胃腸が知覚過敏になる過敏性腸症候群はその代表的なものです。
ちなみに以前はストレスを受けると胃の調子が悪くなる-肝実脾虚が主でしたが、
今日では、ストレスによって胃の先にある腸の症状に悩まされる方が増えています。
漢方では、便秘の多くは陽証、即ち
カラダが陽に傾くことによる症状と見立てます。
ストレスでイライラが鬱積しやすい人は、心とカラダが陽に傾きやすいもの。
特に女性は月経で、カラダを潤し冷やす血液(陰分)が不足しがちですから、
慢性的に陽に傾きやすい体質といえます。
したがって、このような便秘は陰分の不足による便秘ともいえます。
また、ストレスに悩み鬱積しやすい方(陽証)は、溜め込む代謝が高まりがち。
カラダに必要なものを吸収し、不必要なものを排泄するのが健全な代謝ですが、
カラダのバランスが陽に傾いている方は、この排泄の代謝が停滞しがちです。
排泄代謝の性質は陰ですから、活動時よりも休息時に、昼よりも夜に盛んになります。
ですから心とカラダを休息の状態に置き、排泄の代謝を働かせることが大切です。
漢方では気は代謝を主るとされ、このような便秘は気滞による便秘といえます。
