏バテの胃にも もちろんOK!
また、最近は中高年の登山が増えているようですが、
胃腸のみならず、足の疲れにも
予防・治療にこのツボを役立ててください。

     

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