• お問い合せ
  • サイトマップ
  • 個人情報保護
  • 交通アクセス
  • 漢方薬 漢方薬局 薬店のことなら きぐすり.com
  • ホームへ
  • 店舗紹介
  • 相談方法
  • よくあるご質問

夏バテ、暑気あたりは血(スタミナ)にくる。
血の衰えは臓ふにくる。

夏は大気の陽気が進み、人体はこの気候に対応するために、陽気が体表に集まりやすくなります。血流もまた然り。体表に集中するので体内(裏)では陽虚、血流不足となりやすくなります。特に消化器には全血流のおよそ30%(安静時)が流れており、それだけに血流不足の影響を受けすい。血流不足による臓腑の元気不足-夏バテの多くに胃腸症状を伴うことは、この点が大きく影響するでしょう。

漢方では疲れも一つの病気としてとらえており、疲れの原因の多くは内蔵の機能の乱れからきていると考えられています。そして暑い季節には、血のスタミナ不足や血流不足-血の衰えによって内臓の機能が乱れやすくなります。
血流をつかさどるのは心臓ですが、一方で「心は君主の官」と称されるように、他の臓腑を統括する役割もあります。ゆえに血流の多くを心臓に頼りきりの状態では、心臓が疲れることも多く(心臓も当然、疲れます。)、その機能が衰えやすい季節には、余波が他の臓腑を直撃します。

img_logo




漢方では春は肝(かん)の季節、夏は心(しん)の季節といわれます。肝が神経の緊張やリラックス、躁鬱など自律神経の働きと関係深いのに対して、心は文字通り心臓の働きを指します。つまりは血液を全身に循環させること。また「汗は心の液」とも称されますから、汗をかきやすい夏は、心臓にそれなりの負担を強いる季節ともいえます。

そして、夏バテは血にくる

ここでいう血とは、例えばそれに蓄えられるスタミナを、心臓による血の循環そのものを指します。つまりは、夏の暑さでカラダが弱ってくると、血のトラブルが生じやすくなる。血が衰えてくる。血の巡りが悪くなってくる。発汗による体温調節がうまくいかないことも、漢方では血のトラブルと考えられます。

5月だというのに今週末は気温が30℃まで上がるとか。はてさて、今年の夏はどこまで暑くなるのでしょうね。そしてこの夏にバテやすくなるかどうかは、今この瞬間-この春や後の梅雨ーをどのように過ごしていくかにかかっています

日々の生活習慣はそれがどのようなものであるにしても、カラダへはすぐに反映されません。じわじわ、じわじわと影響してくる。けれど、良くも悪くもなかなか影響を感じにくいから、悪いとわかる習慣から抜け出せず、良いといわれた習慣を続けづらくなる。

漢方では夏は「発散」につとめる季節とされています。特に、水分や湿気を適切に発散し、カラダに余分な「」を溜め込まないことがこの季節の養生の常です。ちなみにこの溜め込んだ水を痰飲または水毒と呼びます。そして暑い季節にこの水をうまく発散できないと、全身倦怠、四肢沈重、頭重、食欲不振、消化不良、下痢などの夏バテ症状を引き起こしやすくなります。

水というのは重さがありますから、カラダの下側にたまりやすく、また液体ですから一ヶ所に停滞しやすいという性質をもちます。つまりは、溜まるほどに重くなり、大きくなり、動かしにくくなり、発散しにくくなる。何とも厄介な性質です。

したがって水分を効率的に発散していくには、カラダに痰飲や水毒を生じないことが最良かつ、優先すべき条件です。冒頭に、この春や後の梅雨をどのように過ごすがかポイントといいましたが、それはつまり、「今の時点の養生を適切に行わないと、夏が始まる頃にはたっぷり水が蓄えられて、夏本番では発散が追いつかずに夏バテに陥りますよ」ということです。



疲れないためにする事【予防】と疲れたらする事【対策】というのは違います。もちろん重複する部分もたくさんあるでしょう。けれども、私が根本的に違うと考えるのは疲れには種類があるという点。またこの二つには、優先順位があるという点。

疲れないためにする事と疲れたらする事。
普段から疲れをあまり感じないような人にとって、この二つはよく似ています。だから何をするにしても、疲れの前後でもどちらでも良い。(もちろん「貯金」として蓄えられるので、疲れの前にしておく方が良いでしょう。)逆に、普段から疲れを感じやすい人にとっては、この二つは大きく違ったものになります。この方にとってはまず優先すべきは疲れを貯めない為に、より効率的に、効果的に疲れを解消する方法でしょう。

こういう話をするとき、しばしば学業に例えて説明します。予習して、授業を受けて、復習する。予習は、授業を受けるに当たっての下準備(頭作り)。わからない点を明確にしたり、授業の全体像をつかむために行います。対して復習は、授業をふまえた上で、新しく得た知識深く理解したり、反復して自分のものにするために行います。そして、授業をうけるという点では予習が大切になりますが、その生徒の知識を深めるという点では授業を受けたあとの復習が大切になります。

学業の復習が授業を反映するように、疲れたらする(疲れを解消するためにする)事は、疲れの種類に応じて変わってきます。疲れに伴う肩こり、重だるさ、脱力感などのさまざま自覚症状はこの疲れの種類を強く反映しています。一方で、予習が授業に望む脳みその下準備であるように、疲れないためにする事は、その人の心身の状態を強く反映しています。普段から疲れやすいのか、そうではないのか。年齢、性別、などの生理的条件や、仕事や職場の人間関係などの社会的条件などもこの部分に反映されるでしょう。

万人が疲れる事、疲れる状況で疲れてしまうのはある意味、仕方がないことです。疲れるべくして疲れるとでもいえば良いのでしょうか。けれども、万人は疲れない事、自分だけが疲れてしまうというのは疲れというよりも、貴方にトラブルの種があるといわざるをえません。けれどもそれは決して「仕方がないこと」ではありませんよ。

img_logo




その日の疲れはその日のうちに解消しましょう。
カラダの疲れを効果的に取り去るには、にんにくが有効です。

にんにくのパワーの源は、あの独特の臭い成分。にんにくはそのままでは無臭ですが、切ったりすったりして空気に触れるとニオイを発します。この臭い成分【アリシン】にはイオウ化合物が含まれており、免疫細胞を活性させる働きがあり、同時に花粉症などのアレルギー反応を抑制する作用があります。この臭い成分は他にもいろいろと姿を変えて様々な活躍をしますが、その中には体内でビタミンB1と結合することで、持続的な疲労回復効果が生まれるという作用も含まれます。

またこれと別に、スコルジニンという無臭成分が含まれます。この成分には新陳代謝を促し、老廃物をカラダの外へ排出し、血液をきれいにして代謝を上げる効果があります。種々の代謝が高まれば抵抗力がついて、疲れにくく、病気になりにくいカラダになります。俗にいう「スタミナをつける」というのはこの作用に由縁していますね。

漢方ではにんにくは大蒜と表され、味は「辛」、性質は「温」の生薬として用いられます。消腫(むくみを消す)、解毒(老廃物を排出する)の作用が主ですが、同時にその辛味でカラダの発散する代謝を強力に高めます。凝り固まったむくみや老廃物(=すなわち、その日の疲れ)をその辛味で発散する。したがって手足の重だるさや、いつも同じ場所に生じる肩こりなど、「定位置の疲労」にはとても有効です。

img_logo





Copyright© 漢方 柿ノ木薬局 All Rights Reserved.