疲れないためにする事【予防】と疲れたらする事【対策】というのは違います。もちろん重複する部分もたくさんあるでしょう。けれども、私が根本的に違うと考えるのは
疲れには種類があるという点。またこの二つには、
優先順位があるという点。
疲れないためにする事と疲れたらする事。
普段から疲れをあまり感じないような人にとって、この二つはよく似ています。だから何をするにしても、疲れの前後でもどちらでも良い。(もちろん「
貯金」として蓄えられるので、疲れの前にしておく方が良いでしょう。)逆に、普段から疲れを感じやすい人にとっては、この二つは大きく違ったものになります。この方にとってはまず優先すべきは疲れを貯めない為に、より効率的に、効果的に疲れを解消する方法でしょう。
こういう話をするとき、しばしば学業に例えて説明します。
予習して、授業を受けて、復習する。予習は、授業を受けるに当たっての下準備(頭作り)。わからない点を明確にしたり、授業の全体像をつかむために行います。対して復習は、授業をふまえた上で、新しく得た知識深く理解したり、反復して自分のものにするために行います。そして、授業をうけるという点では予習が大切になりますが、その生徒の知識を深めるという点では授業を受けたあとの復習が大切になります。
学業の復習が授業を反映するように、
疲れたらする(疲れを解消するためにする)事は、疲れの種類に応じて変わってきます。疲れに伴う肩こり、重だるさ、脱力感などのさまざま自覚症状はこの疲れの種類を強く反映しています。一方で、予習が授業に望む脳みその下準備であるように、
疲れないためにする事は、その人の心身の状態を強く反映しています。普段から疲れやすいのか、そうではないのか。年齢、性別、などの生理的条件や、仕事や職場の人間関係などの社会的条件などもこの部分に反映されるでしょう。
万人が疲れる事、疲れる状況で疲れてしまうのはある意味、仕方がないことです。疲れるべくして疲れるとでもいえば良いのでしょうか。けれども、万人は疲れない事、自分だけが疲れてしまうというのは疲れというよりも、貴方にトラブルの種があるといわざるをえません。けれどもそれは決して「仕方がないこと」ではありませんよ。